おひさしぶりです。マーケターの神田(@hatarakumisaki)です。
最近はすっかりリモートワークが板についてきました。
リモートワークも快適でいいけれど、たまの出社日はみんなに会えて楽しいですね。
4月に入社した新卒メンバーも含め、若手メンバーで近所のイタリアンにランチ行ってきました。
ちゃっかり若手枠に入れてもらう神田。
そして本題ですが、
少し前に、正式にサイダスの福利厚生になった「Twitterボーナス」。
Twitterやってボーナスもらえるなんていう謎の取り組みを、
どうやって福利厚生にまでできたのか・・・?
今日は、苦労いっぱいだったその道のりと、数々の壁をどうやって乗り越えたのか?
そんな話をしたいと思います。
書き出してみたら、想像以上にいろんなことやったな・・・5000文字越えの大作になってしまいました。
それくらいフルオープンに書いてるのでぜひ最後まで読んでください〜!
福利厚生になるまでに踏んだステップ
発案から福利厚生になるまで、だいたい全体で半年くらいでした。
① 提案:1ヶ月程度
社長への提案と役会での承認
② トライアル期間の実施:3ヶ月
まずは制度にする前に”イベント”として実施して様子を見る。
③ 福利厚生として制度化:2ヶ月
トライアル期間の振り返りをし、改善できるところは改善して制度化
トライアル期間
トライアル期間を始める時にしたこと
① インセンティブと表彰機会
何より社員のモチベーションが大事です。お金が全てとは言いませんが、最初はただでさえ皆警戒したり腰が重いので盛り上げる何かは準備した方がいいです。年末の全社員が集まる納会で表彰式をするのと、受賞者には金一封を渡すことにしました。
大変盛り上がった表彰式の様子は過去記事にあります↓
② 事前申請制
トライアル期間に企画に参加したい(表彰対象に入りたい)人は最初にアカウントURLと参加者の名前を申請してもらうことにしました。参加者アカウントを把握し、何か(炎上や情報漏洩など)あればすぐ発見・対応できるようにしたかったためです。
③ 勉強会の実施
企画の意図や目的の共有、トライアル期間の規定、そもそもTwitterって?みたいな説明会をしました。Twitterをやったことがない人はもちろん、やったことがある人でも目的の共通認識を持つことは大事です。
(この頃はまだロングヘアな私・・・懐かしい。)
④ 巻き込むのは「全社員」、運用は「個人」にこだわる
怖かったのが「一部の人たちだけで盛り上がってる」感じになることでした。どんなに意味のあることでも、参加している人がそうじゃない人から白い目で見られることになるからです。それを防ぐために納会表彰の中で「社員投票」の賞を作ってTwitterをしていない人も楽しめる仕組みにしました。
また、Twitterはあくまで「個人」で運用してもらうことにこだわりました。実は「チームで運用したい」という声も上がっていたのですが、自分の好きな時に好きなように呟いていいアカウントじゃない=「仕事感」が出てしまうのと、チームのアカウントだと思うとその人個人の個性を強く出せない=「標準化」してしまい、当初の目的から外れると思ったからです。
トライアル期間が始まってからぶつかった壁
① 「アンバサダー」は稼働率の差が激しかった
トライアル期間中は、Twitter運用を促進する「アンバサダー」というものを部署ごとに置いていました。ただ、実はあまり上手に稼働しないパターンもあったので、今はいません。促進すると言っても、具体的に何をすればいいかも不明瞭でしたし、「業務感」を感じさせてしまうものだったのかもな~と今では反省しています。
② 「管理職以上」と「ツイッタラー」ほど参加しない
管理職やそれ以上のみなさんはとにかく腰が重い。忙しいのももちろんありますし、そもそもSNSに投稿するということ自体に抵抗を感じる人にとってはハードルが高いのだろうと思います。ただ、そういった人たちの様子こそ、世の中は知りたいものなので、例えば「周囲の人が管理職クラスを積極的にネタに」したり、「社長秘書が社長の日常を伝えるためだけのアカウントを運用する」などが効果的かなと思います。
(こんな感じ↓チームメンバーに愛されて仕方ないボス。)
また、開始してみて驚いたのが「ツイッタラー(息をするようにTwitterをするTwitterベテランのこと)」ほどこの企画に参加しなかったことです。なんでか聞いてみると、「会社のためにTwitterをやっているわけじゃない」とのこと。確かに、Twitterって当初はどちらかというと「コアな趣味や好みor友人と繋がるツール」だった気が。本名でやるFacebookはオフィシャルな感じなのに比べて、確かにTwitterって完全にプライベート寄りだったなぁ。
福利厚生へ向けて
トライアル期間からアップデートしたこと
① リーチと投稿のバリエーション
わりとサイダス内輪だけで繋がって満足してしまう人も多くせっかく良い投稿をしていても「外とのつながり」が足りなかったり、
投稿する内容も「チーム納会の食事風景」「社内イベント」の投稿がほとんどになってしまい、「どの社員も同じような」投稿になりがちでした。
これに対して、slackチャンネル上で「つぶやきネタbot」の運用を開始。社員1人1人で回答が異なるようなネタを週1くらいで提供しています。
サイダスに関係のないネタも流れてきます。
botのURLをクリックすると自動でハッシュタグ入りのフォームが立ち上がります。
② 申請の工数
トライアル期間中の時は、企画参加者に「自分のツイートデータ」を提出してもらいましたが、
これを提出してもらうにも運営側でチェックするのも超大変!だった!笑
ツイート数とか、指定ハッシュタグ使ってるかとか、エンゲージメントとかを運営側で把握したくて、
アカウントの「アナリティクス」メニューからDLできるエクセルデータを、参加者全員にもらってました。
ツイッタラーの方ならご存知かも?
