宇宙に近い大気の研究から、SEOコンサル、マーケター、そしてデータアナリストへ。
髙橋大登さん(通称・のぼるん)のキャリアは一本道とはほど遠い。それでも「寄り道してよかった」と笑う彼に、UNCOVER TRUTHを選んだ理由と、仕事に対するこだわりを聞いた。
地球惑星科学専攻。研究室で学んだ「データを疑う目」
採用担当(以下、――): まず簡単に自己紹介をお願いできますか?
髙橋さん: UTのアナリストとして、ちょうど2年目に入るところです。今は4〜5社のクライアントを並行して担当していて、毎月の定点レポートで事業の状況を分析したり、ダッシュボードの要件定義を担当したり、「こういうデータの持ち方にしましょう」というデータ構造の提案をしたりしています。案件によってやることが全然違うので、毎日飽きないですね。
――: 理系の大学院出身と聞きました。どんな研究をされていたんですか?
髙橋さん: 地方の国立大学院で、地球惑星科学を専攻していました。私の出身が奈良県の田舎の方で、すごく星空が綺麗だったんです。 高校時代から物理や数学が好きだったこともあり、宇宙のことを勉強したいと思って進学しました。 ただ、学部時代はフィールドワークで島に行って、海辺の岩石の割れ目を見て「これはこういう現象で…」と教授に語られても、宇宙目当てだった自分にとっては正直全然楽しくなくて(笑)。
――: 岩石より宇宙だったんですね(笑)。大学院では念願の宇宙研究を?
髙橋さん:はい。ただ、宇宙のことだけをやっても日常との繋がりが薄いと感じ、最終的には地球の大気、特に電離圏の研究に行き着きました。 衛星からの電波障害の要因になる大気現象を特定する研究です。 これが特定できないと、スマホの位置情報が狂ったり飛行機が迷子になったりして危ないですからね。 望遠鏡を覗くような世界ではなく、ひたすらパソコンで前任者のデータを繋ぎ合わせてモデルを組み、シミュレーションする日々でした。
「誰かの困り事を解決したい」。研究職を選ばなかった理由
――: 研究室の周りは気象庁や研究機関に進む人が多かったと思いますが、髙橋さんは違う道を選んだんですね。
髙橋さん: そうですね。就活中にいろんな人から「仕事って誰かの困り事を解決して、その対価としてお金をもらうものだよ」という話を聞いて、すごく刺さったんです。じゃあ自分がモチベーション高く働けるのはどういう仕事だろうと考えたとき、宇宙や大気の研究は好奇心で続けてきたけど、その先に誰かの困り事があってそれを解決したいかというと……正直つながらなかったです。
――: そこでWebマーケティングの世界に目が向いたんですね。
髙橋さん: データを使って会社の事業を良くしていく仕事があるんじゃないかと思って、Webマーケ領域で仕事を探し始めました。プログラミングにも抵抗がなかったので、SEO系のコンサル会社に新卒で入ったのが2020年です。ただ、コロナの年に入社してしまって、入社直後から半年ほど週1出社みたいな状態が続いて……同期の営業の友達が「初受注した!」という話をしているのを聞いて、すごい虚しさを感じていましたね。
――: その後、2社目に転職されたと。
髙橋さん: 大学院時代にインターンをしていた新卒採用系のプラットフォーム企業で、そこでお世話になっていた社員の方から「微妙な環境ならうちに来いよ」と声をかけてもらったんです。最初は営業として入って、その後マーケ部門に移動して、新卒向けセミナーの企画・集客やオンライン合同説明会の企画・運営などをやっていました。
――: マーケの仕事はどうでしたか?
髙橋さん: 環境も人も好きだったんですが、様々な業務を経験する中で、別のビジネス領域にチャレンジしたいという気持ちが膨らんでいったんです。当時ちょうど結婚を意識していたタイミングで、今の妻にも背中を押してもらえたことで、3社目の食品D2C系の会社に転職しました。
――: 食のD2Cというのは、データ分析的な観点でも魅力的そうですね。
髙橋さん: そうなんです。食品って毎日消費するものだからこそ、「一度買ってくれたお客さまが、その後どれくらい長く使い続けてくれるか」というLTV的な目線で追うことができますし、「こういう人はすぐやめちゃう、こういう人はずっと使い続ける」という分析のし甲斐がめちゃくちゃあると思っていて。
ただ実際に入ってみたら、データ分析の部署にいたはずが、代理店向けの接客マニュアル作りから備品の手配まで、なんでも屋さんみたいになってしまって(笑)。
――: 想像と違ったと。
髙橋さん: 楽しい部分もあったんですけど、「この環境で分析を覚えても、外に出たときに通用しないかもしれない」という気持ちが積み重なっていきました。いろんな事業・手法を体系的に学べる場所に行きたいと思って、支援会社を中心に転職活動を始めたんです。
「2〜3年で飽きそう」と思わなかった、唯一の会社
――: その中で最終的にUTを選んだ決め手は何でしたか?
