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公教育の中で子どもたちの選択肢を多様にしたい ~地域みらい留学事業部 大石 祥代~

地域・教育魅力化プラットフォーム(以下「CPF」)で地域みらい留学事業のマーケティングを担当している大石 祥代さんは、商社・教育・IT業界を経てCPFにジョインしました。どんな思いで転身されたのか、そしていまCPFで働くやりがいをどのように感じているか聞きました。

大石 祥代さんプロフィール

大阪大学外国語学部外国語学科日本語専攻(副専攻アラビア語)卒業後、2016年4月より住友商事入社。入社以来、東南アジア電力インフラ建設プロジェクトに従事。大規模発電所・変電所建設案件のプロジェクトマネジメント・新規案件仕込み経験あり。現在ミャンマー語語学研修生としてミャンマー赴任するも、コロナの影響で一時帰国を余儀なくされる。

本業の傍ら、2019年1月より教育団体ANOTHER TEACHERを設立・運営。様々な社会人を中高へ派遣し、ご自身の仕事・キャリアだけの話ではなく、どのような生き方をして来たのかについても伝える「生き方教育」を実施。

その後、自身のキャリアを考え、教育業界への転向を決意。ライフイズテック株式会社、日本電気株式会社で高校生向けキャリア教育支援サービスの新規事業開発担当を経て、2024年1月CPFにジョイン。


ー“教育業界”に興味をもったきっかけは?

もともと日本の公教育のあり方に課題意識を持っていました。

中学校時代は地元の公立中学校に通っていましたが、クラスの不良たちが窓ガラスを割ったりして、授業が成り立たないぐらい荒れてたんです。そんな不良くんに当時恋をしてしまってたんですけど(笑)、その子の家庭が母子家庭で、寂しい思いをしていたのか、学校で鬱憤を晴らすような行動ばかりとって勉強に集中できる状況になかったんですね。

今その子がどんな生活をしているのか定かではないのですけど、「親ガチャ」と昨今言われるように、生まれた時の家庭環境で自分が選べる人生の選択肢に圧倒的な差があるのを目の当たりにしたんです。私はその後、地元の進学校に進み、国公立の大学を出て、大企業に就職できましたが、それは勉強に集中できる環境・財産を親が用意してくれたから。私と彼の生まれる家が逆だったら、彼だって色々な選択肢を選べたかもしれない。だからこそ、公教育が受けられる場所は、家庭の環境やお金の差による教育の質の違いを解消できる場であるべきだし、その子自身が自分の好きなことや得意を見出せるように様々な選択肢を提供する場になるべきでは、と大人になってからより強く感じるようになりました。


-なぜCPFへ?

「公教育の中で子どもたちが触れられる選択肢を多様にしたい」という思いを実現するために、これまで様々な企業で教育業界にアプローチしてきました。そのキャリアの中で、このプラットフォームで取り組んでいる「地域みらい留学」事業が、一つの公教育のあり方という確信を自分の中で得られたので、入職しました。

過去、EdTech企業で学習アプリの開発・販売を3年間経験してきました。コロナ禍を迎え、義務教育課程では一人一台端末を配布する環境が整えられたものの、その端末内にある学習アプリを利用するための財源までは考慮されていませんでした。そしてそういったアプリを使ってもらうには別途サービス利用料を払ってもらう必要がありますが、結局蓋を開けてみると、ある程度お金に余裕のある私立学校や自治体でしかそのサービスの予算は割けず、本来使って欲しい公立学校に通う子供達にそのサービスが行き渡らない現状を目の当たりにしました。本来、こういった教育格差を無くしたくて、オンラインの環境であれば誰でも学習機会を得られるEdTech業界に身を置いたのに、私自身が教育格差を生み出す側になっているのではと強い疑念を持つようになったんです。

またこの経験から、ITツールはあくまでも補助的な役割でしかなく、先生から直接教えをこうたり、グループワークで学びを深めたり、学校の外に出てフィールドワークをしたり、そういったオフラインの学びは現代においてより重要なものになっているように感じました。

そういった学びを公教育で提供している団体・サービスはないかと思っていたところ、「地域みらい留学」事業に出会いました。地域みらい留学では、学校の中で学びが完結することはなく、むしろ地域からより外の社会へ教育機会が開かれているんですね。これは公教育の一つの正解だと確信しました。

また地域みらい留学の良さとして、関わる人間が多いことにあります。普通の学校生活だと、学校の先生や小学校からずっと友達の同級生ぐらいのものですが、地域みらい留学だと、地域にいる様々な大人たちやコーディネーターと呼ばれる存在が生徒と一緒に活動します。異なる価値観を持ち、年代も違う人間たちと触れ合うことで、多様な視点を持ちながら、より「リアル」な学びを得ることができます。この存在を知った時、自分の中で「あ、これだ」という確信めいたものがありました。


-CPFでの担当領域は?

地域みらい留学事業部でマーケティングを担当しています。私自身、マーケティングの仕事自体は初めての経験でしたが、今までの仕事と全く異なる分野なので、毎日新しい学びがいっぱいで非常に刺激的です。主に都心部・中核都市に住む中学生・保護者にこの事業の価値を伝えるために、Web広告・LP運用や、Webサイト改修、イベント設計などを日々チームで考えてPDCAを回しています。サイトに掲載する画像・文言一つでクリック率が変わる世界観は初めての体験で、とても興味深いです。

また4月〜8月の間に合同学校説明会という大きなイベントを東京・大阪・オンラインで計6回程度実施するのですが、このイベント設計・運用は本当に大変です。1回目と同じものを繰り返しやればいいということはなく、毎度反省会をして、次のイベントでは新しい施策を実施するということを繰り返しているので、チームメンバーは本当に四苦八苦しながら走っている感覚です。

それでもやり切れてしまうのは、145校の魅力ある高校と中学生のいいマッチングができる場でありたいというこのPFのあり方が皆の根底にあるからこそ、成し遂げてしまうんでしょうね。本当にいい組織だと思います。


-どんな人と一緒に働きたいですか?

今までの常識に囚われることなく、常に変化し続ける組織・事業価値の中で、今最善の解を追い求められる人と一緒にお仕事できれば嬉しいです。

何かビジネス開発をするときに、収益化できないもの=事業価値のないものと判断して撤退していくことが常ですが、教育事業は往々にしてこの等式に当てはまりません。むしろ社会的意義や事業価値は十分にあるのに、受益者からサービス利用料は得られないというそもそも困難なスキームの中でなんとか事業を継続させていかなければならない側面があります。なので、今までのビジネス的常識が打ち砕かれる瞬間が幾度となく訪れると思います(私もそうでした)。

この事業の最善は何なのか、チーム員一同PDCAを回しながら、全力疾走しているのがこの組織です。そういった日々訪れる新しい変化を受け入れ、更新しながら、一緒に事業を回せる方に入っていただけたら本当に嬉しいです!


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