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「私たち、ちょっと島内観光に行ってくる」
隆たちが、すぐ側にあった海中温泉への散歩からヨットに戻ってくると、入れ代わりで麻美子と香代が出かけるところだった。
「え、どこか行くの?」
「ちょっと、島内観光。一緒に来る?」
麻美子は、隆に聞いた。
「実は、俺らが麻美子たちのこと、温泉に入りに行かないか誘いに戻ってきたんだけど」
「温泉?」
「すぐそこの海中に、温泉が沸いているところがあるんだよ。水着に着替えて来れば入れるよ」
隆は、麻美子も興味を持つだろうと思って説明していたが、麻美子の反応はそfれほどでもなかった。
「私たち、島内観光に行って、地鉈温泉に入って来ようと思ってたの」
麻美子は、バッグの中に入っている入浴セットを隆に見せた。
「そうなんだ。じゃ、俺らも行く」
隆と陽子、瑠璃子も、麻美子と香代の島内観光に加わることとなった。
「ちょっと待ってて、入浴セットを持って来る」
隆たちは、いったんラッコのキャビンに戻って、入浴の準備をしてきた。
「お待たせ!」
「それじゃ、行きましょうか」
麻美子は皆に言った。
「あれ、そういえば雪は?」
「雪ちゃんはお留守番。アクエリアスのキャビンで宴会が始まってた」
「雪も呑ん兵衛だからな」
皆は、式根島港の表の道路に出た。
「タクシー!」
麻美子は、表の道路でたまたま走ってきたタクシーを停めた。
「島内観光ってタクシーで行くのか。贅沢だな」
香代が、麻美子と一緒に乗って、なんとか5人全員がタクシーに乗れて出発した。