▼本記事について
設計士として、アーキテックスグループが展開する中の2ブランドの設計を経験し、現在はブランドリーダーとしてメンバーの成長や新ブランドの仕様策定などにも挑戦するメンバーへのインタビュー記事です。
設計者として一つの専門領域を極めることは尊い一方で、慣れ親しんだ手法やスタイルに留まることは、知らず知らずのうちに自らの可能性を狭めてしまうことにも繋がりかねません。
大切なのは、今のスキルを土台にしながら、いかに新しい視点やロジックを取り入れ、設計者としての市場価値を広げていけるか。アーキテックスグループが推進する「多ブランド展開」は、設計者に取ってチャンスの多い環境だと考えています。
今回は、新卒入社以来、注文住宅ブランド「GROOVY」とコンセプト住宅「SIMPLE is...」を経験し、現在はブランドリーダーを務めるH.Eさんにインタビュー。異なる設計思想を持つブランドを経験することで得られる成長やアーキテックスグループの魅力など様々な視点からお話を伺いました。
H.E/戸建新築事業部 ブランドリーダー
大学では建築設備(空調・照明)を専攻し、新卒でアーキテックスグループへ入社。注文住宅ブランド「GROOVY(グルービー)」で経験を積んだ後、現在はコンセプト住宅ブランド「SIMPLE is...(シンプルイズ)」のブランドリーダーを務める。メンバーの物件管理や技術指導に加え、新ブランドの仕様策定など、プレイングマネジャーとして幅広く活躍する。
「自分の家を自分で決めた」が建築の道に進む原点に
ーーまずは、建築の道を志したきっかけから教えてください。
きっかけを遡ってみると、小学生の頃の日常に行き着くような気がします。通学路にある家々を眺めるのが好きで、新聞の折り込みチラシに入っている間取り図を真似して描くのが楽しい、そんな子どもでした。
大きかったのが、実家を建て替えた時のことで、まだ小さかった私に、両親が「屋根の色を選んでいいよ」と言ってくれたんです。自分が選んだ色が、実際に大きな建物の一部になって、何年も形として残り続ける。その時のちょっとした誇らしさや、完成した家を見上げたときの手触り感のようなものが、自分の心のどこかにずっと残っていたんだと思います。そこから「将来は家づくりに関わりたい」と、自然にこの道を目指すようになりました。
ーー大学では意匠設計ではなく、あえて設備系の研究室を選ばれたとお聞きしましたが何か理由があったんですか?
将来的に戸建住宅の設計をやりたいという想いは固まっていましたが、大学でしか学べない専門的なことを突き詰めたいと考え、空調や照明などの設備を研究する道を選びました。
光の入り方や空気の流れといった目に見えない要素が、住まいの心地よさをどう左右するのか。その知識を補完した上で意匠設計に進むことが、設計者としての強みになると考えたんです。
研究室のメンバーはほとんど大学院へ進学していきましたが、私は「早く住宅の設計に携わりたい」と考え、就職へと舵を切りました。
ーー就職活動を経て、数ある企業の中からアーキテックスグループに決めた理由は何だったのでしょうか。
一番の理由は、働いている方々の「人の良さ」と「誠実さ」です。
就職活動で多くの会社を回りましたが、他社がどこか体育会系でガツガツした雰囲気を感じさせる中で、アーキテックスグループはハキハキとした活気がありながらも、学生である私に対しても一人の人間として丁寧に、優しく接してくれました。
細かいですが、何気なくお茶を出してくださる際の一言だったり、モデルハウスを見学している時に「何か気になるところはない?」とこちらのペースに合わせて適宜声をかけてくださったり。座学が続く場面では「疲れたら足を崩していいよ」とフランクに接してくださるなど、学生である私を緊張させすぎないような、温かい配慮が至るところに溢れていました。
加えて、面談でお会いした設計士の方のお話から、働きやすさと設計士としての成長をしっかり両立できることが伝わってきて、最終的に入社を決めました。
常にプロとしての最適解を提示し、お客様の背中を押す
ーー入社後はどのようなステップで業務の幅を広げていかれたのですか。
最初はCADソフトの操作に慣れるところから始まり、先輩のプランをトレースしたり、打ち合わせに同席してヒアリングのコツを学んだりしました。アーキテックスグループでは、設計者が直接お客様の前に立って商談を行うため、単なる図面作成スキルだけでなく、コミュニケーション能力や提案の「根拠」を言語化する力が求められます。
徐々に一人で案件を任されるようになり、今ではブランドリーダーとして自分の案件を持ちながら、チームメンバーの進捗管理や図面チェック、ブランドの仕様改善会議への参加など、多角的な役割を担っています。
ーー設計士としてお客様と向き合う中で、Hさんが大切にしていることを教えてください。
一言で言えば、「プロとしての最適解をしっかり伝えること」ですね。
以前は「お客様のご要望をいかに漏らさず図面に落とし込むか」を一番に考えていた時期もありました。しかし経験を積むにつれて、本当の意味でお客様を幸せにするのは、ご要望をそのまま形にすることではないと気づいたんです。住まいづくりのプロとして、お客様がまだ気づいていない潜在的なニーズを汲み取り、時にはあえて別の選択肢を提示し、納得していただく。その「決断を導く責任」を持つことこそが、設計士としてのあり方だと考えています。
例えば、お客様が「南側に大きな窓が欲しい」と仰った場合でも、周辺環境によっては、外からの視線が気になって結局カーテンを閉め切りにしてしまうことがあります。そんな時、「中庭を介して光を取り込むことで、カーテンのいらない開放的な暮らしが叶います」といった提案をします。表面的な要望の先にある「カーテンのいらない開放的な暮らし」という本質的な豊かさを実現するために、プロの視点から自信を持って背中を押す。そのスタンスを常に大切にしていますね。
ーープロの視点による別角度の提案を受け入れてもらうことには、難しさが伴うと思いますが、工夫していることはありますか?
