外国人採用支援サービス『FAST OFFER』の学生向け説明会を1月14日に行いました。
2023年第1回目の韓国人学生向けの説明会では合計28名の学生に参加していただきました。
参加者のうち7割を超える学生は日本の東大や、旧帝大、早慶に相当する、韓国TOP大学のSKY、またはそれに準じる韓国トップクラスの大学に通う学生でした。
*SKY:ソウル大学、高麗大学、延世大学の総称
韓国人学生の就活事情
厚生労働省と文部科学省のデータによると、令和4年3月に大学を卒業する日本人の大学生の就職率は95.8%で過去5年間を遡っても9割を下回ることはありません。
その一方で、韓国では4年生大学に通う新卒学生の就職率は2021年から過去5年間60%〜65%で推移しており、韓国のトップ大学に通う学生でさえ6割後半から7割前半、つまり約3割の学生が内定を取ることができていないのが現状です。
韓国では、日本とは異なりポテンシャルではなく学生のスキルや能力を重視する新卒採用が行われています。そのため多くの学生が複数の長期インターンシップや資格取得、語学力を高めるなど自分のスキルを磨きながら就職活動に臨むため就活時点でSPECが高いことが特徴です。
説明会に参加した学生例
・ソウル大学/物理学専攻/N1
・高麗大学/メカニカルエンジニアリング専攻/N1
・高麗大学/日本語学・経済学専攻/N1
・延世大学/公共政策専攻/N1
・漢陽大学/電子工学専攻/N1
…etc
海外就職を考える韓国人学生
韓国で海外就職を選択肢に入れている学生は多いです。韓国のYBM韓国TOEIC委員会が2019年に行った、就活準備をしている学生6,043名を対象にした海外就職に関するアンケート調査では、海外就職に関して、約8割が「機械があればしたい」、1割を超える人が「計画や準備をしている」と回答しています。また、韓国の就職ポータルが2019年に行ったアンケート調査では、1,118人のうち47.6%は国内就職が難しければ、海外での就職も選択肢として入れると答えている。2つのアンケート調査では、質問内容やアンケート調査対象が異なるため、数値に大きな差がありますが、依然として約半数の韓国人学生にとって、海外就活は選択肢としてありうるということが分かります。
海外就職を後押しする韓国政府
韓国では、20代の若者の失業率が高いことが問題となっており、2013年から韓国政府によって若者の海外就職を支援する『K-move』というプログラムが始まっています。世界70カ国の送り先の国の中でも日本は重要な国と考えられ、韓国政府は2022年までに1万8千人の若者の海外就職を支援する方針を発表し、そのうち、4割以上の学生が日本に割り当てられました。2019年には2カ国の関係性が冷え込み、2020年からはコロナによって国を行き来できなくなったため、日本企業に就職する韓国人学生は減り当初のプラン通りには行きませんでした。しかし、入国制限が緩和され始めた2022年になると、日本企業向けに行われた海外就職博覧会に1000人を超える学生が事前登録を行うなど、日本への就職を目指す学生が増え始めました。コロナ禍以前の状態に戻るにつれ、韓国の労働市場の状況に変化がない限り、日本就職を考える韓国人学生が増えていく可能性が高いのではないでしょうか。
韓国は受験戦争で有名かもしれませんが、その競争は就活競争へと変わり大学に入学してから、そして卒業後も続きます。そのため一部の学生は自身の能力を自由に活かせる場所や、自分を最も成長させることができる環境を求めて海外就活を視野に入れ、韓国政府もそれを支援しているのが韓国学生の就活事情の現在の状況です。
ASIA to JAPANの外国人採用支援サービス、『FAST OFFER』では、韓国人学生も含め、日本就職を目指す学生の支援を行っています。