目次
- KL大学~Andhra Pradesh州における私立エンジニアカレッジの先駆け!~
- SRM大学~Andhra Pradeshキャンパス~
- MITE~マンガロール地域で一番のエンジニアカレッジ~
- Jyothy institute of technology
- Pune大学での活動
- Sanjivani College of Engineering
- プネ大学中途向け説明会
- インドのエンジニア超名門!Anna大学
- インド第一位!IITマドラス校
- まとめ
【出張レポート】理系インド学生の日本就職意欲は高い?インドの大学8校を訪問した最新情報をお届け!
2023年12月前半から中旬にかけて、弊社代表の三瓶がインドの大学8校を訪問、関係強化とともに新たなパートナーシップ締結・日本語授業の開始について協議してきました。また、訪問大学では日本就職希望者向けに説明会を実施、現地の学生と交流する中で、インドトップ層の日本就職への感度を探ることができました。本記事では、訪問した大学の特徴とともに活動内容と、インド学生の日本就職事情について解説いたしました。
KL大学~Andhra Pradesh州における私立エンジニアカレッジの先駆け!~
KL大学学長との記念撮影。
所在地:Andhra Pradesh州(アーンドラ・プラデーシュ州)。インドの南東部に位置する州で、その教育レベルの高さで著名な地域。
ランキング:NIRF2023エンジニア部門ではインド44位*NIRFはインド政府が運営する大学・カレッジの評価システムです。詳しくはこちら:インド政府教育省が発表するNIRF2021を解説 (asiatojapan.com) 世界大学ランキング2023によると(KL University | World University Rankings | THE (timeshighereducation.com))、若い大学の中でランキングを決めるYoung University RankingにてKL大学は世界で300番台前半に位置しています。
KL大学は1980年に創設された、比較的新しい大学です。Andhra Pradesh州においてエンジニアカレッジの先駆けと呼ばれる存在であり、高い知名度を誇っています。UGC(インド政府の一部であり、高い教育を推進する部門)によると、KL大学はindustry-focused universityの一つとして知られ、アカデミックな内容だけででなく実践的な知識を身に付けるようなカリキュラムを持つ大学として高い評価を受けています。
今回の訪問では、KL大学学長とお会いし情報交換しました。その後、日本就職に興味を持つ200名程度の学生にむけてFAST OFFERの説明会を行いました。説明会にこれだけ多くのインド学生が集まったように、KL大学にはN4・N5相当の日本語を勉強している学生がいるため、日本就職の展望を持つ学生がすでにいる印象でした。弊社としてはKL大学との協力を強化していき、学生の日本就職の目標を叶えるお手伝いをしていく予定です。
SRM大学~Andhra Pradeshキャンパス~
SRM大学は大都市チェンナイに本キャンパスを持つ、大学グループです。SRM大学群を指揮する、SRMの団体は、インド内にテレビ局や自動車会社を保持する、強力なビジネスグループになります。今回は、SRM大学のアーンドラ・プラデーシュ州に設立されたばかりの新キャンパスを訪れました。田舎にある広大なキャンパスには最新の教育施設、学生寮、スポーツ施設が集い、学生が居住しながら勉学に励む環境が整っていました。
SRM大学APキャンパスの訪問では、大学側と日本語授業プログラムの強化について協議し、インド人学生が日本語で面接できるレベルまで育てる日本語学習プログラムの長期計画を立てました。まず2024年1月よりN5の日本語クラス2クラスを開始し、学生に日本語の基礎を身に付けていただきます。そして2024年12月からは、N3レベルの日本語授業を予定しており、そこで学生がFAST OFFERを通して日本語で面接ができるレベルに到達できるよう計画を立てました。今後も弊社と大学側で協力しながら日本語学習を進めていく予定です。続いて、SRM大学にて日本就職に興味を持つ学生向けの説明会を行いました。日本語授業を開始することで、日本就職に興味を持つ学生をより増やしていければと思います。