私たちは頭の中で空間を立体的にイメージできますが、お客様にとって図面はただの「線の集まり」です。だからこそ、提案の根拠を明確に伝えるとともに、視覚的にイメージしやすい資料の準備を徹底しています。
似た事例の写真を見せたり、その空間でどのような時間が流れるかを具体的に言語化したり。お客様が抱える「失敗したくない」という不安に先回りして、一つひとつ根拠を持って解消していく。その積み重ねが、「Hさんが言うなら間違いない」という信頼に繋がるのだと実感しています。
ブランド横断がもたらす「設計OS」のアップデートと、リーダーとして向き合う課題
ーーHさんは「GROOVY」と「SIMPLE is...」という異なるブランドを経験されていますよね。
はい。一つの会社にいながら、全く異なる設計思想を持つ複数のブランドを経験できること、これはアーキテックスグループの最大の魅力だと思います。
「GROOVY」は自由度の高い注文住宅で、お客様のこだわりをどこまで細かく形にできるかの勝負です。一方で現在担当している「SIMPLE is...」は、余分な線を排除し、中庭から光を採り入れるといった独自のコンセプトが明確なブランドです。
扱う商材もルールもターゲットも異なるため、ブランドを越境するたびに自分の中の「設計の引き出し」を増やすことができ、設計者としてのOSがアップデートされ続けているのを感じます。
ーー現在はリーダーとして、メンバーの教育や管理も担っていますね。難しさを感じる場面はありますか?
一人ひとりの「自発性」をいかに引き出すか、その点に一番難しさを感じています。
これまでは自分の担当物件に対して100%の力を注げばよかったのですが、リーダーは「メンバーが自分の頭で考えて答えを出す」までを導かなければなりません。メンバーによって理解の速度も得意分野も異なる中で、どこまでヒントを出し、どこから先を本人に委ねるか。良かれと思って手を貸しすぎると、結果として本人の考える力を奪い、成長を止めてしまうことになりかねません。
だからこそ今は、あえて「寄り添いすぎない」というスタンスを貫こうとしています。もちろん、タスクが溢れていれば優先順位を一緒に整理しますし、スケジュール管理のサポートもします。ですが、プランの細かな判断などは、あえて本人に一度委ねるようにしています。
優しさで全てを肩代わりするのではなく、一人のプロとして自立できるよう適切な距離を保ち、信じて待つ。それが、結果としてメンバーの自発性を引き出すことに繋がり、ひいてはお客様に提供する価値の質を底上げすると考えています。
ーー設計職であっても「数字目標」があることについては、どう捉えているか教えてください。
ポジティブに捉えています。以前は営業だけが数字を追っているようなイメージもありましたが、設計も同じ目標を共有することで、チームとしての連帯感が強まりました。
また、目標があるからこそ、どの業務を効率化し、どのクリエイティブな作業に時間を割くべきかという「生産性」の意識が磨かれます。数字は、お客様に選んでいただいた結果の現れ。そこに執着心を持つことは、プロとして当たり前の姿勢だと思えるようになりましたね。
挑戦機会が豊富だからこそ、新しい領域へ挑戦し続けられる
ーー今後、Hさんがアーキテックスグループで実現したいことを教えてください。
将来的にマンションのリノベーション事業にも挑戦したいという目標があります。新築とは異なり、限られた空間や構造、配管といった制約の中で、いかに住む人の理想を最大化できるか。そこに、自分のこれまでの知見をどう転用できるかを探求していきたいです。
アーキテックスグループには、手を挙げれば年次に関係なくチャンスをくれる文化があります。新築だけでなく、リフォーム、分譲、非住宅と領域が広がっているからこそ、自分の「設計士としての引き出し」が錆びる不安を感じることなく、常に新しい伸び代を見つけられる環境があると感じますね。
ーー最後に、どのような方と一緒に働きたいか、メッセージをお願いします。
「考えることを楽しめる人」です。
私たちの仕事に、決まった正解はありません。初めて経験する工法や、難しい土地条件、お客様からの新しいご要望など、常に未知の課題がやってきます。それを「面倒だな」と捉えるのではなく、「どうすれば実現できるだろう」とプラスに変えて考えられる方なら、この環境を最大限に楽しめるはずです。
また、今の環境で「分業制すぎて裁量が狭い」「ルールに縛られて自分の力が発揮できない」と感じている経験者の方こそ、ぜひ一度私たちの話を聞きに来てほしいです。アーキテックスグループには、安定した事業基盤の上で、自分の足で立ち、主体的にキャリアを切り拓いていく面白さがあります。プロとしての厳しさを共有し、共に高め合える仲間とお会いできるのを楽しみにしています。