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【ユビレジの社長インタビュー】 木戸啓太

こんにちは、広報の浜辺です。昨年「ユビレジ」は、サービスリリースから丸10年を迎えました。今回は、iPadはもちろんスマートフォンの普及率も10%以下(参考:総務省 通信利用動向調査)だった2010年、いち早くiPadを活用したPOSレジ開発に着手した、当社代表木戸のインタビューを紹介します。


木戸さんのプロフィール

1985年、石川県生まれ。慶應大学在学中の2009年、ユビレジの前身である"ホームサーチ株式会社”を学生仲間2人と設立し不動産系のビジネスを開始しようと思っていた矢先、リリースされたiPadを見て「今後、絶対にビジネス用途としてタブレット市場が伸びる」と思い方向転換。2010年8月、iPad POSレジアプリ「ユビレジ」をリリースし、現在に至る。


ーiPadは必ずビジネス用途でニーズがある!それが「ユビレジ」開発のきっかけ

iPadが米国で初めて発表された2009年当時「これは今後、間違いなくビジネス用途として活用されるだろうな」と直感的に思いました。ただ、当時のiPadは電子書籍的なイメージが強く、ビジネス系アプリはほとんどありませんでした。だったら自分でつくろうと思い立ったのは、まだ大学院に通っていた頃でした。それから、どんなアプリだったら世の中のためになるだろう?と模索していく中でふと、飲食店でアルバイトをしていた時に感じていたアナログ会計の数々を思い出しました。紙の伝票にオーダーを書き、電卓で計算し、手書きで日報を付ける、正直めちゃくちゃ面倒だったな、と。このサービス業の会計管理をiPadアプリで出来るのではないか、と思い立ったのが開発・そして起業のきっかけです。


ー大学院在籍中に起業

起業したものの学生ベンチャーだったので、とりあえず「人・物・金」全てが足りませんでした。あるのは体力とパッションだけ笑!また、2010年頃はiPadの仕様自体まだまだ未知な部分も多かったので、開発も探り探りでしたしアプリ審査が1ヶ月以上かかる事もありました。何か障害が起きた場合、その復旧作業もしながら人手が足りないので自らお客様の所に謝りにも行く、なんて事も。とにかく、当時は寝る間を惜しんで働いていました。


ー震災がひとつのターニングポイントに

「ユビレジ」アプリをリリースした約1年半後、東日本大震災がありました。今に比べるとまだまだお客様の数は少なったのですが、被災地にも、確かにユビレジユーザーはいらっしゃいました。何かしたいとは思いつつ、企業としてはお金も人手もまだまだ余裕のない状況。そこで、当時の自分たちにできる身の丈にあった支援をと、「ユビレジ」の無償提供による早期営業再開プランを打ち出しました。

世界初のiPad、iPad2対応POSレジシステム『ユビレジ』の無償提供による 東日本大震災 被災地企業の早期営業再開を支援 | 株式会社ユビレジ
株式会社ユビレジ(所在地:東京都渋谷区、代表取締役:木戸啓太)は、平成23年5月1日よりiPad、iPad2用POSレジシステム『ユビレジ』において、被災地方(岩手県、宮城県、福島県、茨城県)を本社所在地とする企業への『ユビレジ』の無償提供を開始することを発表しましたので下記のとおりお知らせいたします。2011年8月より開始した『ユビレジ』は、iPad、iPad2を端末として使用することによ...
https://corp.ubiregi.com/press/2011/04/28/48/

このリリースは当時Yahooトピックスに取り上げられ、支援情報を広く周知させる事ができましたし、ありがたい事に同時にユビレジの認知度も向上しました。ただ、周知はできたものの、実際に被災地のニーズに対しこの支援は適切な対応だったのだろうか?不安もあり事実を自分の目で確かめたくて、大船渡にあるユビレジユーザーの店舗へ足を運んだりもしました。その時の様子をITmediaさんが記事としてまとめて下さいました(*記事内のユビレジ画面は当時のもので現在のUIは変更されています)


iPadアプリ「ユビレジ」が被災地の居酒屋をPOSレジの二重債務から救った
東日本大震災から11カ月以上たった。東北の被災地は寒い冬を迎え、ボランティアや支援の人手も少なくなりがちだと聞く。しかし、震災からの復旧支援から、自立に向けた復興へと軸足が移る中、震災直後とはまた異なる取り組みが求められている。  筆者は、昨年 『スマートデバイスが生む商機』 ...
https://www.itmedia.co.jp/bizid/articles/1201/16/news111.html

現地で「ユビレジ」は確かに活躍していました。「当社の支援によって店舗再開ができた」とお客様から笑顔で感謝された時、当社の存在意義というか、提供しているサービスの価値を改めて実感する事ができました。同時に、もっとこのサービスを広めていこう、と決意を新たにしたのを覚えています。

ーSaaSで10年、多くのビジネスアプリの先駆けに

気づけば「ユビレジ」をリリースして10年以上経ち、導入店舗は全国3万店舗以上となりました。サービスリリース当初の「iPadは電子書籍」という世の中の概念を覆す事は根気が必要でしたが、今では多くのiPa用のビジネスアプリが登場していますし、ユビレジのビジネスモデルであるSaas企業も近年増加しています。あの時「絶対にiPadはビジネスシーンで活用される」と感じ「ユビレジ」開発に至った自分の直感は間違っていなかったな、と今振り返って実感しています。


ーGDPの7割を占めるサービス産業のデータインフラを整備していく

内閣府等の調査では、日本のGDPの7割はサービス業と言われており、その領域に対しリアルに使われるモノを開発・販売できるのは当然難しくもありますが、やり甲斐はあります。決してITに詳しくない方でも簡単に使いこなせるサービスを提供し、いまだ残る店舗運営のアナログの手間をデジタルで解決していく事、それが私たちの使命だと思っています。


ー「ユビレジ」は、経営者が使用するビジネスツール

ユビレジは単なるレジではなく、POSデータから様々な分析ができるビジネスツールです。どんな分野の企業でも売上分析は必要なので、経営的目線や分析力、マーケ的視点に興味のある方は向いているかもしれません。また、2020年6月にリリースした「ユビレジ QRオーダー」に続き、今後も新しいサービスを提供していきたいと思っていますので、チャレンジする事が好きな方のご応募、お待ちしています。

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