MITE~マンガロール地域で一番のエンジニアカレッジ~
続いての訪問先は、MITE、Mangarole Institute of Technology and Engineeringです。
所在地:カルナータカ州のマンガルール。インドの主要港、マンガルール港があり、インドのコーヒー等の主要な食料品の輸出入の拠点として知られています。
MITEは2007年に設立された新しいエンジニアカレッジにも関わらず、インドの政府教育機関National Assessment and Accreditation Council (NAAC)によってカリキュラム、研究活動、インフラ、学生支援、ガバナンス等に関する100前後の評価項目に関して審査をうけ、A+の評価を獲得している、注目の大学です。(MITE – Mangalore Institute of Technology & Engineering | Best Engineering College in MangaloreのHPより引用)
創業者が日本に関心があり、大学開設当初から日本語授業をカリキュラムにあった大学です。コロナ禍において、当校が日本語授業を停止した際、日本語を学びたいMITEの学生がFAST OFFERのオンライン日本語授業に応募し始めたことから、すでに弊社経由で10名程度のMITE卒業生が日本企業に内定しています。今回は、過去に内定した学生達の存在によってMITE側からお声かけをいただき、訪問が実現しました。大学側との協議では、コロナ禍以降中止されている日本語授業を、弊社の支援の下、学生が卒業単位をとれるような形で復活させることを目標に動いていくことで合意しました。早速2024年1月より日本語授業がスタートしています。
学生向けのFAST OFFER説明会も開催し、100名近くが説明会に参加してくれました。学内に先輩学生の就職先が大きく掲示してあることやそこに飾られている日本就職をした先輩学生の存在もあってか、多くの学生が日本就職に興味を持ってくれているようです。
Jyothy institute of technology
内定者が在校生に向けて日本就職について話す様子
続いて、Jyothy institute of technlogyへ訪問致しました。
所在地:カルナータカ州のベンガルール。バンガロールは「インドのシリコンバレー」と呼ばれ、インド有数のソフトウェア生産エリアであり、半導体の一大拠点です。
本校の訪問は、弊社経由で日本企業に内定をした学生の招待を受け、訪問が急遽実現し、学生向けに説明会を行いました。同大学ではすでに150名程度が日本語を学んでいるとの話もあり、実際に弊社経由で2名が日本企業に内定した経歴があります。今後も大学側と協力し、学生の日本語学習および日本就職支援に邁進してまいります。
Pune大学での活動
今回は、プネ大学の本キャンパスにて中途向けの日本就職説明会の実施と、プネ大学のカレッジの一つであるSanjivani College of Engineeringでの活動をお届け致します。
Sanjivani College of Engineering
大学所在地:ムンバイを州都にもつマハーラーシュトラ州に位置。ヒンドゥー教徒から神のような存在としてあがめられている、サイババの寺院が有名で、世界中からヒンドゥー教徒が集まる地域でもあります。
訪問時には大学創業者と顔を合わせ、今後のさらなる取り組みについて協議いたしました。そして、学生向けにFAST OFFER日本就職説明会を開催し、試験中にもかかわらず、150名近くの学生が来てくれました。
150名近く参加した説明会の様子
プネ大学中途向け説明会
プネ大学の本キャンパスは1949年に創設された大学であり、弊社と関係の強い大学になります。
プネ大学の詳細はこちら:プネ大学(Savitribai Phule Pune University / SPPU) | ASIA to JAPAN | 海外大の日本語が話せる新卒理系【IT・機械・電気・電子】の就職支援
大学所在地:プネ大学が位置するプネは「東のオックスフォード」と呼ばれ、教育機関が多く集まる学術都市です。また、「インドで最も住みやすい都市」に何度もランクインする都市でもあります。
