さて前回に引続き、今日は大人の醸造所見学 後編をご覧いただきたいと思います♪
毎年ベジアーツでは、シーズンオフに近づき少しだけ仕事に余裕が出てくると、大人の社会科見学ということで、様々な工場や農家を訪れることが恒例となっています。
ということで今回は、ベジアーツから車で5分の距離にある「よなよなエール」で有名な、ヤッホーブルーイングさんの大人の醸造所見学に訪れました♪
それではいよいよベジアーツ一行は、発酵室のお隣にある、とびきり寒い貯酒室へと足を踏み入れます!
⑨熟成
左側にある貯酒タンクにて、ビールを低温で熟成させています。
この工程によりまだ浮遊している酵母を落ち着かせ沈め、ビールに酵母の匂いが付くのを防ぎます。
ここでの熟成によりビールの味がまろやかになります。
濾過と、熱による殺菌処理をする前のビールですので、実はこの段階でのビールが一番美味しい状態と言えます!
それはもう絶品です。
⑩濾過
残念ながら画像が粗いのですが、何層にもなったフィルターを通して濾過が行なわれます。
濾過によってビールを濁らせる原因となる酵母の残りやタンパク質を取り除き、澄み切ったビールにすることができます。
これは賞味期限保持のためにも欠かせない工程です。
私は初めて濾過機を見た時、ビールを上から下に濾過するのではなくて、左右に流して濾過するということに驚きました!
板のような大きなフィルターが立てられていて、それが横に何十枚も並んでいます。そして端には太いホースがつながっていて、片方の端からビールが流れてゆきます。
「なんでこぼれないんですか?!」と当時の醸造スタッフに何度も聞いた記憶があります。
圧がかかっているので、大丈夫なんだそうです。 …が、どうしても不思議な光景に見えました。笑
ちなみに、濾過に使われているフィルターの材質は「珪藻土」です。藻類の一種である珪藻の殻から造られています。
ファンデーションなどにも使われているのだそうですが、最近では珪藻土のバスマットやコースターなども登場しているので、イメージしやすいかもしれませんね。
フィルターには、きめ細かい、ふつう、粗い、それぞれの板があり、それを組み合わせて層にすることで不純物を取り残すことなく濾過することができます。
さあ、寒い貯酒室から温かいパッケージングルーム (充填室)へと移動しましょう!
この写真をご覧いただければ、きっと温度差を感じて頂くことができるのではないでしょうか?笑
⑪熱処理
低温殺菌を行ないます。一番おいしい生ビールの状態ではなくなってしまいますが、賞味期限保持のためには欠かせない工程です。
所狭しと様々な配管や機械が配置されていますね。この部屋では様々な機会の音が鳴っています。
⑫充填
タイミングが良ければ、こんな風によなよなエールがぞろぞろと流れていく様子を見ることができるかもしれません。
これは缶の裏に製造番号と充填日を印字するために、逆さまになっているところです。
インクがシュッと吹きかけられて、一瞬にして印字されていく様子も面白い光景です。
そしてまた上手に回転して上下が整えられます。
さて、ここで缶の蓋を取り付ける体験ができるようです!
早速 安原が挑戦していますね。面白そうです!
続いて大原も
出来ました!
製品は製造開始時、中間時、終了時からランダムに抽出し、微生物検査を実施しています。
そして出荷前に官能検査も行ない、出荷可否の判断をしています。
というわけで、以上で見学は終了です。
楽しいツアーを終えた一行は玄関ホールへと集まってきました。
ここからはお待ちかねのテイスティングタイムです♪
右から水曜日のネコ、よなよなエール、軽井沢高原ビール秋限定 ブラウンエール、インドの青鬼、東京ブラックが並んでいます。
恐らく右から味の軽い順にテイスティングをすると思われます。
楽しみですね~♪♪
この色は水曜日のネコでしょうか♪
目玉商品のよなよなエール!
昨年のリニューアルで香りがより一層華やかになった気がします♪
それぞれ色、香り、味を比べながら楽しむ事ができます♪
おつまみが出てきました。
ドライバーさんのためにモルトアイスが用意されているようです!
選べるトッピングまでありますね~♪
男性陣も意外と嬉しそうです!笑
気になるお味の方は?
なかなか美味しいようですね♪
ちょっとした裏話ですが、最初の数回目までの大人の醸造所見学では、おつまみはプレッツェルでした。理由は、なんとなくおしゃれっぽいから。笑
そしてドライバーさん向けには、麦汁に炭酸水を混ぜた麦汁サイダーをご用意していました。
薄ら甘い炭酸と言いますか…はっきり言ってあまり美味しいとは言えないもので、「お、お水下さい…」とおっしゃるドライバーさん達の姿を見て、申し訳ないことをしてしまった…と、プロジェクトメンバーみんなで反省したものでした。笑
その後、モルト麦茶など試行錯誤を重ねていましたが、今ではこんなに美味しそうなモルトアイスになっているとは!
どうして最初からアイスを思いつかなかったのか…少々悔やまれます…。
さて、最後に登場したのはこちらハレの日仙人です!
クラフトビール好きの方には是非一度飲んで頂きたい超濃厚なビールです。
ハレの日仙人は、バーレーワインというスタイルのビールです。一番の特徴は長期熟成しているという点です。ワインという名称ではありますが、間違いなくビールです。
「バーレー」というのは「大麦」のことです。アルコール度数が10度前後と高く、「ワインほどにアルコール度数が高い大麦のビール」という意味で、バーレーワインと呼ばれています。
6か月から数年もの期間と手間をかけて熟成しています。熟成してゆくにつれ香りと味わいに深みが増して、なんとも濃厚でまろやかな味わいです。
何年物かによっても味わいに変化があり、非常に奥深いビールです。
国内では数少ない一部のブルワリーでしか醸造することができない大変貴重なビールです。
アルコール度数が高く非常に濃厚なため一度にあまり沢山飲むことはできませんが、個人的には大好きな商品です!
羨ましい…!!
壁には顔写真入りでスタッフが紹介されていました!
私 明神がヤッホーブルーイングに入社したばかりの頃には、まだ全部で20名程しかスタッフがいませんでした。
当時は日本での爆発的な地ビールブームが過ぎ去り、ブルワリーがどんどん廃業していき、クラフトビール市場が一気に落ち込んでいました。
ヤッホーブルーイングも例外ではなく、なんと8年連続赤字が続いていたそうです。
それでも諦めることなく一番大切な品質向上と、当時はまだまだ主流ではなかったネット通販に力を注いだ結果、今やこんなに大勢のスタッフで、全国さらには海外にまで輸出されるほどに大きく成長しました!
やはり地道な努力が大切ですね!
さて、二階にはお土産コーナーも用意されていました。こんなにいろんなグッツがあるんですね♪
とにかく楽しそうです!笑
最後はみんなで記念撮影♪
沢山のヒントや刺激をもらい、同じ地元の造り手として切磋琢磨しつつ頑張ってゆきたいですね!
さて、次の大人の社会科見学はどこへ行くのでしょうか? どうぞお楽しみに~♪♪