【経営編 #1 】 人を増やさずに、事業をスケールさせる方法
今は「人手不足」の時代
「求人を出しても応募が来ない」「ようやく採用できたと思ったらすぐ辞めてしまう」——。
僕が関わっている医療機関の経営者からも、こういう声を本当によく聞きます。これは決して、あなたの会社だけの問題じゃありません。
パーソル総合研究所と中央大学の試算によると、2035年には1日あたり384万人相当の労働力が不足すると推計されていて、その深刻度は2023年比で約1.85倍にまで膨らむとされています。リクルートワークス研究所も「働き手不足1100万人」という数字を示していて、少子高齢化が続く日本でこの構造的な問題がさらに深刻化することはもはや避けられない。
つまりこれは、景気が回復すれば解決するような一時的な問題じゃなくて、これからの経営者が永続的に向き合い続けなければならないテーマなんです。
皆さん、こんな困りごとや課題がありませんか?
人手不足が続く組織では、こういう負のサイクルが生まれます。
採用が難しい → 人材が定着しない → 現場が疲弊する → また人が辞めていく。
このサイクルに入り込むと、事業のスケールはおろか、今の規模を維持することすら難しくなっていきます。
「採用に時間もお金もかけているのに、人が集まらない」「やっと入ってくれた社員が数ヶ月で辞めてしまう」「人手不足のせいで、新しい事業を始める余裕すらない」——こうした悩みを抱えている経営者は、今やどの業種にもいます。
問題の根っこはシンプルです。労働力の「供給」が「需要」に追いつかない時代になったのに、「人を採用する」という従来の発想のまま経営を続けているからです。
一般的に言われる「解決策」人手不足への対応として、よく挙げられる施策があります。
給与・待遇の改善による採用競争力の向上、
女性・シニア・外国人など多様な人材の積極採用、
テレワーク導入などの柔軟な働き方の整備、
業務効率化による一人あたりの生産性向上
などなど—— 。
これらは確かに有効な施策です。やらないよりはやった方がいい。
ただ、どれも「人を採用・定着させること」を前提にしたアプローチなんですよね。労働力が構造的に不足していく時代に、「もっとうまく人を集める」という方向だけで勝負し続けるのは、じり貧になるリスクがあります。
そもそも「人を雇用する」という選択は本当に正しいですか?
仕事や課題が増えれば「人も増やす」——多くの経営者がこういう反射的な判断をしてしまいがちです。気持ちはよくわかります。現場が回っていない、仕事が追いつかない、そうなると「人を入れるしかない」という結論に自然とたどり着く。
でも、一度立ち止まって考えてみてほしいんですよね。
「人を採用する」以外の選択肢を、ちゃんと検討したことがありますか?
人を雇うことは、事業を回すための手段の一つに過ぎません。それが唯一の解だと思い込んでしまうと、実は見えていないコストとリスクをどんどん積み上げていくことになります。
人を雇用することの見えにくいコストとリスク
人を雇うことには、思っている以上のコストとリスクが伴います。表面上の給与だけ見て「この人件費なら払える」と判断していると、後から痛い目を見ることになりがちです。
まず、コストの話から
採用費だけで1人あたり数十万〜数百万円かかることもあるし、戦力になるまでの教育・研修には数ヶ月から1年以上かかります。給与以外にも、健康保険・厚生年金・雇用保険・労災といった法定福利費が給与の約15〜16%上乗せされる。有給休暇だってタダではありません、費用換算すると年間で数十万規模のコストがかかっています。
さらに見落としがちなのが、場所と物品のコストです。人が増えればオフィスのスペースが必要になり、パソコン・スマートフォン・制服・備品といった貸与物品も増えていく。こうした間接コストは積み重なると馬鹿になりません。
そしてもう一つ、あまり語られないけど実はじわじわ効いてくるのがアブセンティズムとプレゼンティズムの問題です。アブセンティズムとは体調不良や精神的な不調による欠勤・休職のこと、プレゼンティズムとは出勤はしているけれど体や心の状態が万全でなくパフォーマンスが落ちている状態のことです。どちらも組織全体の生産性に影響を与えますが、コストとして見えにくいだけに対処が遅れがちです。
次に、リスクの話
一番怖いのが離職による事業停止リスクです。特定の業務を一人の担当者に依存している状態で、その人が突然辞めてしまうと業務が止まる。時間とお金をかけて採用・教育した人材が抜けたときのダメージは、単純な採用コストだけでは測れません。
次に、採用したけど組織にフィットしなかったとき、簡単に解雇できないという問題があります。日本の労働法制上、正社員を解雇するのは非常にハードルが高い。「思っていた人材と違った」「組織の文化に合わなかった」という状況になっても、簡単には終わりにできないんですよね。その間もコストは発生し続けます。
そしてパフォーマンスと人件費が合わないという問題も起きがちです。採用時は期待値で給与を設定したものの、実際の能力や成果がそれに見合わなかった。でも一度決めた給与はなかなか下げられない。このミスマッチが積み重なると、組織全体のコスト構造がじわじわ歪んでいきます。
雇用とは、採用した瞬間から始まる長期的なコミットメントです。「人が足りないから採る」という反射的な判断が、後から経営の重荷になるケースを僕はたくさん見てきました。
