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【Interview #015】文学研究から介護業界へ挑戦。前人未到でも叶えたい、医療と介護の”本質的な”つながり。

ドイツ文学修士号を取得した後に、一大発起をして介護業界に入社した野崎さん。なぜ、全く異なる業界に興味を持ったのか。3Sunnyに出会ったきっかけ、長年胸に秘めていた”実現したい夢”についてお伺いしました。

目次

  • 答えのないことにとことん向き合える。それが医療介護業界の魅力

  • 『CAREBOOK』が世の中に必要ということを、病院が教えてくれた

  • 「医療と介護をつなげたい」。新卒からの想いを新規事業で絶対に叶える

答えのないことにとことん向き合える。それが医療介護業界の魅力

━━━━━野崎さんの今までの経歴をざっくばらんに聞かせてください。

実は私は大学でドイツ文学や哲学を学んでおり、卒業後も大学院へ進学し文学研究の修士号を取得しています。

元々大学院は2年間で出ると決めており、並行して就職活動は続けていたのですが、文学や哲学のように答えのないことにとことん向き合える仕事が良いなと漠然と思っていました。

そこで解決困難な社会課題を考えたときに「超高齢化社会」というテーマが出てきて、介護の業界に関心を持ちはじめました

そこから大学の友人のお母さんがケアマネジャーをしているということで、介護施設や居宅介護支援事業所を見学させていただきました。

見学でさらに介護業界に関心を持ち、介護施設を運営する企業のインターンに参加しました。

そこで介護業界の答えのない世界にどんどんと惹かれていき、周りの友人が大手企業や金融系の会社など目指す中、私は介護士になるという決意を固めたんです

そのままインターンをした企業に新卒として入社をしました。

━━━━━新卒で入社した会社ではどのような業務をしていたのですか?

入社した企業では、新規事業として医療と介護をつなげる紹介センター事業を行なっていました。

紹介センター事業では主に、病院にいるメディカルソーシャルワーカー(以下、MSW)さんが施設の選定に悩んだ際に「どの施設が最適か」というご相談が紹介センターに入り、私が患者さんに合った施設をご提案する、ということをしていました。

紹介センター事業をしていく中で「医療と介護をもっとつなげられたらいいのに」という思いが強くなり、どんどん夢中になっていきました。

ところが、患者さんにより良い施設を紹介したい一方で、会社の売上も追わなくてはなりません。

私の中で「本当に患者さんのためになっているのだろうか」「三方よしになっているのだろうか」というジレンマが起こるようになりました。

「文句を言ってるだけじゃなくて自分で何かできないか?」と考えている時に、インターン時代にお世話になっている方の紹介で、3Sunny創業者である志水さん(新規事業責任者)・榎本さん(COO)に出会ったんです。

『CAREBOOK』が世の中に必要ということを、病院が教えてくれた

━━━━━3Sunnyの第一印象を教えてください。

志水さん・榎本さんの第一印象は、目がキラキラしており、「すっごく楽しそうに仕事をしている人たち」という感じでしたね。

今までは「仕事は与えられるもの」という概念を持っていたのですが「仕事は自分たちで生み出すもの」という考え方に変えてくれた2人だと思います。

特に印象的なエピソード3つがあります。

1つ目は、志水さんが創業初期からクライアントとユーザーを結ぶ「三方よし」の考え方であるリボンモデルを本気で実現しようと熱く語っていたことです。

私自身も新卒からずっと叶えたいことでしたし、可能性に溢れてるところに惹かれていました。

2つ目は、創業初期から大学病院からの入退院調整のBPO(業務委託)が決定しており、そのスピード感と牽引力にとても驚いたことです。

私も大学病院へ営業をしていましたが、アポを取ることすら大変でしたので、その行動力には圧倒されましたね。

3つ目は、ちゃんと現場に足を運んでインサイトを取りに行くところです。

後に出会う矢澤さん(CTO)が自ら一次情報を取りに行き、病院に入り込みながら必要なサービスの構想を深めていく姿を見て、「机上の空論ではない」「本気で社会を変える人たちだ」と思ったんです。

