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「遠回りをしても、可能性を信じ抜く。」─UNICORN取締役が振り返る、新規事業への挑戦と組織づくり

「広告は本当に意味があるものなのか?」

”広告の価値”を信じているからこそ、自分の中の違和感を見逃さず、事業と組織に向き合ってきた。そして可能性を決して捨てることはしなかった──

今回のキャリアストーリーで紹介するのは、UNICORNの取締役として組織開発・採用を担当している井上孝仁です。

彼が信じ続けた「広告」に対する原体験、そしてUNICORNで実現したい未来とは。自身の言葉で、今と昔を振り返っていきます。

目次

  1. はじめに私のこと──仕事も遊びも全力投球で
  2. ただの箱が、心を動かす素晴らしいものに変わった瞬間
  3. デジタル広告への違和感から生まれた「コンテンツ×広告」の仕組み
  4. UNICORNで「広告の価値」に向き合う覚悟を
  5. 人と組織の可能性を広げるために、信じ抜く。

はじめに私のこと──仕事も遊びも全力投球で


はじめまして。UNICORN取締役の井上です。サーフィンとサウナとプロテインが好きな、33歳です。

現在は取締役として、平たく言うと“組織開発”を担当。オペレーションを含めた組織設計、それに伴う組織作りのための採用活動、また人事評価などに力を注いでおります。

特に新卒採用活動においては、これからの日本を背負って活躍してくれるような若い世代にUNICORNの仲間になってもらいたい。新しい価値観や気づきをもたしてもらい、事業を成長させていきたい。そう強く感じ、重きを置いて取り組んでいます。

ただの箱が、心を動かす素晴らしいものに変わった瞬間

私がUNICORNの親会社であるアドウェイズに入社したのは、2010年。入社したきっかけは、デジタル広告のことをもっと深く知りたい、と思ったことがきっかけでした。

大学生だった当時は、現在のようにPCを持っている人が周りに多くいない環境。スマートフォンが発売される前であり、みんながガラケーでミクシィを触っていた頃の話です。

そんな環境の中、理由は詳しく覚えていませんが、ある時急に「パソコンがなんか凄そうだ」と思い立ったのでした。それからというもの、寝ても覚めてもパソコンのことを思い出し、どうしても手に入れたくて仕方がなくなってしまったのです。

スポーツジムのインストラクターのアルバイトでお金を必死に貯め、掛け持ちでサイゼリヤのアルバイトも行い、やっとのことで念願のPCを購入。ノートPCでも当時20万円程度で、加えて回線工事の費用、そして毎月のインターネットの利用料金がかかり、学生にしてはなかなかの大金でした。

PCが自宅に到着した日のことは、今でもよく覚えています。期待を胸に膨らませ、ワクワクしながら箱を開け、机の上にセッティングをし、電源を繋ぎ、いざスイッチオン。生まれて初めてパソコンを通したインターネットの世界に入った時に、私は衝撃を受けたのでした。

検索できるだけだったら、携帯でできるじゃん……。

そう、私はPCを購入するだけで、何か世界が変わると思っていたのでした。しかし、実際に使用してみるとこのただ重たい大きな箱は、片手で使える携帯電話と何ら変わりはありません。いや、むしろ携帯の方が使いやすい。なぜ俺はこんなものに大金を払ったんだ…、この金はなんとかして取り戻す。そうだ、こいつを使って回収しよう。19歳の私はそう決心したのでした。

すぐさま、PCを使うとどんなビジネスができるのかを調べることに。当時はまだそこまで流行っていなかったアフィリエイトビジネスに目を付け、WEBサイトを作って収益化をすることに取り組み始めました。最初はなかなか結果を出すことができませんでしたが、徐々にアクセスやコンバージョンがつき始め、数ヶ月で成果に繋げることができるようになったのです。