髙橋さん: 提供できる価値の幅が広いと感じたのが一番大きいです。他の支援会社も何社か見たんですが、「この領域しかやらない」「このツールしか使わない」というところが多くて、正直2〜3年で飽きそうだなと思うところが多かった。UTはCDPを起点に、既存顧客のCRM施策から新規獲得まで、データの活用幅が本当に広い。ここなら多分ずっと学べると感じたのが決め手でした。
――: 実際に入ってみてどうでしたか?
髙橋さん: イメージとほぼ合っていました。案件ごとにやることが全然違って、キャッチアップすることは山積みで、ある意味パンクしそうになることも(笑)。でも他の案件の成功事例が、全然違う業種の案件でも使えることがあって、その横展開が面白いんですよね。
――: 4〜5社を並行して担当するって、工数管理が大変そうです。
髙橋さん: 入社してから一番学んだことかもしれないのが、タスクの分解なんです。「Aというタスクがあります」じゃなくて、「A1、A2、A3に分解して、A1からA3まではこの日までに完了できます」という形でPMの人に伝えることが大事で。PMの方が全体のスケジュールを調整しやすいように、細かく・早めに情報を共有することを意識するようになりました。それまでの仕事ではそこまで考えてこなかったので、すごく鍛えられましたね。
――: アナリストチームの雰囲気はどんな感じですか?
髙橋さん: 全員バラバラなんですけど、何かしらこだわりを持ってる人が多いかな、と思います。効率化は意識しつつも、クオリティには妥協しない。資料の見せ方にとことんこだわる人もいれば、分析の深度に命をかける人もいて。それぞれ自分なりの「芯」みたいなものがちゃんとあって、そのこだわりがアウトプットに現れてる感じがします。
「社割を使わない」アナリストのお客さん目線
――: 髙橋さん自身のこだわりはどんなところにありますか?
髙橋さん: 顧客目線を絶対に忘れないようにしようというのは、常に意識しています。分析結果の報告ってファクトを並べるだけで終わってしまうことがあるんですが、そのファクトを見たときにお客さんがどういうことを感じて、どういう行動をしているかを、顧客の言葉に落とし込んで言語化することを大事にしています。
――: それを体現するために、具体的にやっていることはありますか?
髙橋さん: 担当しているクライアントのサービスは、実際に自分で使うようにしています。あるアウトドアアパレル系のクライアントの案件に入ったとき、自分でそのブランドの会員になって。商品も社割を使わずに買うようにしているんですよ。
――: あえて社割を使わない、というのが面白いですね。
髙橋さん: ユーザーには社割なんてないじゃないですか。クーポンをうまく使ったり、キャンペーンのタイミングに合わせて買ったりしている人もたくさんいる。そういう人の視点に立つためには、同じ条件で買ってみることが大事かなと思って。クライアント担当者との会話で「こういう新商品を出したらどう思いますか?」と聞かれて、ヘビーユーザーとして「正直、微妙だと思います」って答えたこともあって。
――: なかなか言えないですよね(笑)。
髙橋さん: アナリストとして、そういうことを言える立場でいたいと思っているので。使ってみて初めてわかることって、本当にたくさんあるんですよ。
――: そのクライアントの案件がきっかけで、トレイルランニングにもはまったと聞きました。
髙橋さん: そうなんです。そのブランドのシューズを手に入れて走り始めたら、めちゃくちゃはまってしまって(笑)。今は毎月200kmくらい走っています。先日のレースでは30代の部で2位になりました。
――: 毎月200kmって、どこで走る時間を確保しているんですか?
髙橋さん: 平日は毎朝4〜5時に起きて、ジムで30分走ってから出勤しています。今日は金曜で週に1回の出社日なので、5時起きで30分走ってからシャワーを浴びて、そのまま会社に来ました。
――: 凄いですね!毎日続けられる秘訣は何ですか?
髙橋さん: 「やる日とやらない日を決めない」ことですかね。最初は週2〜3回にしようと思っていたんですが、やらない日にやれなかったときの罪悪感がストレスになって。いっそ毎日やると決めた方が、考えなくていい分楽なんですよ。旅行先でも走ります(笑)。
――: 今日はありがとうございました。仕事への向き合い方から日々の習慣まで、髙橋さんらしさが詰まったお話を聞かせていただきました。
髙橋さん: こちらこそ、ありがとうございました。
後編では、育休取得・復帰後の働き方や子育てと仕事の両立について、そしてAIが急速に浸透するなかでアナリストとしての「これから」をどう描いているかを、引き続き髙橋さんに語っていただきます。