今まではジレンマを抱えながら仕事をすることが多かったですが、志水さん・矢澤さん・榎本さんの3人なら、理想を実現することができると思いましたね。

3Sunnyではちょうど頃に紹介センター事業をやろうとしており、自分が相談員としてジョインすれば役立てるとのはと思い入社を決断しました。

当時は社員3〜4人ほどしかいない、本当に小さい会社でした。

━━━━━入社後の業務内容や仕事を通じて気づいたことを教えてください。

入社後、私は紹介センター事業と入退院支援クラウド『CAREBOOK』のフィールドセールスとして二足の草鞋を履いていました。

急性期病院に向けて営業をしていくのですが、実は当時はなかなか売れず、私自身も自信を失い始めていました。

そのときに、ある病院にて『CAREBOOK』を含めたシステム導入のコンペを行うことになり、私がプレゼン担当になったんです。

当時はまだ誇れるような事例が少なく不利な状況でした。

ところが、実際に現場で使用感を伺うと、他社よりも群を抜いて『CAREBOOK』の評価が高かったんです。

「私たちの業務をちゃんと理解して開発してますね」

「すごく使いやすいです」

という言葉が多数聞かれ、このときに初めて「これは売れるプロダクトだ」という確信と競合との差別化を理解することができたんです。

また、他の病院からは「『CAREBOOK』を使って地域連携をしたい」というご相談をいただき、地域を結ぶツールとしても活用されていきました。

病院の生の声や意見を聞くことで『CAREBOOK』はただのツールだけではなく、その先の地域連携構想の役割まで担っているサービスだと気付かされましたね。

「医療と介護をつなげたい」。新卒からの想いを新規事業で絶対に叶える

━━━━━3Sunnyの創業初期と今とでは雰囲気に変化はありますか?

創業初期と今と、雰囲気は全く変わらないですね。いちメンバーである自分も、医療介護業界への姿勢は入社時から何一つ変わっていないと思います。

3Sunnyには「圧倒的現場主義」「巻き込み支え合う」「未来の期待から逆算する」という3つのSpiritがあります。

例えば「圧倒的現場主義」であれば、実際にプロダクトを使うMSWの目線に基づき、フィールドセールス・カスタマーサクセス・エンジニアがタッグを組んで改善に活かしています

病院へ訪問すれば私たちの現場の方々への思いが自然と伝播し、病院から「良いプロダクトだから紹介しておくよ」と言われることが多いんです。病院と一緒になって地域まで巻き込めており、まさに「巻き込み支え合う」だと思います。

「未来の期待から逆算する」というSpiritについても、病院から「ただのツールではなく、その先に理想的な地域連携ができるというのがわかるので導入する」とおっしゃっていただいており、私たちが医療介護業界の未来予想図を広めているんだ!と感じています。

メンバーの人柄ですが、落ち着いていて柔和な方が多く、内なる炎を持っている方が多い印象ですね。

皆が医療介護業界に対し当事者意識を持っており、思いやりと責任感が強いです。

会社のカルチャーとして、会社が方針を決めるのではなく「●●さんはどうしていきたい?」と聞いてくださるので、自分の意見を持って仕事に取り組むことができる環境ですね。

━━━━━これからの目標を教えてください。

この4月から新規事業部のリーダーとしてプロダクト開発を進めています。

「医療と介護をつなげたい」と新卒のときから願っていたことが、実現できる部署に異動でき本当に嬉しいですね。

エンジニア、デザイナー、フィールドセールス、カスタマーサクセスと皆が議論することで良いアイデアに溢れ、とってもワクワクしています。

一方で、乗り越えられないのでは…と不安になるような大きな壁もあります。

医療は治療をする場ですが、介護は生活をする場という視点になるため、プロダクトに求める要素が全く異なります。

決して表面的な医療と介護の連携ではなく、双方の視点や欲しい機能も加味して開発に取り組むことは、まさに全人未到と言えるほど難しいんです。

とても複雑なことをいかにシンプルにするか悩んでおり、毎日頭がいっぱいです。

悩みに悩んだときは、現場の方の意見に耳を傾けます。

志水さんが『CAREBOOK』を想起したときのように、原点に立ち返りながら新規事業と向き合うことで本質的なプロダクトにできると信じているからです。

私の夢は、志水さんが辿った道のように新規事業を成功に導くことですね。

皆一丸となって未来から逆算して挑んでいるからこそ、絶対に叶えられることだと本気で思っています。

(終)

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