実は、起業は2社目、1社目でのピボット(事業方向転換)を含めるとビジネスモデルはもう3つ目、です。
最初の起業は上海でした。急成長している市場に身をおき、日々目まぐるしく周辺が変わっていく空気に加えて、マッキンゼー時代の優秀な仲間たちと縁あって再会したことが、自然と起業の道へ繋がっていきました。その時は、「ヒト」さえ揃えば起業は成功できる、と信じていたが…最初のビジネスモデルであったECアパレル販売は見事な大失敗。1年で当初の資金が底をつきそうになりました。
優秀なコンサル揃いで、データ解析×ECでうまくPDCAを回せばきっと行けるはずと思って始めましたが、アパレルの基本イロハをおろそかにしたしっぺ返しは大きく、売れ行きはさっぱり。
必死でその会社の価値・資産を考え、導き出したのが、バズ・マーケティングと呼ばれるオンライン・マーケティングの運営サービスを、ブランド広告主に提供するデジタル広告代理店モデルでした。大それたことは何もなく、アパレルビジネスの中で唯一の結果を出したマーケティング施策。わずかな予算の中で、中国最大の検索エンジンBaiduで、ニュース検索結果の2位(!いまでもようやったなとびっくりします)にまでなることができました。
このスキルをサービス化して、自社の弱いブランドではなく、より強いブランドに活用できるのではないか、という発想の転換が後のピポッドに繋がりました。幸い、当時の中国市場においては、バズ・マーケティングは新しい概念であり、さまざまなブランドのお客さんにも恵まれ、1年ほどで黒字化、2年目には大きく事業を拡大、大幅増益を実現しました。
デジタル広告を経験してみえた、市場規模2兆円を超えるテレビ広告のポテンシャル
とはいえ悩みは深く・・・受注中心だったため利益が出せる構造ではあるが、スケールが極めてしにくかったことに加え、市場の理解が進むにつれ競合も増え、最初は珍しかった手法もどんどん真似され、差別化ポイント自体見つかりにくくなり競争が激化。 再度のピポッドは避けられないと気付きました。
しかし会社自体は業績・利益を上げており、きちんと従業員と利益を分け合うスキームも出来ていました。そこで、会社自体を共同創業者に任せ、少しずつ新しいプロジェクトを探し始めるようになりました。
テレビ市場のポテンシャルは早い段階から見えていました。デジタルで戦っていた身から見て、テレビは予算が極めて大きい「青い芝生」だったとともに(だって日本だけで年間2兆円!デジタルの倍もありました)とともに、データが異様なほど欠落していたメディアでもあり、ポテンシャルの大きさは光っていました。
(テレビ・メディアのポテンシャルを語りだすと、一回どころの投稿じゃなくなってしまう…もっと聞きたいという方は直接ご連絡ください by採用チーム)
創業1年半で黒字化達成!事業を加速する鍵はダイバーシティ
今の新しい事業がスタートして1年半。初期の機器の視聴者宅への導入での投資を経て、今はデータの取得体制も安定し、クライアントも増え、四半期ごとに売上は倍々となり、四半期での黒字も達成(ベンチャーにとってキャッシュが安定するのは非常にありがたいことなのです)!
とはいえ、ビジネスモデルの課題はいくつか見えており、いかに「ユニーク」の強みを作れるか、いかに一つの強みを連続した強み(競争優位)に繋げることができるか、はまだまだ実行の道中。ようやく最近、うちの競争優位は、この他のどこにもないデータだ!と声高に叫べるようになりました。
ECアパレル、バズ・マーケティングという競争の激しいレッド・オーシャンを経験してきたからこそ、この競争優位を如何に作れるかということがキーだと、骨身にしみています…
この進化を一緒に戦ってきたのが、今のチームーーー日本人の元コンサルばかりで始めた最初の事業ではなく(そのときにダイバシティの重要さは死ぬほど理解できた)、米Northeastern大学の准教授にしてコンピュータ・ビジョンのエキスパートから、グローバル金融機関から飛び出してミャンマーで金鉱山スタートアップにチャレンジした営業責任者に至るまで、ダイバシティあるこのチームこそ、できたことであり、このチームの強化こそ、次のビジネスの進化があるんだろうな、と思う今日このころです。
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