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少し前の話題ですが、アステリアでは、第23回株主総会を6月26日に開催していました。
例年と大きく違ったのは、会場の出席株主数は0人だったということ! 実質的にバーチャルオンリー株主総会(=バーチャル空間のみで行う方式の株主総会)となり、メディアでも大きく取り上げていただきました。
今年の総会では初めて、実施に向けて株主のすべての行為(議決権投票・質問・動議)をオンライン化。新型コロナ感染症対策だけではなく、遠隔地に住む株主が出席しやすくなるといったメリットもあります。動議までを含めたバーチャル対応はアステリア初、すべての行為をバーチャル化したのは国内初となりました!(※当社調べ)
これらを可能にしたのはブロックチェーン技術。もちろんこのブロックチェーンをを基幹技術としたシステム開発も自社で行っています。開発に携わり、信託銀行や関係省庁とのやり取りを担当したのは、Blockchain Solution R&Dグループ部に所属しているメンバーの森氏。企業向けのブロックチェーンであるQuorum (クオラム)を採用し、消費電力を抑えて環境に優しく、と考えたのもこだわりの一つです。
アステリア株式会社 Blockchain Solution R&Dグループ ディレクター 森 一弥
ブロックチェーンを使うことの一番のメリットは、投票結果の改ざんが限りなく不可能だということ。とはいえ、ブロックチェーンを使ったシステムと聞くとなんか難しそう… という印象を株主の方に持たれる可能性もあるので、開発の際には「秘密鍵」や「トランザクション」といった技術的な専門用語を使わないようにしたり、ブロックチェーンでの処理を表に見せないようにすることで、あえて「ブロックチェーンであることを意識させない」工夫をしました。
他にも、奇抜なデザインを採用しないなど、株主の方に寄り添った、使いやすさに配慮した仕様に。
スマホなどの端末を使ってQRコードからアクセスし、株主にあらかじめ送付された招集通知記載のログインIDとパスワードを入力することでログインすれば、あとは簡単な画面操作で投票などが完了します。個別の議案を確認し、承認することや「すべて承認」を押しての一括承認もできるようにしました。
実際、使い勝手に関してはポジティブなフィードバックがあり、「ブロックチェーンというから何か難しいことをやっているのかと思ったけど、使う分には簡単に投票できた」「すぐ終わった」というコメントをSNSなどでシェアしてくれた投資家の方もいらっしゃいました。
アステリアのデータによると、昨年は書面投票が全体の84%だったのに対し、今年は71%に低下。ブロックチェーン投票は昨年の16%から30%まで上昇! アステリアでは2017年に初めて議決権投票の実証実験を始めて以来、年々バーチャル対応を進めてきましたが、株主がリアルタイムで投票したり、質問したりする上で大きなシステム上のトラブルは発生していません。
今年6月に日本の法改正も行われたことから、今後はバーチャルオンリー株主総会が本格化するのではないかと考えています。アステリアの技術がそうした時代の流れを支えられるよう、これからも積極的に新しいことにチャレンジしていくつもりです。
今後もアステリアのチャレンジにどうぞご期待ください!