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会社組織はどう変わった?マネックスグループの一員となった、コインチェックの新たな強み

こんにちは!コインチェック人事部の山下です。

本日のゲストは、2018年からマネックスからコインチェックに出向し、人事部長として約3年間活躍した後、2021年1月に帰任される森山 智光さん「マネックスのグループ会社となったコインチェックって、今はどんな会社なの?」という疑問に、お答えいただきました!

Profile

森山 智光
2006年にマネックスに新卒入社。ジェネラリストとしてカスタマーサポートや企画開発、マーケ、バックオフィス、人事など様々な部署を経験し、2018年5月から人事部長としてコインチェックに出向。2021年にマネックスに帰任予定。

人事経験は1年。マネックスのジェネラリストからコインチェックの人事部長へ。

ーまず簡単にマネックスからコインチェックに出向になるまでの経歴を教えてください!

森山:2006年にジェネラリストとしてマネックスに新卒入社しました。部署が固定ではないので、いろんな部署を経験していてちょっと特殊ではあるんですけど、実は1回も転職経験がないんですよ。

マネックスの人事になって1年くらいして、コインチェックとマネックスが一緒になりました。そのタイミングでコインチェックに人事部長としての出向を打診され、2018年の5月からコインチェックの現職に至ります。

ー人事の経験1年で人事部長としての出向はなかなかハードルが高かったと思うのですが、不安なことはなかったですか?

森山:めちゃくちゃ嬉しかったですよ!むしろいいんですか?と思ったくらい。元々暗号資産は自分でもマイニングするくらい興味を持っていたんです。コインチェックがマネックスのグループ会社になった時も、「うちのグループにコインチェックが入るのか!」とすごく興奮しました。

マネックスしか知らない人間なので、自分がこれまで築いてきたキャリアがどの程度通用するのか試してみたい気持ちが大きかったですし、暗号資産やブロックチェーンといった最先端の会社を見たいという気持ちもありましたね。

ーマネックスに入社したきっかけは、元々金融に興味があったからですか?

森山:全然なかったです(笑)。

当時は六本木ヒルズなんかにITベンチャーがどんどんできていた時代で、自分が頑張った部分をきちんと評価してくれる少数の新卒採用しかやっていないところがいいな、とは考えていました。

就職活動中にたまたまマネックスと出会って、説明会に行った時の雰囲気や社員さんのフレンドリーさがすごかったんですよ。金融ってちょっと堅い感じがあると思うんですけど、マネックスはそういう堅さが良い意味で一切なかったです。

マネックスが目指してた世界観は、お金はとても大切なものだからこそ、難しい・分かりにくい部分をきちんと使いやすく民主化していこうというもので。金融に興味のない僕でも、その視点でサービスを作ればいいものができるんじゃないかと感じたのも入社の決め手ですね。

このマネックスの世界観は今のコインチェックにも通じるものがあって、実際にコインチェックに来てからも、コインチェックのビジョンはすごくいいなと思っています。なのであまり違和感など感じずにやってこれましたね。

健全な意見のぶつけ合いであればどんどん起こるべき。今でもあるコインチェックのカルチャー

ーマネックスからコインチェックに出向という形で人事部長を務められてきたわけですが、やりにくさやギャップを感じたりはしなかったですか?

森山:多少はありましたね。人事を1年しかやっていない状態で、新体制となる会社の人事部長になるわけですから。即戦力やプロフェッショナルな人材が必要な時に、「なんで?」「この人で大丈夫?」という空気はあってあたり前だよな、と思っていました。

とはいえ、コインチェックはやるべきことをやる人に対してとても健全に接してくれるんですよ。

最初は人事としてのスペシャリティは少なかったですけど、人事の現場メンバーとのリレーションをしっかり作ることを意識し権限移譲を進めたり、組織が急激に成長する中での人起因のハレーションの調整に積極的に入っていったり、自分にしかできないことはスピード感を持って動くようにしていました。信頼はひとつずつ積み上げていくものという考えのもと、目の前の課題にひとつずつしっかり向き合っていきました。その結果があるからこそ、人事部長として居られたのだと思っています。

ー現場での信頼関係や組織のバランスをとっていくって大変なことですよね。

森山:そうですね。ギャップでいえば、コインチェックのカルチャーである情報のオープンさと、ガバナンスを重視する金融やマネックスのカルチャーの違いです。

マネックスは金融がベースの会社なので、顧客資産をしっかり守るという観点から安全のために必要な管理を重視する傾向にあるんです。対してコインチェックは暗号資産といったような新しい価値あるものを、テクノロジーでどうやって使いやすくしていくかに重きを置いていて。