福利厚生にする時には、参加者にも運営側にも負担の少ない
アカウント見ればすぐわかる「フォロワー数」に応じてボーナス支給金額を決めることにしました。
福利厚生にするのに必要だった決め事
① 明確な基準
どの人が対象かがはっきりとわかる基準が必要でした。
・アカウント名に社名が入っている
・月間平均投稿数:8投稿
・月間の投稿の10%以上は「#CYDAS」付きの投稿
などなど・・・・・
基準や定義を全部決めました。また、これらの基準を満たしているかどうかの「参加者による自己採点」を申請フローに入れて、規定や目的に沿わないアカウント運営を未然に防ぐ抑止力にもつなげました。
② スケジュール
ボーナスが欲しい人のための申請スケジュール。
6月と12月の給料日に支給できるようにするには
「いつまでに申請(承認)すれば良いか?」を決める必要が。
申請フローに入っている人事と経理と綿密にすり合わせしました。
③ 予算
Twitter広告で1エンゲージメントを獲得するために必要な金額はだいたい80円程度と言われています。
トライアル期間に企画参加者全員でどれくらいのエンゲージメントをとれたか?から
価値金額を算出し、フォロワー数で割り戻して…1フォロワーあたりの金額を算出して…
とはいえサイダスメンバー同士の内輪フォローだけで、ボーナスをたくさん支給するわけにもいかない…塩梅難しい…
こんなふうに妥当なボーナス金額を模索していきました。
(予算決めMTG)
管理部:高すぎる!
私:でもこれくらいの価値があると算出できます!運用コストとして社員へ還元したいです!!
管理部:とはいえ、こんな予算ない!
あさみ(私の上司):このアイディアをなんとか形にしていきましょう!福利厚生にして世の中からも社内からも”サイダスっておもしろい会社だな”と思われるようにしていきましょうよ!
時には運営内でこんなアツいやりとりをしながら、やっとのことで予算も決めました。
(どちらの主張もわかるし正しい。大変だったけど人事や管理部のみなさんの協力のおかげで最終的にはきちんと福利厚生になりました😭ありがとうございます)
④ リスク回避
会社としてTwitterを推奨する、しかも福利厚生でやるとなると様々なリスクがつきもの。
例えば、フォロワー数でボーナス支給となると、
バズ狙いの投稿でフォロワーを稼いだり、フォロワーをお金で買う人が出てくるのでは…?という懸念もありました。
実は、急激にフォロワーが増えた人などはTwitterauditというツールでチェックをしています。
フォロワーを買った人のフォロワーは休眠アカウントがほとんどを占めます。
指定アカウントの休眠アカウントの割合をチェックできるツールです。
もちろん私はフォロワー買ったりしてないので99%がアクティブユーザーです。
でもこういうこと言うと…社内メンバーから「神田にチェックされてる…」と怖がられそう😭(怖がらないでね)
サイダスツイッタラーに聞いてみた
Twitterボーナスが実際に支給されたメンバーにこの企画について聞いてみました!
コメントをくれた3人:
松本くん(@omatsu_cydas):最短でフォロワー1,000人達成!期待の2年目社員
あゆみちゃん(@panda_tkhs):隠れツイッタラー。みんなに頼られる優しい中堅社員。
あさみさん(@asammy43):仕事のことから家族のことまで幅広め。執行役員。
ーまずはボーナスをもらった感想をひとこと!
松本くん(以下松):
素直に嬉しいです。ボーナスは関係ない!と言ったらうそになりますが、頑張るモチベーションのひとつになっていたのは間違いないです!同業・それ以外にも出会いがあり、ボーナスで得られるもの以上に社会人一年目の自分にとって良い経験になりました。
あゆみちゃん(以下あゆみ):
息するようにツイッターしてるだけでボーナスもらえるなんて、ありがたいですねぇ
(オフレコ:人生初のボーナスきたぁぁ〜〜〜〜いえええええい!!!!)
あさみさん(以下あさみ):
やったー。初ボーナス嬉しいです!!!
