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就活生の「サークルのサブリーダーとしてこんな活躍をしました!」問題。

おかげさまで、各業界の裏方に徹してほぼ無名に等しいような当社に、たくさんの学生の方々から応募をいただいています。本当にありがとうございます。

企画制作会社の当社は、就業未経験の学生だろうが、経験豊富な中途採用だろうが、そんなことはほぼ関係なくあくまで「企画力があるか」「発想力が高いか」という点でしか人を見ておりません。

「そんなことよりも人間性を見てください!」と反論したい人も多いでしょうが、企画制作の現場では人間性よりも何よりも企画力や発想力が大事です。

「じゃあ人間性が悪くても、企画力が良ければそれでいいんですか!」と議論したい人も多いでしょうが、極端に言えばそうですし、実際のところは企画力や発想力が極めて高い人は人間性も優れています。「人間性は自信あるんですよねー。企画力は自信無いですが」などと言っている人なんて、誇れるほど大した人間性ではないんです。


それで、学生の方からのエントリーに対して以前からずっとずっと思っていることで、十数年経っても変わらないので不思議だなあと思うことを、ちょっと気ままに書かせて頂きます。

学生のエントリーで、自己紹介文や面接などの自己PRの中で全く減らないのが、

・私はサークル活動において、サブリーダーとして全体のまとめ役をして、チームがこんなにまとまりました!

・私はサークルの会計係として、チームのニーズを汲み取って予算の管理や改善を成し遂げました!

・私はサークルの新歓・イベント担当として、目標達成に必要な取り組みを行い、認知向上にもつなげました!

といった類の話です。正直、そういうの要らないです。

全然要らないです。

実際には、そういうことで「なるほど!サークルのサブリーダーでしたか!」と乗ってくるヌルイ会社がいまだに多いのも事実は事実ですが、少なくとも少数精鋭でレベル重視の現場が多い当社では、何億円積まれてもそういうのは要らないです。


そういうことを誇らしげに言う人が何年経とうが十何年経とうが、やたら多いのですが、みんな言うことですし、聞き飽きているし、大学生の年齢にもなってまだ「みんな言うことだし、聞き飽きているだろうな」という頭が働かないのは、明らかに大した仕事できないんだろうなと思われて仕方のないことです。

「どうしてサークルのサブリーダーの経験の話をしっかりしているのに、就職活動がうまくいかないんだろう」と思っている学生は、もっと頭を使ってほしいと思います。

「言うことないから、サークルのサブリーダーを言うしかないんだろうな」と思われて当然です。そろそろ気づいてほしいです。


これが、技術系の職種であれば、分かりやすいでしょう。

例えばデザイナーやイラストレーターの仕事の場合、デザイナー志望者やイラストレーター志望者は、ポートフォリオと呼ばれる作品集を持ち歩き、「私はこういう作品を今までに作りました」ということを見せています。それを見て、「なるほど、今はこういう作品が描けるなら、今後のうちの仕事でこんな感じのことが任せられるかもしれない」と採用担当者はイメージをして、合否を決めます。

これがもし、「ポートフォリオはないんですが、サークルのサブリーダーとして組織の維持発展に努めました!」などと言ってきたら、「いやポートフォリオぐらい持ってこいよ」で終わりです。

それは大体の人がイメージできるのに、なぜ企画職や営業職になると、サークルのサブリーダー話で乗り切ることができると思うのかが不思議です。

だったら話は早くて、ポートフォリオを用意すればいいのです。


企画職志望ならば「僕はこういう企画を完成させました」、営業職志望ならば「私はこういう市場のレポートを作りました」などと、いくらでも見せるものは用意できます。

学生が作ってもプロには及ばない……などと気にする必要はなくて、「学生だったらここまでできたので、プロになったらもっと凄いですよね」と思っていればいいのです。

そしてそのためには、自分自身で企画することが大事です。

「サークルでこんなことをやりました!」「ゼミでこんなことを実現しました!」と言っても、それはサークルの話ですよね、ゼミの話ですよね、その全体の成果を自分の功績として活用しようとしているんですね、と思われて終わりです。サークルやゼミのPRをしているだけなのです。

「ああ、これは間違いなくあなたの企画力ですね!」と一発で理解してもらうためには、自分自身で企画して自分自身で実現したものを見せるほうが早い。

だから学生の方は、サークルのサブリーダーの話をするよりも、学生クリエイターになっておくほうが圧倒的に就職活動には有利になるでしょう。そしてそれは、面接の1ヶ月前ぐらいでも全然大丈夫なことで、サークルのサブリーダーの話を一生懸命に練り上げるより、サークルのサブリーダーの活動を1ヶ月間休んでみて学生クリエイターとして取り組むほうがよっぽど成果が上がります。

サークルのサブリーダーをすることが悪い、と言っているのではなく、それを無理やり自己PRで良いように言おうと話をこねくり回すなよ、ということです。


当社ではこれまでに、学生スタッフがたくさん企画に取り組んでくれて、社会に羽ばたいていきました。みんな学生クリエイター、学生ディレクター、学生プロデューサーとして自分の企画・制作に従事したおかげで、「これは私がやりました。いわば私の作品です」と言えるから、一発で就職活動をクリアしてしまうのです。

学生のうちにクリエイター、ディレクターとして自分の実績を作りたい、自分の企画力や発想力を高めたいと思う方は、自分自身でさっそく始めてみればいいのです。でも自分だけでは分からない、少しでもヒントが欲しい、と思ったら遠慮なく当社の門を叩いてください。(でも実際には門はないので、エントリーとかで)

そして、これからいろんな会社に就職活動をしようという学生の方、なかなか就職活動がうまくいかないなあという学生の方は、今回の話が少しでも参考になれば嬉しいです。参考にならないという方は、ご自身のペースで今の就活を続けてください。


とりあえず、こっそりとここだけの内緒の話をしたいと思いますが、

「サークルのサブリーダーとして、協調性と忍耐力を発揮し……」みたいな話は、聞かされるほうは超絶的に時間のムダなのでやめてもらえないかなあ……

と、多忙な時には思われてて当然ですよ、というのは本当に内緒の内緒。


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