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クリーニングの歴史について調べてみたら、エジプトやテルマエ・ロマエが出てきた話

こちらはWHITEPLUS Advent Calendar 2019の23日目の記事です。

こんにちは。ネット宅配型のクリーニングサービス「リネット」の調査担当のわかばやしです。わたしはクリーニング業界にどっぷりと20余年携わっています。

さて、突然ですが、皆さんはクリーニングのことをどのくらいご存知でしょうか?
今回はクリーニングの歴史を簡単ですが、紹介できればと思います。

そんなに昔から!?

クリーニング業(洗濯業)の歴史は紀元前2500年くらいまでさかのぼります。

エジプトのベニハッサンにある墳墓の洗濯風景とみられる壁画には、多くの労働者が従事している洗濯工程が描かれています。

(出典:週刊粧業

壁画には洗濯石に叩きつけるなどの作業が見られ、脱水工程では、棒に巻きつけねじり絞っている様子が見られます。またパピルスに記された記録には天然ソーダに動植物の脂肪を加えて熱するという処方が書かれており、この頃には石鹸が存在していました。

テルマエ・ロマエの時代も!?


古代ローマから中世にかけてもクリーニング業がありました。

紀元79年ヴェスヴィオ火山の噴火で埋もれたポンペイの遺跡では、ステファノなど18か所ものクリーニング工場が発掘されています。

洗濯の方法は、プール状の浴槽にトガといわれる衣類を入れ、アルカリ剤として尿のアンモニアを利用して足で踏んで洗っていました。

ポンペイの人々は享楽的な生活をおくるために、家事労働をアウトソーシングしていたことでクリーニング業は事業として成立していました。

(出典:トリップアドバイザー/ポンペイ遺跡にあるステファノの洗濯屋

このように古い歴史のある洗濯ですが、機械化された現代のスタイルに変わり始めたのは20世紀になってからで、古代~中世~20世紀にいたるまで「足で踏み洗いする」「棒で叩く」など、原理的には変わっていませんでした。

ドライクリーニングの誕生

1. 19世紀

ドライクリーニングの起源には諸説ありますが有名なのは、1820年頃フランスの仕立て屋ジョリーがランプのオイルをテーブルクロスにこぼしたところ、汚れが落ちたことで発見したいう逸話があります。

この頃の西洋では、ファションはデザインや素材が複雑でより繊細になってきました。装飾性の高い衣料品のメンテナンスは、クリーニング業ではなく仕立て屋がおこなっていて、水の中で静かに洗うウェットクリーニングによって1点ずつ処理され、非常に手間のかかる仕事で腕のいい職人でも「洗いに1.5時間」「仕上げに1.5時間」も要していたようです。それでも艶が消失して風合いが変わり、形がくずれ、傷んでしまうという問題がありました。

ドライクリーニングでは、水洗いの諸問題(毛羽ち、形崩れ、縮み、色落ち、風合い変化)を最小限に抑えたうえに、皮脂などの油汚れを取り除けるという画期的な技術で、毛やシルク製品などを、原形を損なうことなく美しく洗い上げることが可能になりました。

1855年に開催された第1回パリ万国博覧会で、初めて国際的な場でドライクリーニングが披露され急速に世界に広まっていきました。

(出典:wikipedeia/パリ万国博覧会

2. 20世紀

20世紀初頭にはオートクチュール(高級注文服)一辺倒であったファッションに、プレタポルテといわれる既製服が加わり、劇的にファッションが市民のものになっていきました。

市民にとっては高価で装飾的なファッション製品を、かつての富豪や貴族たちのように着捨てる感性はなく、ドライクリーニングが普及することによって、市民が「お気に入りの洋服を繰り返し、長く楽しむ」というサステナブルな社会づくりに貢献してきたと言っても、言い過ぎではないと思います。

日本に目を向けると 1907年に日本最初のドライクリーニング工場が開設され、当時はなんとガソリンでドライクリーニングしていました。

(初期のドライクリーニング洗濯機/出典:正道・日本クリーニング業界史

また、当時は宮内省や当時の華族と呼ばれたセレブリティ御用達で、クリーニングが大衆向けになったのは第2次大戦以降、装置産業化が進んでからになります。

これ以降、クリーニングは産業と認知され、法整備などもおこなわれ、現在の原型ができあがります。こまかい進化史もまだまだありますが今回はここまで。

最後に

最後までお付き合いいただきありがとうございました!!

みなさんの日常生活に身近な存在であるクリーニングに少しでも興味を持っていただければ幸いです。

「リネット」はクリーニング店舗に行くことなく Webやアプリで注文から宅配手配まで完結できるネット宅配型のクリーニングサービスです。

クリーニング店舗までお洋服を持っていく手間を解消する利便性だけでなく、リネットを通じて「お気に入りをもっと着たくなる」ポジティブな体験をお客様に提供することでサステナブルな社会づくりに引き続き貢献していきます。

ぜひ一度ご利用してみてください!

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