今回は、新卒時には日本就職がかなわなかった学生を集め中途向けの日本就職説明会を実施、100名程度が参加しました。インドで働きながら日本就職を目指す方の中には、日本語できる人が多数おり、インドの日系企業にて日本語通訳かつITの仕事に従事している中で、日本で正規のエンジニアとして働くことを目指しています。
また、弊社経由で日本就職が決まった学生6名ともフォローアップを兼ねて会うことができました。
中途向け説明会での集合写真
インドのエンジニア超名門!Anna大学
所在地:タミルナドル州のチェンナイに位置。2015年のナショナル・ジオグラフィックの「食の都市トップ10」に南アジアの都市で唯一ランクインするなど、美食エリアとして有名です。
ランキング:NIRFではエンジニア部門13位(インド国内)、全体では18位と非常に優秀な大学です。
世界大学ランキング2023によると、アンナ大学はタミルナドル州の工科大学のリーダー的存在と言われ、州内に500を超える提携校、13の構成カレッジ、4つのサテライト・キャンパスを有している大学グループです。そして、アンナ大学はインドの大学で初めて宇宙衛星の開発に成功したそうです。また、The Times of Indiaの発表によると、アンナ大学が開発した無人航空機が6時間7分45秒飛行し、2019年に世界記録を達成しています。このようにエンジニアリングでの功績が広く認められ、インドの中ではIITの次に優秀な大学と言われることもあります。
今回の訪問から大学側との協議を通し、2024年1月より弊社の日本語授業プログラムに参加いただく運びとなった他、関係強化に努めていく方向で合意しました。
アンナ大学の像と奥に見えるアンナ大学の代表的な建物
インド第一位!IITマドラス校
最後に訪れたのは、インド最高峰の大学IITマドラス校です。
所在地:チェンナイ
ランキング:NIRF2023にてインド第一位。QSランキング2023の分野別世界ランキング(QS WUR rankings by subject)では、機械工学にて62位、エンジニア技術にて世界68位、電子・電気工学部門にて世界80位、コンピューターサイエンス・情報工学にて101位を獲得し、世界有数のエンジニアを輩出しています。
今回の訪問では、2023年のIITプレースメント(IITの学生を採用するためのイベント)に関し、IIT側と意見交換を行いました。IITプレースメントは、IIT大学側が学生が就職活動によって学業をおろそかにすることがないよう、学生の就職活動を管理するためのイベントであり、IITの学生を採用したい企業はイベント外での採用活動は許されず、必ずプレースメントへ参加しなくてはならないという事情があります。
2023のIITマドラスのプレースメントでは、弊社経由で24名のIITマドラスの学生が日本企業に合格致しました。IIT側からは欧米企業やGAFAMの採用縮小に伴い、日本企業の評判が高く、より多くの日本企業に参加してほしいとの要望をいただきました。今後も、より多くの日本企業と優秀なインド人学生をマッチングすべく、IITプレースメントサポートに邁進してまいります。
IITマドラス校
まとめ
今回の訪問では、インド人学生そしてインドの大学側の「インド人学生の日本就職」に対する前向きな姿勢を再確認できる機会となりました。
日本は昨今、円安に苦しみ、日本企業は海外の学生が就職する選択肢として魅力的ではなくなりつつあるのではないかと不安に思う方も多いことかと思われます。しかし、過去の訪問に比べ、どの大学においてもFAST OFFER日本就職説明会には多くの学生が集まり、たくさんの学生が日本語を学ぶ様子が見られ、インドの大学側からも歓待を受ける様子を踏まえると、日本に来たいインド人学生はまだまだ沢山いることがわかります。
インドの企業にはインドの優秀な学生の受け皿となる企業やシステムはまだまだ発展途上であり就職難であるため、日本就職人気は衰えていません。このような状況を踏まえ、今回の訪問のように新規の協力大学を増やし、大学側との関係強化を図ると同時に、日本語授業の充実を図ります。
また、2024年度は日本語授業の受講者を世界全体で2倍(23年比)に増やすことを決定いたしました。今後は世界各国に日本語授業の輪を広げ、より多くの優秀な学生が日本就職を実現できるよう邁進して参ります。
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