管理主体とテクノロジー主体って、どうしても相反するものなんですけど、どっちが正しいではなくて、どっちも正しくて、絶対に必要な考え方なんですよね。

コインチェックは「こういう管理の仕方をしましょう」というマネックスからの提案に、ただ「わかりました!」というのではなく、「なぜそのやり方でないとダメなのか」「なんのためにやるのか」という合理性をきちんと追求してきました。

マネックス側の提案を鵜呑みにするのではなく、コインチェック側の観点でそれは意味がありますか?と意見をぶつける。これは大変なことも多いんですけど、結果きちんとした理解や納得の上で話が進むので、健全なコミュニケーションなんですよね。

マネックスもコインチェックの独立性をきちんと尊重してコミュニケーションを取ってくれるので、今もコインチェックのカルチャーは強く生きています。

自社のカルチャーやベンチャー企業らしさを残しつつ、社会的な信頼も得ることができた

ーマネックスと一緒になってコインチェックが大きく変わった点があれば教えてください!

森山:暗号資産交換業を取得できたことが1番大きいのではないでしょうか。暗号資産交換業の取得には金融庁が求めるガバナンスの強化が必須でした。マネックス側の知見や金融庁とのこれまでのリレーションが大きく影響したと思います。

採用面でも影響はありますね。マネックスと一緒になったことにより経営的な安定感や企業としての信頼感が生まれて、グループ入りした後の方が応募の勢いが強いくらいですね。

情報のオープンさというベンチャー企業ならではのカルチャーをしっかり残しつつ、大手金融グループの一員という信用がついた。働いている人にも、これから働いてみたいと思う人にもプラスのことが多かったと思っています。

ー組織が変わった2018年と現在では、社内の雰囲気は違いますか?

森山:めちゃめちゃ変わりましたよ!いい意味で良くなりました。

2018年5月にマネックスと一緒になってから2019年1月に暗号資産交換業の登録が取れるまでは、同じ目標があったのでとても雰囲気良かったです。

ですが、登録取得後に暗号資産の相場が下がってきたんですよね。そういった背景もあり、守りの経営としての要素を強めたい経営陣と攻めたい従業員との間で何度も議論が交わされて、経営と従業員との間にやや開きが出てしまった時期もありました

そんな状況が続く中、2019年秋からマネックスから現コインチェック社長の蓮尾が来ました。社内の調整役として縦横の意見を幅広く聞き、会社のミッションを現在の「新しい価値交換をもっと身近に」とブラッシュアップしたんです。結果、社内全体が納得感を持って働ける組織になり、会社の経営計画をまとめ、経営と従業員との結びつきも強くなりました。

ー会社としてしんどい時期があったんですね。

森山:そうですね。しんどい時期が結構長かったので、現場の社員としては本当にこの会社を信じていいのかなどの不安もあったと思うんですけど、サービスのリリースもできたり、暗号資産の相場自体も活性化して、頑張って耐えた分花開いて来ていると思います。かつそれをトップダウンだけでなくボトムアップでも実現できているのは嬉しいことですね。

「もっと早くやったほうがいいよね」という意見を経営陣がキャッチアップして、みんなが真剣に動き出す。そういった組織の動きが実績含め感じられるようになったので、会社の雰囲気はとてもよくなったと思います。

コインチェックはエンゲージメントスコアっていう従業員との結びつきをスコアにしているものがあるんですけど、しんどかった時期はスコアが40台前半とかだったんですよ。これって偏差値なので割と大変な数字なんですよね(苦笑)。

最初にスコアが動き出したきっかけは、創業者の和田が経営と従業員との意識の開きに危機感を持ち、エンゲージメント改善の責任者になってくれたことでした。

そこから和田と人事がタッグを組んで、まずは役員合宿で経営の意識改革をおこないました。また議論の過程がかなり細かく公開され、現状認識と課題が共有されたので、従業員も「もしかして経営が本気で変わろうとしている?」と感じてもらうことができました。

その後も、エンゲージメントが低い部署については担当役員と部室長に改善を求め、改善が難しい場合は組織的なテコ入れもするなど、各部門のマネジメント側にも健全な組織となるための意識をしっかり持ってもらうように動いていきました。

さらにこれらのプロセスを隔週で開催される全従業員が参加する全体会で発信し続け、コインチェックのカルチャーである情報のオープンさも大切にするようにしました。

他にも細かいものも含めて様々な改善の取り組みがいくつも積み重なり、さらに事業計画がどんどん形になっていったことで、直近10月にはついにエンゲージメントスコアは60を達成しました。概念的には世の中の会社の上位15%に入るまで組織の状態がよくなったことを意味しているので、人事としてもすごく嬉しくて、スコアが悪かった時に諦めないで本当に良かったなと思っています。

実際に働いて実感したコインチェックの強みや魅力的な環境とは?

ー実際にコインチェックで働くようになって、驚いたことやよかった点などはありますか?

