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「経営」と「現場」をつなげる社内報で、人と情報の流動性を活性化|Story User Interview・株式会社イングリウッド

「OMOにより商品とユーザーの関係をデジタルで滑らかにする」をビジョンに掲げ、創業以来、商品の販売に関わる工程を磨き上げながら、蓄積してきた販売ノウハウやデータ、テクノロジーを掛け合わせて、小売業界のDXを推進している株式会社イングリウッドでは、今年の初めからWantedlyの社内報「Story」を導入。「社内報は、これまで共有できなかったトピックに、新たな視点を加えて展開できるコミュニケーションツール」と語るのは、広報担当の鈴木志津香さん。ビジョンや企業文化を共有する社内報の必要性を感じていたという鈴木さんに、導入理由を伺いました。

対面からオンラインへの変化が、ビジョン浸透速度にも影響

ーービジョンやカルチャーを共有する必要性を感じられた理由をお聞かせください。

鈴木:イングリウッドはスニーカーのEC販売を基幹事業としてスタートし、その業態で得られたノウハウをクライアントへ提供するB to B分野へと事業を拡大してきました。現在は小売業に特化したDXソリューションカンパニーとして事業を展開し、AI技術を使ったプロダクトの研究開発を行うほか、直近ではDXに必要な人材の育成・採用支援を行うIT人材プラットフォーム事業「ビズデジ」も運営しています。急激な事業の拡大に合わせて、数年前から新卒採用・中途採用ともに積極的に行った結果、当社の社員数は2年前に比べると約3倍の150人ほどになりました。

積極的な採用でメンバーも急激に増加

ーー社員数の急増による社内コミュニケーションの変化が課題を生んだのでしょうか。

鈴木:社内では以前よりオープンコミュニケーションを掲げており、1フロアにメンバー全員が集まるオフィスでした。そのため、業務用のコミュニケーションツールとしてChatworkを使っていましたが、仕事以外の場面では社内コミュニケーションのほとんどが対面でした。

メンバーの急増に加えて、コロナ禍の影響を鑑みて去年4月からリモートワークを導入するなど勤務スタイルが多様化した結果、従来通りのコミュニケーションが取りにくい状況になりました。現在の勤務スタイルは出社組が7割、リモート組が3割で、出社する社員同士のコミュニケーションはこれまで同様でしたが、リモート組とのコミュニケーションが難しくなるという課題が生まれてきました。

一時期はZoomでのランチ会を開催するなど試行錯誤したものの、同じ場にいないことで情報がうまく伝わらなかったり、以前は肌感覚で共有できたことができなくなったりすることに、もどかしさを感じているメンバーも増えていた印象です。

ーービジョンの共有や浸透への取り組みにも変化はあったのでしょうか?

鈴木:これまで社内イベントや飲み会など部署横断的に交流する機会は多く、ビジョンとカルチャーの共有や浸透を目的としたコミュニケーションも活発でした。オフラインで毎朝行っている「10分間スピーチ」や報告会、社内研修などは現在も継続していますが、全員出社が当たり前だった時と比較するとこういった機会はかなり少なくなっています。部署横断的に交流する機会が減少することで、特にリモート組に対してはビジョンやカルチャーの浸透スピードが下がってきていると感じていました。

社内報が会話のきっかけになるとともに、業務や自身の成長に活かせる情報の共有も

ーー社内報「Story」の導入を決断された背景について教えてください。

鈴木:今年初めに、ビジョンの浸透を強化するための新しい社内コミュニケーションツールとして社内報について検討を始めました。当初はGoogleサイトで社内ポータルサイトを制作していましたが、自由度が高いためかえって工数が増えるという問題を抱えていました。私一人で社内報を担当して「必ず週に1本公開」という目標を設定していたため、工数削減は喫緊の課題でした。また、充実した内容や構成を目指す必要もありました。そのさなか、採用でも利用しているWantedlyからの案内で社内報「Story」を知り、1月から試験的に運用を始めました。

ーー現在のところ、どのような内容を投稿されていますか?