そして最初はただ、PCの購入費用を回収するために取り組んだアフィリエイトビジネスでしたが、自分が書いた記事や、紹介をした商品に対し、心を動かしている人たちが数字として表れていることも知ります。スポーツインストラクターのアルバイトは、人の人生を左右するほどやりがいのある仕事でしたが、1対1でしか価値を創出できない。しかしインターネットを使えば、何人もの人に届く可能性がある。ここで初めて私は「この重たい大きな箱は、多くの人の心を動かせる可能性がある!」と感動したのでした。

そうして私は、デジタル広告のことをもっと深く知りたい。もっと多くの人の心を動かしたいと感じ、デジタル広告企業に就職を目指したのでした。

デジタル広告への違和感から生まれた「コンテンツ×広告」の仕組み


▲社内で表彰されたときの写真(左が私、右がCEOのやましょー)

アドウェイズに入社して約3年。広告営業マンとして働く中で、チャンスがあれば自分の発想で新しい課題を発見し、それを解決して価値を創出したいと思っていた頃のことです。

競業企業が伸ばしていた領域に対し「うちは何かやれないのか」と、会社から声が上がったのでした。私はすぐさま手を挙げてそのプロジェクトに参画。新規領域のチームに入り、0から事業を起こすことになったのです。

当時の上司であり、今はUNICORNのCEOであるやましょーさんとはここで初めて仕事をすることに。ある時は相談をし、ある時は怒られながらも、必死に事業を成功させようと無我夢中で取り組んでいました。

しかし、中々うんともすんとも全く言わず、結果が付いてこない毎日。この時は本当に辛かったことを覚えています。一年も時間を使ったのにも関わらず、月の売上は10万円ほどしか立たなかったのでしたから。

ただ、そんな中でも、自分たちが信じている可能性は決して捨てることはしませんでした。

外部パートナーと協力をしたり、考え方を一新してみたりと、たくさんの方法を試し続け、やっとのことで大きな結果に繋げることが出来たのです。また、UNICORNの前身であるBulbit株式会社が生まれたのもこの時でした。

Bulbitは子会社化をするにあたり、まずニュースアプリのチームとPartyTrack(アプリ向け広告効果測定ツール)のチームで立ち上がり、そのあと私が責任者として率いるチームが立ち上がりました。私のチームとは自分の考えていたアイデアを形にした、Oct-passというプロダクトです。

Oct-passは、スマホ向けコンテンツアドプラットフォームと称した広告配信のシステム。ユーザーの体験に馴染んだ情報を広告として配信し、広告自体に価値を組み込んだ、当時としては全く新しい仕組みのものでした。

▼当時、Oct-passのことを紹介するために作った記事


【第1回】魚屋のビジネスモデルをアドネットワークに!? 新しいスマホ向け広告サービスを徹底解剖するの巻。 - THE 勝手にしないで
魚屋でウロウロするこの男は、アドウェイズの子会社 Bulbit 株式会社の取締役・井上である。 「日常の全てはサービス研究だ」というのが彼のモットーらしい。 井上 :さーて、何にしようかな......。大将、今日のオススッッッッぐはっっっっ!! 井上 :あなた、誰ですか! いきなり人を殴るなんて、正気の沙汰じゃないですよ! アドミ:失礼ね! アタイは アドウェイズの広報アドミ よ! アドウェイズにはむかし色々と世話になったから、勝手に広報をやってあげてるのよ! 天の声:という、以上の記憶をアドミはプログラ
http://adomi-chan.hateblo.jp/entry/2017/05/26/070000


アドウェイズで働いていたこの数年。日々広告に触れ合う中で私は「広告は本当に意味があるものなのか?」「クライアントやユーザーにとって価値を与えているのか」と疑問を抱き続けていました。例えばスマホアプリの広告をWebブラウザ上で配信をし、CVR(コンバージョンレート)を見てみると、当時のインストール率は1%を下回っていることがほとんど。

せっかくクリックをされたのにも関わらず、インストールが全くされない。これはもしかすると、広告がユーザーに受け入れられていないのではないだろうか、と感じていたのです。