だからこそ、「人を雇う以外の選択肢」を真剣に考える必要があります。幸いなことに、今の時代にはその選択肢が確実に広がってきています。
これからの時代に有効な2つの解決手段
2035年にかけて、シニア・女性・外国人の労働参加が進んで就業者数自体は増えるものの、1人あたりの労働時間は減少し、労働力不足はさらに深刻化していくことが予測されています。
この現実に向き合うとき、経営者に求められるのは 「人の代わりに ” 仕組みを使う ” 」という発想の転換だと思っています。具体的には2つです。
① アウトソースを「戦略的に」活用する
「外注するのは単純作業だけ」という時代はもう終わっています。今や、マーケティング戦略の立案・実行、人材採用・育成の設計、経理・財務・法務などのバックオフィス業務、SNS・コンテンツ運用、プロジェクトマネジメントといった高度な業務も、外部のプロに任せることができます。
これまで「さすがにそこは外注できない」と思われていた企画や戦略、人のマネジメントといった領域まで、アウトソースの対象になってきている。ここが大きなポイントです。
固定費を抑えながら専門性を調達できて、事業の波に合わせてスケールアップ・ダウンが自由にできる。これは雇用にはない大きなメリットです。
② ITやAIを活用して、人の手に頼らない仕組みをつくる
問い合わせ対応はチャットボット・AIで、資料作成・データ集計はRPAで大幅短縮、在庫・受発注管理はクラウドシステムで自動化、顧客管理・フォローはCRMで属人化を排除—— かつては「人の仕事」だった多くのことが、今やテクノロジーで代替できます。
ここで大事な視点があって、 「人を減らすためにAIを使う」のではなく、「今いる人が本当に価値ある仕事に集中できる環境をつくる」ということです。ITや自動化は、人を切るためのツールじゃなくて、今いる人たちをもっと活かすためのツールだと思っています。
「BPaaS」という新しい選択肢
アウトソースとITの活用、この2つを別々に考えていると「どこに何を頼めばいいか」「システムと業務委託をどう組み合わせるか」という新たな悩みが生まれがちです。
そこで最近注目されているのが BPaaS(ビジネス・プロセス・アズ・ア・サービス) という考え方です。
難しい言葉に聞こえますが、やっていることはシンプルです。クラウドシステムを導入して業務フローを整えて、効率化した上でその業務ごと代行する——つまり「仕組みづくりから運用まで丸ごと任せられる」 サービスです。
これまでのアウトソースは「今の業務をそのまま外に出す」ものでしたが、BPaaSは「業務そのものを効率化した上で外に出す」という点が大きく違います。結果として、コストを抑えながら専門性の高い業務を回せる体制が手に入ります。
採用・育成のコスト、離職リスク、属人化——先ほど挙げたような雇用の課題を、まるごと解消できる可能性があるのがBPaaSの魅力です。
弊社サービスが選ばれる理由
実は、僕が提供しているサービスもこのBPaaSの形をとっています。医療法人・医療機関に特化して、バックオフィス業務のシステム導入から業務フローの整備、そして実際の運用代行まで一気通貫でお手伝いしています。
よくある「外注したけど思っていたのと違った」という話にならないように、弊社サービスの特徴と強みをそのままお伝えします。
正社員を雇うより大幅にコストが下がる。 社会保険料・賞与・有給コストは一切不要で、必要な業務量に応じた月額料金のみ。雇用と比べると人件費の約1/3ほどで同等の業務を回せるケースが多く、採用費・教育コスト・離職リスクといった雇用に伴うすべてのコストを合算して比べると、その差はさらに大きくなります。
教育・管理コストがかからない。 オンボーディングや日常的な指導・管理は弊社が一手に担うので、経営者がマネジメントに時間とエネルギーを取られることがない。契約後は即日から業務を回すことができます。
今までやりたくてもできなかった業務効率化・仕組み化が実現できる。 SaaS導入・フロー整理・マニュアル化までセットで対応。「手が回らない」を理由に後回しにしてきた改善を、弊社がいる間に一気に進めます。属人化されていた業務が仕組み化され、バラバラに管理されていた情報がクラウド上に集約されて一元管理できるようになります。
担当者が辞めても、業務が止まらない。 業務の仕組みが弊社側に存在するため、万が一担当者が退職しても業務は継続します。後任が決まるまでの穴をあけることなく、バタバタする引き継ぎ作業からも解放されます。
合わなければいつでも解約できる
雇用と違い、気軽に始めて気軽に見直せるのも大きなメリットです。ミスマッチを恐れて導入を躊躇する必要がない。リスクなく始められます。
また、「まずは環境整備だけお願いしたい」という形でも対応できます。運用は自社でやりたいけど、システム導入と業務フローの構築だけ手伝ってほしい——そういったニーズ にも柔軟に応えられます。
「人を増やさずに、バックオフィスをちゃんと回したい」「採用や育成に時間とお金をかけずに、管理部門を強くしたい」——そういう課題をお持ちの経営者がいれば、ぜひ一度お話を聞かせてくだい。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。みなさまの事業が発展されることを心よりお祈りしています!