社内報「Story」のトップページ

鈴木:新規加入メンバーの紹介のほか、毎月初めの全体朝会で時間が足りずに発表できなかったトピックス、社内イベントのレビュー、社内のリソースの共有と活用を目的に新たに策定した「inglewoodチャネル」についての紹介などを記事にしています。メンバー個人に深くフォーカスした内容や、月次報告などの非公開情報を含む記事など、社員だけが閲覧できる社内報ならではのオリジナリティの高いものになっています。

inglewoodの事業チャネルを網羅した「IGカオスマップ」の紹介

鈴木:当社は、自社コスメブランド「inglewood Beauty」を展開するほか、コスメのECサイトやコスメメーカーをクライアントとしている部署やメンバーも多く、コスメの話題はふだんから盛んだったので、「化粧ポーチの中身紹介」をテーマに社員の人となりを伝えるメンバーの紹介記事を作りました。

ーー女性同士の会話のきっかけになりそうな切り口で、反響も良さそうですね。

化粧ポーチのアイテムをフックに、メンバーを紹介

鈴木:女性はもちろん、男性にも読んでもらえるような工夫もしました。化粧品の購入サイクルやメークの基礎知識、メークアイテムの使用頻度といった女性には当たり前の情報を、メークをしない男性が読んでも役に立つように、メンバーの紹介だけではなく業務に関連する話題や内容を織り交ぜて意識的に発信するよう努めています。

コンテンツの元となる話題は、オフラインでの会話の中や報告会などで気になったこと集めています。私だけが持っていて共有できていない情報がこれまでもたくさんあり、「宝の持ち腐れ」だなと感じていたので、陽の目を見るいいきっかけになりましたし、社内報での発信を通じて新しい価値の共有ができたと思います。

ーー社内報を読まれたメンバーからの反響はありましたか?

鈴木:社内報への掲載をきっかけに、紹介したメンバーへチャットが寄せられるというリアクションがありました。掲載をすぐに告知する仕組み作りと読者の興味を引きつける内容の両面から、いかに読んでもらえるかを追求していきたいです。クライアントワークでのInstagram運用経験を生かして、メンバーが自分事として共感してもらえるようなタイトルやコンテンツを意識したいと考えています。

コミュニケーションの活発化に加え、社内採用活動にも好循環が生まれる

ーー社内報「Story」の導入によるメリットをお聞かせください。

Wanteldy登録者が増え、求人への好循環も

鈴木:社内報を始めてから事業部から「この情報を発信したい」という要望や情報提供が増えたのは想定外のメリットでした。社内の情報が現場からも届くようになって、社内報に掲載するコンテンツだけでなく対外的な発信も増やせますし、社内報と社外向けとどちらへ発信するのが効果的かと考えるようにもなりました。広報として非常によい循環だと感じていますし、コミュニケーションが増えたのもうれしいです。

加えて、今回の導入に合わせてメンバーにWantedlyアカウントの登録を促して、会社のアカウントとひも付いたメンバーが増えたこともメリットの一つです。Wantedlyの会社ページに表示されるメンバーが増えたことで、経営・現場・人事との連携強化につながり、採用活動にもよいサイクルが生まれました。

ーー社内報の導入検討時に考えておくべきことや、始める決め手はなにが重要と思いますか?

鈴木:「社内報を担当できるリソースがあるか」「社内報に打ち込めるような環境があるか」「メンバーにどれくらい協力してもらえるか」という部分が重要になると思います。

また、これは社内報だけではなく広報部門としての課題ではありますが、取り組みの成果が数字で示しにくいことも多いので、社内報を通じたコミュニケーションの必要性をいかに経営側が理解しているかも、継続していくうえで大切なポイントになると感じています。

ーー今後の社内報に求められるものは、どのようなことでしょうか。

鈴木:「働き方の多様性」のフォローアップです。リモートワークでも出社している時と変わらない業務の効率化をいっそう推進するためのサポートとして社内報を活用したいです。また、社内コミュニケーションのサポートも社内報に求められると思うので、社内報を通じて行っていきたいと思っています。

その一貫で、各ジャンルのプロフェッショナル2名による対談形式のナレッジ共有会を企画しています。出社組、リモート組のどちらにも気軽に参加してもらえるよう、夜の時間帯に開催する予定です。ナレッジ共有会の内容は社内報に掲載して、そこからも新しいコミュニケーションが生まれることを期待しています。

(取材・執筆協力/畑中寿子)

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https://biz.wantedly.com/engagement/story/form?

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