森山:1番驚いたのは圧倒的なスピード感ですね。意思決定やアウトプットのスピードがめちゃくちゃ早いんですよ。

例えば、資料の作り方。意思決定までのスピードが求められる場面では場合によっては、パワーポイントで綺麗にまとめるのではなく、ホワイトボードに書いてキャプチャしたものを役員会にあげるみたいな。資料としての形式よりもスピードと論点整理を重視する、これは自分の中ではすごく斬新でした。

森山:先ほどもでてきましたが、トップダウンだけでなくボトムアップしていける環境があるのもいいことですね。マネックス側もかなりフラットで経営側と距離が近い会社ではあるんですけど、やはり意思決定にはそれなりに時間も労力もかかります。ボトムアップが可能なのは、コインチェックに圧倒的なスピード感があるからこそですね。

今期だとNFTマーケットプレイス事業(※)がその例です。

実は経営計画上では今期リリースの予定ではなかったんです。海外含め世の中の動きを現場が早くキャッチしていて、「他社がやり出してからでは遅い、今やるべきだ」と状況整理して役員に伝えて、役員と一緒に経営側にあげたんですよ。そこから計画を変更して今期リリースに向けて動き出したのは、コインチェックだからできたことではないでしょうか。

(※)NFT:Non-Fungible Tokenの略。主にイーサリアム(ETH)のブロックチェーン上で構築できる代替不可能なトークンのことを指す。

詳細:NFTとは代替不可能なトークンのこと!具体的な活用例を徹底解説

ーコインチェックらしさがしっかり残っていい環境になっているのがよく伝わります。実際の働きやすさや、他にコインチェックのいいところを挙げるとするとどのようなものがありますか?

森山:前述している意思決定の早さプロセスに対する納得感の追求情報のオープンさはコインチェックの強みだと思います。

働きやすさでいうとコインチェックの方が働きやすいです(笑)。フレックスって本当にこんなに自由でいいんだってコインチェックに来てから思いましたね。

子供が体調崩してもリモートで対応できるし、何より男性の育休取得率の高さは自慢できると思います。一週間とかじゃなく数ヶ月とか半年くらいガッツリ取得してますよ。ワークライフバランスを取りやすいのは魅力だと思います。会社としても部署単位でも風通しはすごくいいですよ。

責任も仕事の範囲も大きい分、成果に対する報いも大きい。

ーコインチェックで一緒に働きたい、こんな人にチャレンジしてほしい!という人はどんな人ですか?

森山:コインチェックを金融の会社と思って入社するとギャップがあるかもしれないですね。「どうやったらいいサービスを提供できるか」というユーザーフレンドリーの意識もコインチェックの良さであり強みなので。

金融業界は基本的に守りの側面が強いので、例えば現行の金融商品やサービスに「お客様にとって本当に使いやすいものなのか?」と本質的な疑問を持っている人、もっとユーザーファーストでサービスを作りたいと思っている人にはぴったりですよ。

テック系の業界でいえば、BtoCのサービスを作りたい、スピード感持って仕事をしたい、新しいテクノロジーに興味があるという人はプロフェッショナルが多い良い環境が整っていると思います。

金融業界にずっといる僕の見解ですけど、いろんなサービスが発展していくと最終的に金融につながっていくんですよね。「お金を他のものと交換する」という行為はどこにでも発生し得ると思うんです。コインチェックは先にお金の世界から入っているので、そこにどんなサービスを乗せていくかという逆のアプローチが取れる。このサービスの発展性の高さはコインチェックの強みでもあり、やりがいの大きさでもありますね。

ーチャレンジできる環境がしっかり整っている状態ということですね。

森山:社員の数がまだまだ少ないので、1人当たりの責任や仕事の範囲も広くなります。自分の仕事が会社の成果に繋がりやすいぶん、評価されやすい環境も整っていますね。その分シビアな環境ともいえるんですけど。

ー評価されやすい環境とのことですが、評価基準などはどのようなものなんでしょう?

森山:評価や報酬決定の権限を現場に近い部室長に持たせる設計にしているので、年齢、性別、役職等に関わらず、パフォーマンスを出したメンバーに対しては大胆に報酬に反映させられるのが特徴的かもしれないです。きちんと結果を出せないとシビアな世界ではありますが、結果をきちんと見てくれて、意思決定やコミュニケーションにも時間がかからないです。

自分の力で世の中により良いサービス作っていきたい・価値提供をしていきたいという思いがある人自身のスキルを高めるためにいろんなことにチャレンジしたい人には、ぜひ一緒に働いて欲しいと思います。

暗号資産やブロックチェーンという技術でお客様に価値を提供していきたいという気持ちがベースにあるのが1番ですが、目に見えるプロダクトを作っていけることが面白みだと思うので、スピード感を体験しながらサービスを実現したい人は、ぜひ挑戦して欲しいです!

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