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ぼくたちが「特許取得」に挑む理由

長崎に本社を置くAIウェルネス・スタートアップの株式会社イグアス代表CEOの中村あきらです。

年齢や出産へのタイムリミットを感じるキャリア女性に、「彼と1年以内に結婚する」というコンセプトで自分らしい結婚を実現する恋愛・結婚のパーソナルトレーニング「parcy's」(パーシーズ)というサービスを行なっています。

昨日、長崎のスタートアップ株式会社イグアスが「恋愛結婚能力シュミレーションAI」の特許を取得というプレスリリースを発表した。

長崎のスタートアップ株式会社イグアスが「恋愛結婚能力シュミレーションAI」の特許を取得
株式会社イグアスのプレスリリース(2022年11月14日 10時10分)長崎のスタートアップ株式会社イグアスが「恋愛結婚能力シュミレーションAI」の特許を取得
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000081688.html

特許取得というのは、お金も時間もかかるもので、資金含めリソースも少ないスタートアップが取り組むものではないようにも思うかもしれない。だけど、スタートアップだからこそ特許取得などの知財戦略はとても重要でここを間違うとせっかく積み上げてきたものが一瞬でなくなってしまう危険性がある。

今日は、ぼくたちがなぜ知財戦略含む「特許取得」に挑んでいるのかその理由を紹介していきたい。

スタートアップこそ特許が必要な理由

大企業と比べて、スタートアップは知財から縁遠いと思われがちだが、業界をリードするスタートアップの代表や著名なシリアルアントレプレナーは、創業当初から当然のように知財を戦略として事業に組み込んでいることが多い。

ぼくたちも創業当初から知財戦略には地道に取り組んできていて、商標登録は新しいサービスをスタートするごとに必ず行ってきた。
以下が現場保有している商標登録の一部だ。

イグアスが取得している商標の一部

登録番号 6598144 恋愛結婚パーソナルトレーニング
登録番号 6308930 Parcy’s
登録番号 6392469 亀山社中スタートアップ
登録番号 6057581 あげまん理論
登録番号 6295345 エモーショナルキーオイル
登録番号 6109515 さげまん
登録番号 6248792 あげまん
登録番号 6090079 アゲメン

上記のように自分たちが新たな商品名やサービス名を使う際には、必ず特許庁に商標出願を行い商標登録を行っていく。むしろ、サービス名を決める段階でも必ず他社の商標や特許を確認してサービス名を決めるように心がけている。

特許や商標をとっていないということは、積み上げたものが一瞬でなくなるリスクを持つことになる

仮に特許や商標をとらずに進むとしたら、ビジネスとしてかなりリスクを持った上で進むことになってしまう。

例えば

  • ブランド化できていたサービス名が誰か商標を持っていて変えなけれならなくなった
  • お金をかけて開発したシステムを大手企業にすぐ真似された

などが起こってくる。
しかも、こういう問題が起こるときはサービス開始時の認知度が低い状態ではなく、ある程度ビジネスが形になった時に起こることが多い。
認知度があがってくることで他社の目にさらされ、「いやいやそれうちが商標持ってますから」という風に訴えられたりすることになる。

だからこそ、大きくなってからではなくサービス黎明期から知財戦略を行っておくことで将来のリスクを軽減することができる。

スタートアップは特に知財戦略が成長のキードライバーになりやすい

上記まではビジネスする上で基本的な知財の必要性だったが、特にこれから話すぼくたちスタートアップにとっては、特に知財戦略が成長のキードライバーになりやすい。

①資金調達における交渉材料として

スタートアップは、イノベーションを起こしていくがゆえに、まだまだ新しい会社なので信用力が乏しい。特に地方では、融資などを受けるのも簡単ではない。
特許権を持っているということは、資金調達時のアピールにつながる。逆に、ベンチャーキャピタルから、特許をとっておいてくれと要求されることも少なくない。

もちろん、特許権をとっているということは、その発明が有用であることを保証するものではない。だけど、特許権を取得できたということは、少なくとも特許庁という公的機関が、その発明を既存の発明と比較して、新規であり、簡単に思いつくものではないという判断を下したことになる。

