はじめまして!iOSプログラマの堤修一と申します。この度こちらで連載をさせていただくことになりました。
最初このオファーをいただいたとき、連載陣を見てびびりました。芸能人クラスに有名な方々、もしくは本当に芸能人な方々ばかり・・・そんな中で一介のプログラマーが何を書けるのか・・・
しかしまぁ、タイミング的に、何が期待されているかというのは想像がつきました。というのも、僕は最近、サンフランシスコの会社に就職したばかりなのです。
2014年からフリーランスiOSプログラマとして活動を始めて2年と8ヶ月。フリーランスという働き方は自分には最高にしっくりきてて、毎日楽しくお仕事させていただいてたのですが、色々とタイミングが重なりまして、タイトルの通り、いったん休業して「会社員」になることにしました。
いつか海外で働いてみたい!という気持ちを持っている人は結構多いので、海外就職したてホヤホヤな僕には「海外で働きはじめたばかりのプログラマの奮闘記」的なものを期待されているのかなと。
働くことになった会社は「Fyusion(フュージョン)」といいまして、社員数ははっきりとはわかりませんが、オフィスで働いているのが30人ちょっと、あとリモートワークで働いている開発メンバーがイタリアやドイツやブラジルやベラルーシetc.にいて、合計40人ぐらいかと思われます。日本出身者は今のところ僕だけです。(※ハーフで日本語話せる方が一人います)
ちなみに僕の職業である「iOSプログラマ」というのは、プログラムを書いてiPhoneとかiPadとかのアプリを開発するお仕事です。この会社のサービスである「Fyuse」というアプリ(いつか紹介します)、もしくはその他の新規のアプリをつくるのが僕の役割です。
サンフランシスコにやってきたのは今月の10月9日。
第1回目としては、こちらに来て最初の1週目についてレポートしたいと思います。
初日(月)
日曜の夜にアメリカに着いたので、寝て、翌朝にはもう初出勤でした。
「みんな、集まって。新しいメンバーを紹介しよう。日本から来た Shuichi だ!」
・・・という展開を想像して自己紹介を考えたりもしていたのですが、そういう感じではなくて、オフィスに着いたら適当に空いてた席をくれて、まわりの目があった人と握手しつつ "Hi, I'm Shuichi" ぐらいの簡単な挨拶をして、10分後にはもうコードを書き始める、みたいな感じでスタートしました。
11時からはiOSチームの定例ミーティング。アメリカ以外にドイツ・ブラジルにも開発メンバーがいるので、Google Hangoutでビデオ会議です。
僕はここに来る2ヶ月前からリモートで手伝い始めていて、チャットでやり取りはしていたのでお互い名前は知っていたものの、このミーティングに参加するのも、ビデオ会議越しに顔を見るのも初めてでした。
で、これがみんなが話してることの90%ぐらいが聞き取れない。そう、僕は英語がハッキリいって苦手なのです。そのへんは別の回でまた書きたいと思います。
その後上司(ファウンダーの一人で、iOSチームのリーダーでもある)がオフィスを一通り案内してくれました。最近引っ越したばかりで、まだ使ってない部屋が多く、これから整備していく、という感じです。
午後はひたすらコード書いて、19時ぐらいになるとだいぶ人がいなくなったので僕もオフィスを出ました。
2日目(火)
午前中はSocial Security Officeに行って社会保障番号の申請を行い、銀行口座開設の手続きを行いました。英語がそんなにできなくても、ペンで書くところを丸で囲んでくれたりしますし、(銀行は口座をつくらせたいので)何度も根気強く説明してくれるので、なんとかなりました。
出社して普通にコードを書いてると、チャットで「今晩何か予定ある?」というメッセージが来ました。
特にない、というと、「今日は Shu's day だ!」(Tuesdayとかけているらしい)といってメンバー10人ぐらいでオフィスから近いタコス屋さんに連れて行ってくれました。
3日目(水)
チャットに「WFH」という部屋があることに気付いたのですが、Google先生によるとこれ、"Work From Home" (今日は家で働きます)の意味で、うちの会社では「今日は家で仕事したい」と思えばここに "WFH" と3文字書き込むだけでOKのようです。午前中だけWFH、というのもよく見かけます。
毎日12時ぐらいにオフィスにケータリングのランチが届きます。毎日違うものが出てくるので結構楽しみです。
この日はフォーで、写真奥にあるカップには具と麺が入ってて、手前の箱に入っているスープを注いで食べる、というものでした。かなり美味しくて、夕方におかわり(WFHの人の分が余る)してる人も見かけました。
4日目(木)
CEOのRaduは基本的に日中は打ち合わせやらプレゼンやらで忙しそうなのですが、そういうのがないとき、もしくは早朝と夜、週末にゴリゴリにプログラムを書きます。(iOSのリポジトリで一番コミット量が多いのは彼)
iOSアプリの開発については質問がチャットで僕に飛んでくることがあります。この日、チャットで何往復かしてちょっと状況がよくわからないな、ということがあり、CEOの部屋に行って画面見るとサッと問題が解決しました。こういうことがこの日は3回ぐらいあって、このへんは非リモートの良さだなぁと。
5日目(金)
この日のiOSの定例ミーティングでは、どういう流れか、「改善点とか、現状への不満をシェアしよう」という回になったみたいなのですが、例によって僕は聞き取れず、普通に前日やったこと・今日やることを話し、次の人が話してるのを聞いて「(あれ、なんか今日は違うのかな・・・?)」と気づきました。「みんなの話が聞き取れなくても自分のやることを話せばOK」というこの一週間で築きつつあった開き直りが早くも通じなくなった瞬間でした。
コードについて言いたいことはたくさんあったので、その後チャットでまとめて送りましたが、やはり不満系の話は当事者同士顔を合わせつつ話すのがいいので、また状況をみて提起したいと思っています。
おわりに
今回は第1回目ということで、何をどんな切り口で書くか、非常に迷いました・・・
とりあえず今回は、来たばかりの今しか書けない「最初の1週間」について書いてみたのですが、今住んでいるアパートや、休日の話や、オフィスの紹介、メンバーの紹介、英語の話などなど、書きたいことはいろいろとあります。次回もお読みいただけますと幸いです!