こんにちは!株式会社アクルの採用担当です。
今回は、技術組織を率いるCTOの髙野さんにインタビューを実施しました。
アクルの主力プロダクト「ASUKA」は、多くの加盟店様に導入いただいています。
しかし髙野さんは、「まだ完成形ではない」と語ります。
その背景には、決済という“止められない世界”で進化し続ける難しさがあります。
技術は実装手段ではなく、経営テーマである──
その真意について、具体的に聞きました。
ASUKAは“完成したプロダクト”ではない
ー今のASUKAを、あえて一言で表すとどんなプロダクトでしょうか?
完成したプロダクトだとは、まったく思っていません。
これまでASUKA(※)は、不正対策という文脈で価値を出してきました。ただ、決済環境も不正手法も大きく変わってきています。
今ある機能をどう伸ばすか、というフェーズではなく、「そもそもこれからどうあるべきか」を問い直す段階に来ていると思っています。
それに、ASUKAは単なるSaaSではありません。決済フローの中に組み込まれているサービスです。
もし障害が起きれば、加盟店様の決済が止まり、売上が止まる。だから、“止めないこと”が絶対条件です。
極端に言えば、一番安全なのは何も変えないことです。
でも、それでは価値は上がらない。不正手法は進化しますし、承認率改善の余地もまだある。
止めない責任を背負いながら、変え続ける。
その両立が、今のASUKAの本質だと思っています。
※ASUKAは、決済における不正検知・不正対策を中心とした、アクルの主力プロダクトです。詳しくは→https://akuru-inc.com/service/asuka/
中長期戦略が、ASUKAの技術選択をどう変えているのか
ーCEOが描く中長期戦略は、技術選択にどう反映されていますか?
かなり影響しています。
アクルは「決済にかかわるあらゆる課題を解決する」ことを掲げています。
そのためには、これまでの延長線上の改善だけでは足りません。
特に大きいのは、データの扱い方です。
ASUKAでは日々、大量のトランザクションデータを扱っています。
単なるログではなく、「なぜその判定になったのか」という文脈を持ったデータです。
保存設計が甘ければボトルネックになりますし、特徴量設計が悪ければ精度は出ません。
リアルタイム判定を前提にした参照設計も必要です。
決済の世界では、数百ミリ秒単位での判断が求められます。
その短い時間の中で、必要なデータを取得し、ロジックを通し、スコアを返さなければならない。
レイテンシが増えればUXを損ない、承認率にも影響します。
だから、アーキテクチャ設計そのものが競争力になります。
AIも同じです。
「流行っているからやる」のではなく、事業として何を実現したいのか、そのために何が必要かという順番で判断しています。
技術的チャレンジの本質とは何か
ー今扱っている技術課題の中で、象徴的なものは何でしょうか?
一番象徴的なのは、「精度とスピードの両立」です。
不正を止めるために判定を厳しくすれば、誤検知が増えます。
誤検知が増えれば、正しいユーザーの決済が落ちる。つまり売上が落ちる。
逆に緩めれば、不正が通る。
このトレードオフの中で、リアルタイムで判断し続ける必要があります。
しかも不正手法は固定されません。
常に変わります。
つまり、正解がない中で、構造そのものを設計し続ける仕事なんです。
単にロジックを実装するのではなく、
・どこを自動化するか
・どこを人の判断に委ねるか
・将来の拡張をどう担保するか
を設計する。
ここに、エンジニアリングの本質的な面白さがあると思っています。
ASUKAの先に、どんな“次の挑戦”を考えているのか
ーASUKAを起点に、今後どんなテーマに取り組んでいきたいと考えていますか?
ASUKAで蓄積してきたデータは、大きな資産です。
ただ正直に言うと、まだ十分に活かしきれていません。
本来であれば、
・AI駆動での判定精度向上
・学習基盤の整備
・将来を見据えたアーキテクチャ刷新
といったテーマに、もっと時間を使いたい。
ただ現実としては、多くの加盟店様にご利用いただいている分、売上を守る改善や個別要望への対応にもリソースを割いています。
これは技術力の問題というより、優先順位設計の問題です。
だからこそ今、「未来投資の時間を意図的に確保する」という判断をしています。
ここを一緒に変えていける人が必要なフェーズです。
事業の意思決定に、技術はどう関わっているのか
ーアクルでは、技術がどのように事業判断に関わっていますか?
「降りてきた仕様をそのまま作る」という開発はしたくありません。
判定精度は承認率に直結しますし、レイテンシはUXに直結します。
安定性は、そのまま加盟店様の売上に影響します。
だから、技術は経営テーマです。
本当にこの仕様でいいのか。
お客様にとって意味があるのか。
そういった問いを持たずに進めるのは違うと思っています。
エンジニアにも、事業視点で問題提起してほしい。
「作る」だけでなく、「決める」側に立ってほしいですね。
今、アクルの技術組織に必要な人とは
ー今のフェーズだからこそ、どんなエンジニアと一緒に働きたいですか?
実装力は前提です。
その上で、「この仕様で本当にいいんだっけ?」と立ち止まれる人。
今は、自分の判断や設計が、そのまま事業に影響するフェーズです。
例えば、
・判定ロジックの改善提案
・アーキテクチャ再設計の議論
・データパイプラインの設計
・AI導入の実装方針
1年目でも、実力があれば関わることができます。
自分の仕事が売上や承認率に直結する環境を、面白いと思える人と働きたいですね。
アクルで技術に向き合う面白さとは
ー髙野さん自身が、今いちばん面白いと感じている点はどこですか?
一番面白いのは、「止められないサービスを、変え続ける」という矛盾に向き合えていることです。
何も変えないのが一番安全です。
でも、それでは価値は上がらない。
この“安定と進化の両立”をどう実現するか。
しかもそれが、承認率や売上という事業成果に直結する。
自分の設計や判断が、そのまま数字に返ってくる。
今のフェーズは、それをリアルに感じられる環境だと思います。
最後に──候補者へのメッセージ
ーこれからアクルを検討するエンジニアへ、メッセージをお願いします
「作る」だけでなく、「決める」側に立ちたい人には合う会社だと思います。
アクルでは、仕様が固まってから実装するだけ、という開発はあまりありません。
本当にこの設計でいいのか、将来の負債にならないか。エンジニアもそこに踏み込みます。
止められない決済の世界なので責任は重いです。
でもその分、自分の仕事が事業に直結する実感は大きい。
完成された環境に乗るのではなく、まだ余白のあるフェーズで技術で事業を前に進めたい。
そう思える方と、一緒に次のASUKAをつくっていきたいですね。
アクルは今、事業と技術の両面で、大きな転換期にあります。
これまで積み上げてきた価値を、これからどう広げていくのか。その答えを、技術とともに考えているフェーズです。
プロダクトや技術の判断が、そのまま事業の方向性につながる。
「言われたものを作る」のではなく、自ら考え、提案し、形にしていく余地があります。
少しでも興味を持っていただけた方は、ぜひ一度お話ししましょう。
あなたの視点や経験が、アクルの次の挑戦を支えます。