(次回はもっと楽しみだな。)
ーみんな喜んでくれたようでよかった。そもそもこの企画に参加してみようかなあと思えたきっかけは?
松:
今までは地元の友達やバイト先で交流のあった人など、クローズドな関係でのみTwitterを使っていたのですが、社会人としてTwitter上で交流の幅が広がっていくことに興味を持って、参加させていただきました!
あゆみ:
やったことない新しいこと、面白いなぁと思って!
あさみ:
ブランドチームで始めたものでもあるので、まずは「とにかくやってみよ」って思いがまずあって。
で、どうせやるなら「とことんやろう」と思って今はすごく楽しく取り組んでます。
ーこの施策について良い効果、何か思わぬ効果など実感値としてありますか?(社外/社内ふくめて)
松:
実際にあった例として、サイダスユーザー様から、「便利なサービスをありがとうございます!」とメッセージをいただけたことがめっちゃ嬉しかったですね~!そのやり取りが他のサイダス社員のみんなにもタイムライン上で見えるので、モチベアップ待ったなし。また、Twitter上で転職活動されている方から、「サイダスのお話を聞きたい/受けてみたい」とのお声を頂いたことがありました。
あゆみ:
新卒採用に関わっていて、『一緒に働く人』を重要視している人が多いなと感じているんですが、その中で「サイダスのツイッターは素な感じで、どんな人が働いてる人がよくわかる!」と言ってもらえるのが嬉しいです。あとは、コロナで直接社員と会う機会も減っているし、それ以前に直接会えても、会える人数や時間って限られてると思うんですよね。日々どんなことを考える社員がいるか見られる状態になって、それがちょっとでも解消できてたら嬉しいです。
あさみ:
社外でいうと、色々な人にサイダスを知ってもらうことができたと思います。
サイダスユーザーさんとも繋がることができたり、同じ職種でナレッジシェアができたりと
思ったよりも様々なつながりができたことを実感しています。
あとは採用なども直接応募してきてくれる人がいたりと嬉しい驚きもたくさん。
とにかくツイッターの中の人たち皆優しい!!!
社内でいうと、自分のチームを知ってもらうこと、
あとは他のチームのメンバーがどんな仕事をしてどんなことを感じているのかを知れたし
あまり話したことないメンバーでも親近感が湧きました。
あとは発信するってことを皆さんが主体的におこなってくれるのがとても嬉しい。
ー求めていた反響があってやったかいあった・・・😭ところで、「企業の名前を出して、自分でアカウント運用する」ってどんな気持ちでやってます?
松:
正直、最初はプレッシャーではありました。「僕のツイートを目にした方に、誤解を与えるようなものになってしまったらどうしよう」とか…<ツイートする>ボタンを押す前にはいまだに若干手に汗握ります。笑 ただ、間違えていても優しくアドバイスをくださるフォロワーさんばかりですし、内容に共感してもらえると、すかさず "いいね" を押してくださるので、Twitterを続けたくなるモチベーションにつながっています!
あゆみ:
最初は「ちゃんとしたこと呟かなきゃ〜」と思ってすごい緊張してたものの、結局くだらないこと含め素で息するように呟いてます 笑。でも、それも就活生からの感想聞く限りは、意味あるのかな〜と(正当化。笑)。
あさみ:
本当に看板背負ってる気持ちでやってます。
ただ個人で運用するというよりも、自分を入り口にしてサイダスにはこんなに素敵なメンバーがいるんだよってこと、
こんな気持ちで日々皆が仕事をしてるよっていうのを知っていってほしいなという気持ちですね。
ーやっぱり誰もが多少はプレッシャーに感じるんですね。運用する上で何か気を付けてることや自分なりのこだわりはありますか?
松:
こだわりはありません。笑 素直に感じたことを発信したり、フォローさせていただいている方のタメになる発信をシェアしたりすることに注力しています!もちろんサイダスのカルチャーも発信しているので、ぜひぜひ覗いてみてほしいです!気を付けていることは、他人を否定しないこと。十人十色のツイートが飛び交っているTwitter上では、これからも安心して自分を発信できる場所だと良いなと思います。
あゆみ:
思ったことしか呟かない。PRのために!みたいな感じで思ってもないこと呟いたりするの、見てる側からも伝わってくるし、そうなると信頼されないアカウントになって本末転倒かなと思うので。
あさみ:
サイダスを知ってもらう、興味を持ってもらうという部分を強く意識してるので
自分が呟くだけじゃなく色々な人と丁寧にコミュニケーションをとりたいし、これからもそうしていくつもりです〜
今日はTwitterボーナスの裏側をたくさんお届けしました。
いろいろと大変なことはありましたが、いつも根底にあるのは「社員の才能を引き出したい」気持ち。
これからもサイダスメンバーの素敵な個性をどんどん社外にも伝えていきたいな〜と思っています。
かんだ