また、特許技術の説明をする上で、先行技術に対する自社の発明の有利な点を資金提供側(VC・金融機関)がより深く理解してくれ、プレゼンの有用な資料になるということも期待される。

②大企業との事業提携における安心材料として

スタートアップは、成長していくために大企業や上場企業との資本提携や業務提携が欠かせない。
ただその際に、相手が大きいことによる飲み込まれてしまう可能性や相手側に有利に進められてしまう可能性も出てきてしまう。

また、その提携の前にぼくたちのサービスを見て「これだったら提携するよりも、自分たちで新規事業つくった方がいいじゃん」という判断もされる可能性がある。

そんな時に自分たちの特許があると、大企業とも対等に契約を進められたり、大企業内でも自社開発ではなく提携することが有利と稟議が通りやすい。

③信用力アップやPRとして

特許というのはいわば公的機関のお墨付きになる。ベンチャーキャピタルや提携先だけではなく、多方面にアピールすることができる。
お客様にとっては安心材料になるし、マスメディアに対しても自社技術のアピールにもなる。

また採用に関しても、特許技術を持ったサービスなんだという働く上で安心感を与えることもできる。特許を取得しておくことで、確かな技術をもとに事業展開を図ろうとしているとして会社の信用力がアップすることができるのだ。

社外CIPO中畑稔さんと知財戦略を進めていく

イグアスの知財戦略のリードをとっていただいているのは、株主でもあり社外CIPO中畑稔さんだ。

中畑さんは、スタートアップの特許戦略を数多くやっていて、その特許戦略で伸びて上場・拡大したスタートアップはかなり多い。
スタートアップ業界で著名な中畑さんの力を借りれることはとても大きい。

これからも中畑さんのサポートをいただきながら、イグアスの知財戦略を高めていく。

横浜市立大学大学院理学専攻、修士(理学)(M.Sc.)。

特許事務所に入所後、弁理士資格取得。国内・外国実務に幅広く従事。2013年、株式会社コロプラに入社。社内発明創出を仕組み化し特許出願件数を驚異的に増加させた功績により社内MVPにノミネート、知財部門を創設。東証1部上場後に退職。その後、株式会社FiNCにSeries Bより参画、知財部門を創設。

​2017年、ドローンファンド設立と同時に直轄の特許管理会社である株式会社DRONE iPLABを共同創業、株式会社エアロネクストをグループ化し同社取締役CIPOに就任。「技術によって市場を創造し、知財によって産業を育成する」を理念にDRONE iPLABの仕組みを全産業セクタに導入する特許業務法人iPLAB Startupsを共同創業。スタートアップの知財支援に特化したOne ip特許業務法人 代表。平成30年度から経済産業省 産業構造審議会臨時委員に就任。特許庁WG委員。

これからも企業として時代の一歩先の技術へ投資し続ける

ぼくたちがやろうとしている恋愛結婚のパーソナルトレーニングの分野はまだまだ未開拓な分野だと感じている。
だからこそ伸び代も大きく、会社と共に成長していける市場だ。

ぼくたちの優位性は、この恋愛婚活という分野に対して長らく向き合ってきたこと、そしてシリコンバレー移住経験や過去の経営経験から新しいテクノロジーに精通していることだと感じている。

だからこそこの業界の一歩先、二歩先のテクノロジーや未来を見渡せることができる。その未来の技術へこれからも投資をしていく。

新しいテクノロジーを活用し、知的財産である特許を取得していくことで自分たちが大切にしたいものを大切にしながら着実に成長することができると思っている。

今回は特許取得の最初の一歩で、まだまだイグアスではたくさんの特許を出願している。
イグアス特許群が揃っていく段階で、より詳しい特許戦略や知財戦略をシェアしていきたい。

ぜひこれからもイグアスを応援してほしい。

イグアスでは一緒に働く人を探しています

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長崎からグローバルサービスをつくり、地方長崎を盛り上げていきます。
ぼくたちはこれからスタートアップだからこそできるイノベーションを起こしていきます。
一緒に新しい長崎を創り、長崎を中心とした世界に大きな流れを創りましょう!

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