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結婚、出産、育児、介護(介助)など、私たちひとりひとりが抱える事情に関する悩みや苦しみは、いまも昔も変わらないですよね。法の整備が少しずつ進む中、会社として、働くメンバーが抱えるそれぞれの事情とどのように向き合っていけばよいのでしょうか。
アディッシュと子会社のアディッシュプラスは、2019年3月に子育てサポート企業として「次世代認定マーク(くるみんマーク)」を取得しました。
※くるみんマークとは…「子育てサポート企業」として、厚生労働大臣の認定を受けた証
東京では、くるみんマーク取得企業は1,000社以上ありますが、アディッシュプラスがある沖縄県でくるみんマークを取得したのは22社目ということで、沖縄労働局長より認定証を授与いただきました。
今回は、アディッシュプラス社長室長の仲間さん(写真右)に、くるみんマーク取得の思いを綴ってもらいました!
子育て当事者になって思い知った理想と現実のギャップ
初めまして、アディッシュプラスの仲間です。私は、社長室に所属し、渉外や労務・総務事務の仕事をしています。私自身、いままさに仕事と子育ての両立に奮闘する一人です。
実際に、子育て当事者になってみて感じることは、仕事と子育てという、全く違う領域のものを両立させるのはとても大変なことだということでした。
スケジュールは、毎日いっぱいいっぱい。育児や家事とは別にその合間を縫って、買い出しや保育園の製作物、行事への参加、検診など……。こなすことが本当にたくさんあり、どう時間をやりくりしていいのか分からなくなります。仕事が休めないときに限って子どもが発熱して保育園から連絡が入るなど予期せぬハプニングもしばしばです。
子育てに関して代替してくれる人はいません。そのたびに仕事のスケジュールを立て直し、早退や休まなくてはならなかった時は、周囲に対する申し訳なさも感じてしまいます。
そして、自分が理想とする両立の姿と現状にギャップを感じるあまり、さらに自己嫌悪に。加えて、家に帰れば、愚図る我が子を目の前に、子どもと過ごす時間が短いことに罪悪感を覚えることもあります。
この状況でどう仕事に取り組んでいこうか。働いている8時間の中ですべての業務をやりくりし、完璧に終わらせるにはどうすればよいだろうか。訪れるのは様々なプレッシャーと不安、そして葛藤の日々でした。「気持ちはわかるけど」とか「人生の選択でしょ」「等別扱い」など、何気なくかけられた言葉に正直心が折れることも多々ありました。そのたびに思うことは両立の難しさです。
それでも容赦なくやってくる日常をこなすために、子どもが病気をすれば病児保育へ預け、業務で送迎が間にあわないときはベビーシッターやサポートセンターなど行政サービスの力を借りてやりくりをしています。
仕事とプライベートの境界が重なりあう、柔軟な環境をつくりたい
子育て当事者自身が、子育てをしながら仕事をすることを、働く上でのハンディだと捉えているような会話が聞こえることがあります。果たしてそうでしょうか。彼らにハンディだと感じさせてしまうような働く環境に問題はないのでしょうか。
「送迎のために勤務時間を変更したい」
「役所の手続きは1時間で済むのに半休の取得になってしまう」
「男性も育児をサポートしたい」
といった声に対応できないものか。職場生活と家庭生活のバランスがとれる「働きやすい、働き続けられる環境」という視点で、働く私たちが、自分の働き方をデザインできるような環境を整備することは出来ないだろうか。私たちが活き活きと働き、限られた時間のなかでも成果を出せるような制度・仕組みづくりをしたい。
これに取り組むきっかけが、アディッシュプラスでいえば「くるみんマーク」取得への道でした。
「くるみんマーク」で設定した3つの環境整備
くるみんマークの取得を目指して取り組みを開始したのは3年前のことです。一般事業主行動計画として、以下の3つの目標を設定しました。
1.育児休業の取得率を次の水準以上にする。
男性社員の育児休業取得(1名以上)あるいは、子の看護休暇を1名以上取得。
女性社員・・・取得率80%以上。
2.3歳から小学校入学前までの子を持つ労働者に対して、始業・就業時刻変更制度を導入。
3.時間単位有給制度の策定と実施
結果として、育休取得の実績は、男性社員2名、女性社員100%。始業・就業時刻変更制度を導入するため就業規則を変更。育児対応などでニーズが高かった時間単位の有給休暇取得制度を導入しました。
ひとりひとりの働き方を受け入れあえる会社へ
くるみんマーク取得は、認定を受けるまでの過程のなかで会社に大きな気づきを与えてくれたと思いますし、私自身も子育て当事者となったことで、自身の業務効率化の面でとても成長できたように思います。また、それぞれの事情を抱えるメンバーの目線で物事を捉え、考え、受け止めながらも調整をかけていくといった力が養われました。だからこそ、いまの私があると思っていますし、中立な立ち場で対応ができていると思います。
結婚、出産、育児、介護(介助)といったライフイベントと直面している皆さんは、きっと、今日も、退社する瞬間は「仕事からの解放や安堵」ではなく、「よし、闘いに行くぞ!」という戦闘態勢ですよね。両立しようとする者にとって、帰路につくことは終わりではなく始まりなのです。
そういった私たちひとりひとりが働き方をデザインし、たくさんの笑顔を生み出せるような、そんな会社づくりに努めたいと思います。