GOの採用広報を担う高堂は、社内で「わかさんに相談すればなんとかなる」と言われることがある。
オフィスでふとすれ違うと、「わかさん、ちょっといいですか?」。社内でフランクに声をかけられたり、部活動や社内の動きに顔を出す。そうやって人と人の間に立ちながら気づけば“相談の起点”になっている。
でも本人は、少し照れくさそうにこう言います。「最初から強いビジョンがあったわけではない」と。
───不動産営業での経験。IT転職直後の苦戦。そしてGOでの「広報・秘書・HR」という三足のわらじ。バラバラに見える経験を、いかにして“自分だけのキャリア”として編み上げてきたのか。
現在、採用広報の責任者として走る高堂に、等身大のキャリア論を聞きました。
高堂 和芽 ヒューマンリソース本部 人事部 L&Dグループ
不動産会社で財務・経理から法人営業を経験後、IT業界へ転身。レシピ動画アプリの広告営業を経て、モバイルオーダーサービスのスタートアップで広報機能の立ち上げ・チーム組成に携わる。2022年5月にGO入社。事業・コーポレート広報を経て、広報×HR×秘書の兼務を経験。2025年末からL&Dグループにて、新体制のもと採用広報を担う。趣味は銭湯・サウナ、時々ランニング。
目次
- 不動産営業、MVP、そして打ち砕かれた自信
- ゼロから「当たり前」を作る面白さと、見つけた自分の「芯」
- 経営の横と現場の隣。偶然の「三足のわらじ」が今の土台に
- 採用広報は“仲間づくり”の設計。過去のすべてが武器になる
- 目の前のことに全力で向き合い、自分だけの轍を作る
不動産営業、MVP、そして打ち砕かれた自信
── 社内では「高堂さんに相談すればなんとかなる」という声をよく耳にします。ご自身では今の立ち位置をどう捉えていますか。
高堂:そう言っていただけるのは素直に嬉しいですが、特に何か意識してきたということはなく、気づいたら社内でよく話しかけられる人になっていました(笑)。
ただ、相手の状況や前提を理解して、信頼関係をどう積み上げるか。そうやって関係性を築いていく姿勢は、最初のキャリアである不動産会社での5年間で鍛えられたと思います。入居中の中古マンションの売買を扱う法人営業で、簡単に契約が取れるモデルではなかったからこそ、仲介会社の方が動きやすい段取りを先回りしたり、支店長を巻き込んでトップ営業を仕掛けたり、とにかく地道にやっていました。
その積み重ねもあってか、半期ごとのMVPも複数回いただけたのは当時の自分にとって大きな自信になりました。

── その「信頼を積む力」が、今の相談されやすさにつながっているのでしょうか。
高堂:ある意味、つながっていると思います。ただ、今のスタイルに「寄り添い」や「相手目線」のようなニュアンスが加わったのは、IT業界への転職直後の苦戦がきっかけな気がします。
不動産時代は、連絡は基本電話。あちこちのエリアに物件査定に行き、契約となれば押印をもらいに各所を回る。当時の自分は、そこで培った馬力があれば、次の環境でも再現できると思っていたんです。でも実際は、求められる進め方や評価軸が大きく違っていて、成果の出し方を掴む前に苦戦しました。IT特有の“無限キャッチアップ”と情報過多に圧倒されてしまって。
いま振り返ると、「環境が変わると、同じ努力でも出力の仕方が変わる」ことを身をもって学んだ時期でした。私はそのタイミングで無理を重ねてしまい、結果として短い期間で区切りをつけたのですが、その経験が自分の中で大きな転機になりました。
だから今は、「自分にとって当たり前でも、相手には負荷がかかっているかもしれない」という前提で会話するようにしています。その余白が、結果的に仕事を前に進めてくれるんです。

ゼロから「当たり前」を作る面白さと、見つけた自分の「芯」
── そのどん底から、今のキャリアにどうつながっていったのでしょうか。
高堂:営業の経験を経て、職種を変えて広報としてモバイルオーダーのスタートアップに入りました。当時はまだ「モバイルオーダー」という単語すら馴染みのない時代で、とにかく新しい常識の可能性を伝え続けました。
まだ無名のサービスが世の中に少しずつ認められ、当たり前の概念が変わっていく過程を当事者として経験できている感覚がありました。ただ同時に、メディア露出で期待値をつくることはできても、常識を社会に根づかせるには長い時間軸で投資と実行を重ねる必要があることも思い知らされました。
── それが、次のステップを考えるきっかけになったのでしょうか。
高堂:はい。短期的な露出に留まらず、本気で日常の当たり前を変える存在として、もっと手触り感を持ちたい。「社会課題の解決に貢献したい」という強い志が、私のキャリアにおけるブレない軸になったのだと思います。その想いに共感したのが、GOでした。