私にとって広告とは、かっこよく、人の心を動かす、そして価値を生み出す素晴らしいサービスです。にも関わらず、広告を介して無料のアプリをインストールするというハードルすらあまりにも高い状況。要するに、必要ではない人の元に広告が届いているからこそ受け入れられず、そのためCVRも上がらない。それは配信環境方法、クリエイティブなど、見せ方に問題があるのはないだろうか。そう考えた私は「コンテンツ × 広告」をテーマに新しい仕組みを作ったのでした。

その結果、Oct-passは一定以上の成果を出すことができ、微力ながらも広告の価値を高めることもできました。あの時、自分の価値観を信じて本当によかったと感じています。

UNICORNで「広告の価値」に向き合う覚悟を

Oct-passのリリースから4年が経過した2018年の夏。プロダクトとしてのUNICORNは業績が上向きになり、事業拡大の兆しを見せていた頃のことです。

私は当時Bulbitの取締役として、社内のリソースを大きく整理する必要があると感じていました。Oct-passからUNICORNチームにメンバーを集中させ、会社としてさらに成長させるべきである。もっと新しい価値を、世の中に提供していくためには……。自分が立ち上げた事業を縮小することはとても辛い判断ではありましたが、Oct-passは最低限の運営リソースに切り替え、メンバーのほとんどはUNICORNに全力を注ぐこととなったのです。

なおUNICORNは、自分がOct-passを始めたきっかけの一つになった”広告の価値”について真剣に向き合っているプロダクト。Oct-passで成し遂げることができなかったことにおいても、UNICORNで達成することもできるだろう。そうも感じていたのでした。

また、Oct-passは“自分の事業”という気持ちが強かったため、ほぼ全ての戦略を自分で考え、そしてやり切りたいという思いを強く持っていました。反対に、UNICORNはやましょーさんがトップであり、メンバーみんなで作り上げている組織です。全員が信じたいと思っていることを信じて、どうすればできるのかといった理由を考え、事業を成長させていきたいと思っています。

人と組織の可能性を広げるために、信じ抜く。


良し悪しの話ではありませんが、マニュアル化された方法で仕事に取り組んだ方が、仕事の効率が高くなると考える人もいます。

UNICORNのカルチャーは決してそうではなく、個人のやりたいことや信じていること、可能性などを尊重し、チーム全体でそこに向かってサポートしていくことを大事にしている企業です。結果を出さなければならない組織としては、遠回りにはなるかもしれません。しかし、可能性を広げて失敗を得て、人も組織も成長をしていきます。

不確実性の高い世の中でこれからも様々な未知数なことが待ち受けていると思いますが、前向きなチーム文化を構築できれば、どんな困難にも立ち向かえると信じています。

これは私がこの10年間で学んだことであり、また、UNICORNの配信ロジックにも近い部分でもあります。

このように、チャレンジができる風土と、やましょーさんの器の大きさ。その環境をうまく活用していき、チームとしても全員で生かしていければ嬉しいです。

なお個人的な動きとしては、UNICORNにおいてまたさらに大きくチャレンジをしていきたいとも考えています。既存の概念に囚われず、人がどんな形で商品や新しいサービスに出会い、どうしたら魅力的で素敵な広告だと思われるか。

初めてPCに触れて広告に感動を覚えた時のことを忘れず、そしてOct-passで得た教訓も忘れず、常に新しいチャレンジを中長期的に続けたい。

ぜひ、今後のUNICORNにもご期待ください!


UNICORN Team|UNICORN Narrative.
UNICORNに携わっているチームの全員が、共通的に感じていることは何か。いくつかのキーワードが思い浮かびますが、その中でも特に共通して持っているものは、"成長体験"です。 2020年は既存の事業領域はもちろん、新たに挑戦した複数の領域においても、過去最高記録を2〜3ヶ月毎に更新するほどの成長...
https://story.unicorn.inc/m/m1f19307eb17e
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