こんにちは、髙野です。
最近Xで「電話に出るのが怖い」という投稿を見かけました。
それを見て、分かるなぁと思ったんですよね。
私も新卒の頃は、電話に出るのがかなり嫌でした。
今だと全然平気です。
知らない番号でも普通に出ますし、営業電話でも「はいはい、そのパターンね」くらいで流せます。
でも新卒の頃は、電話が鳴るだけでちょっと緊張しましたし、「頼む、誰か出てくれ」と思ってたこともあります。
当時を振り返ると、電話そのものが怖かったわけじゃないんですよね。
本当に怖かったのは「自分のミスが、どこまで燃えるのか分からないこと」だった気がしています。
5月って、新卒が一気に疲れ始める時期だと思うんです。
4月はまだ“研修期間”っぽい空気がありますが、5月に入ると、少しずつ実務に入ります。
周囲も「新人だから」で全部守ってくれる空気ではなくなっていくでしょう。
そこで急に始まるのが、“リアルな仕事”です。
きっと電話対応って、その代表格なんですよね。
新卒にとって電話は、「突然始まる実戦」
メールやチャットツールなら、まだ逃げ場があります。
一回読めるし、調べられるし、最悪ちょっと考える時間もあります。
でも電話はどうでしょう。
突然鳴り、相手が誰かも何の話かも分からない。
しかもリアルタイム。
新卒からすると、かなりハードですよね。
しかも、電話対応って地味に「業務理解」が必要なんですよね。
誰に繋ぐのか。
どこまで自分で答えていいのか。
この内容は急ぎなのか。
折り返しでいいのか。
仕事の全体像が分かってないと判断できないのに、新卒の時はその“判断基準”自体をまだ持ってない。
だから全部が怖くなるんだと思います。
「電話が怖い」というより、“被害範囲”が読めなかった
今振り返ると、新卒時代って「何がどれくらいヤバいのか」が全然分かっていませんでした。
“本当にヤバいミス”と、“別に後で直せるミス”の区別がつかないんですよね。
だから頭の中では、小さいミスでも全部大事故になるような気がします。
名前聞き取れなかった…
担当者を間違えた…
伝言ミスした…
折り返し忘れた…
今なら「あー、修正すればいいか」という感覚です。
でも当時は「これで案件飛ぶかもしれない」と本気で思っていました。
あと地味にキツいのが、“周囲に聞かれてる感覚”です。
電話してる時って、周りの同期や先輩がめちゃくちゃ仕事できる人に見えるんですよね。
自分だけテンパってる気がする。みたいな感覚です。
でも今なら分かります。
みんな普通にミスしています。
新卒の頃、「分からない」が言えなかった
新卒の頃って「分からないです」が言いづらいんですよね。
特に真面目な人ほど「ちゃんと答えなきゃ」と思ってしまいます。
だから、聞き取れなかった時に、“なんとなく理解したフリ”をしてしまったり…。
今なら普通に「すみません、もう一度お願いします」と言えます。
当時は、聞き返すこと自体が“能力不足”みたいに感じていましたが、それは完全に逆でした。
むしろ確認できる人の方が、事故りません。
仕事って「全部知ってる人」が強いわけじゃなくて、「分からない時に止まれる人」の方が安定すると思います。
これは働いてからかなり実感した部分でもあります。
電話が怖い人=コミュ力不足、ではない
結構誤解されがちなのですが、電話を怖がると「コミュニケーション苦手なんだね」で片付けられてしまったりします。
ですが、実際はそんなこともないと思います。
むしろ、責任感ある人ほど怖がるケースも普通にあるのではないでしょうか。
例えば
「ミスしたらどうしよう」
「変なこと言ったらどうしよう」
を真面目に考え込んでしまうケースです。
逆に何も考えてない人の方が、最初から普通に出たりします。
もちろん、それが悪いって話ではないです。
ただ「電話が怖い=コミュニケーションが苦手」みたいな雑な整理をすると、本質を見失ってしまうと思います。
実際は、
・仕事全体が見えてない
・判断基準がまだない
・失敗の影響範囲が分からない
・確認文化に慣れてない
こういう構造的な理由もかなり大きいと思っています。
働いて知った。「社会人、意外と適当」
新卒の頃って、電話の向こう側にいる人は全員が全員“完成された社会人”だと思ってたんですよね。
でも全然そんなことないです。
普通に聞いてないし、勘違いするし、伝達漏れもします。
なんなら「確認します」って言ったまま忘れてる人もいるくらいです。
今になって思うと、社会って思ったより曖昧な状態で回っている気がします。
もちろん、ちゃんとするのは大事ですよ。
でも、仕事って“ミスしないゲーム”じゃないんですよね。
実際は、“修正するゲーム”に近いと思うんです。
社会人として本当に危ないのは、ミスそのものより「隠す」「確認しない」「分かったフリをする」の方だったりします。
これが分かってから、電話への怖さはかなり減りました。
管理職側は、「新人時代の恐怖」を忘れやすい
管理職側になって思うこととしては、これまでの内容は新卒に限った内容ではなく、管理職側も結構気をつけた方がいいということです。
先にも書いた通り、仕事を覚えると「その程度、あとで修正できる」が分かるようになります。
でも新人側は、それが分からず、全部が怖い状況です。
なのに、教える側はつい「慣れだよ」で済ませてしまう。
新卒側からすると、“どこに地雷があるか分からない状態”なんですよね。
だから「失敗したらどれくらい怒られるのか」もまだ読めず、必要以上に固まってしまいます。
ここで必要なのは、電話テクニックそのものを教えるよりも
「分からなければ確認していい」
「一回持ち帰っていい」
を伝えることだと思っています。
実際、事故の原因の多くは、“確認できない空気”の方にあったりします。
今思うと、電話が怖かったわけじゃなかった
多分、新卒の頃に怖かったのって“電話”じゃないんですよね。
「知らない状況で、正解を求められること」が怖かったんだと思います。
でも何年か働き、場数を踏めば「意外と会社は簡単には壊れない」と分かってきます。
もちろん、責任感は必要です。
ただ、電話一本で案件が全部吹き飛ぶことなんて、そうそうありません。
むしろ怖いのは「分からないのに確認しないこと」です。
今はそう思っています。