経営の横と現場の隣。偶然の「三足のわらじ」が今の土台に
── GOに入社してからは、具体的にどのような業務を担当してきたのですか?
高堂:最初は広報としてGX(グリーントランスフォーメーション)事業の立ち上げなどを担当し、事業メンバーたちの熱い想いに触れて私自身も燃えたぎっていました。その後はコーポレートや採用広報などをメインで担当していたのですが……昨年は会社として必要な役割が重なり、思いがけず兼務が増えた一年になりました。
採用広報を強化する文脈でHRを兼務し、さらに秘書のポジションが不在になる状況が重なり、結果的に「広報・採用広報・社長秘書」という3つの顔を同時に担うことになったんです。
── 3つも!性質の違う複数の業務を同時にやるのは、実際どうでしたか?
高堂:日々、役員含めた社内の様々なメンバーから予定相談がくる中で、経営に直結する緊張感とスピード感を持ちながら、同時に広報や記事制作のクリエイティブな思考にも頭を切り替える。正直、かなりハードな経験でした(笑)。
でも、ただがむしゃらに目の前のことに全力で向き合って走り切ったこの時期が、私に大きな財産をくれました。経営の意思決定の流れを間近で見て、現場の泥臭い葛藤にも触れる。全方位と関わりながらピンチを乗り越えたことで、自分の中に会社全体を俯瞰する視点と、社内での「信頼関係」が積み上がっていった感覚があります。
── 経営の視点と現場の視点を、同時に経験したわけですね。
高堂:そうですね。分かっていたつもりでも、「あ、社長ってこんなに忙しいんだ…」というのを身をもって実感しましたし、「だったら自分もやり切らないと」と思えた時期でもありました。
同時に、経営の横で見た意思決定の背景と、現場で起きていることの距離感が少しずつつながってきて、「何をどう届ければ、社内外にちゃんと伝わるのか」という“素材”が自分の中に増えていった気がします。いま採用広報として語るときの土台は、まさにこの時期にできたと思っています。

採用広報は“仲間づくり”の設計。過去のすべてが武器になる
── その積み重ねが、今の採用広報という役割にどう活きていますか。
高堂: 今は役割を整理して「採用広報」に専念していますが、ここに至るまでにGOで培ってきた幅広い知見や社内で築いた信頼関係が、今の仕事の強力な後押しになっています。
採用広報は「記事を書いて応募数を増やす仕事」と思われがちですが、経営と現場の両方の熱量を知った私にとっては全く違います。経営の「社会インフラをアップデートする」意志と、現場の「テクノロジーをリアルに落とし込む」執念。この両方を翻訳して届けるのが私の役割です。
社内のメンバーが当たり前に成し遂げていることの凄さを、自分というフィルターを通して発掘し、言語化する。少しでもラフに話せる関係性ができていれば、さらに純度の高い一次情報が引き出せるんじゃないかと。
内側で高まった熱量が、結果として外にも『にじんで』いく。そんな、ありのままのGOを伝える採用広報を目指しています。
目の前のことに全力で向き合い、自分だけの轍を作る
── 改めて、ご自身の歩みを振り返ってみて、今はどう感じていますか。
高堂:私は最初から「こうなりたい」という具体的な姿を描いて、そこから逆算してキャリアを築いてきたわけではありません。
最初から完璧なビジョンがあったわけではないけれど、「社会課題に貢献したい」という芯の部分だけは、しっかりと持っていました。その想いを道しるべにしながら、GOという本気度の高い環境で、偶然やご縁を味方につけて目の前のことに全力でぶつかってきた。その結果として、振り返ってみたら「なんだか面白い轍(わだち)ができていたな」という感覚なんです。
GOは、外から見ると「最初から高い志を持った熱い人ばかり」と思われるかもしれませんが、私のように、本気で社会課題に向き合う組織の中で「入ってから熱くなっていく」、そんなスタイルだってフィットする会社です。
最初から正解を当てにいく必要はありません。「社会を良くしたい」という想いさえあれば、まずは目の前の仕事に本気になってみる。その過程で自分だけの強みや信頼を増やしにきてほしい。
数年後の自分が振り返ったときに「ああ、この道で正解だったんだ」と笑えるようなキャリアを、ぜひGOで一緒に作っていきたいなと思います。



※掲載内容は2026年3月時点の情報です。