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はじめてのSDGs 〜いまさら聞けない基礎知識〜 SDGs blog Vol.1

こんにちは!
経営企画室の真口です。

最近は広く認知され始めてきたSDGs(持続可能な開発目標)。

サスティナブルという言葉をよく耳にするようになり、私たちの消費活動においても、倫理性や社会性が重要な価値基準となってきています。

商品そのものの魅力や価格だけでなく、ブランドの想いやストーリー、社会課題への配慮を理解した上で購入を決める消費者が増えていることを肌で感じますし、私自身もそういったことを強く意識するようになりました。

企業活動においては、SDGsという世界中で取り組まれている目標への参画はもちろんのこと、生き残る企業へと変化していくために、社会課題解決に寄与しているか?という視点が欠かせなくなってきていると言えるでしょう。

そんな中、Tsunagaruではソーシャルブランディング事業をリリースし、社会課題の解決を通して企業価値を向上していくためのサポートを開始いたしました。

社内では日々活発に共有会や勉強会を行っており、SDGsに関しても毎週勉強会を開催しています。

このブログでも、SDGsの基礎知識から具体的な取組方法、参考になる事例などの情報を発信していきたいと思います!

まずはじめに、そもそもSDGsって何??聞いたことはあるけど、結局どういうことなの?
という方のために、、、SDGsの基礎の基礎!をご紹介します。

■SDGsの成り立ち

SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、2016年から2030年の15年間で達成することを目的として、国連サミットで採択された国際目標です。

SDGsは、国連で採択された我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダの中に記載されています。これを読むと、SDGsが目指すもの、どのような想いから作られた目標なのかを理解することが出来ます。

アジェンダの前文によると、私たちの最大の課題は"あらゆる貧困を撲滅すること"とされています。

そもそも、SDGsの採択前はMDGs(ミレニアム開発目標)という国際目標が存在していました。

MDGsは以下8つの目標を掲げ、人間の最低限の生活と健康を守ることを大きな課題としていました。


目標1:極度の貧困と飢餓の撲滅
目標2:初等教育の完全普及の達成
目標3:ジェンダー平等推進と女性の地位向上
目標4:乳幼児死亡率の削減
目標5:妊産婦の健康の改善
目標6:HIV/エイズ、マラリア、その他の疾病の蔓延の防止
目標7:環境の持続可能性確保
目標8:開発のためのグローバルなパートナーシップの推進

出典:(ODA) ミレニアム開発目標(MDGs) | 外務省

MDGsによって多くの分野で重要な進展が見られましたが、達成に向けた進度にはばらつきがありました。特にアフリカなどの開発途上国での貧困問題、母子の健康の問題は、依然として達成の軌道に乗っていない重要課題であり、持続可能な開発のために不可欠な必要条件であると認識されています。

そして、MDGsを発展させたSDGsでは、より広い視野を持って目指すべき世界像が定義されています。SDGsのビジョンとして、アジェンダには以下のことが書かれています。

・すべての人が健康な環境の下に、その持てる潜在能力を発揮することができること
・すべての人が尊厳と平等の下に、その持てる潜在能力を発揮することができること
・すべての人が豊かで満たされた生活を享受することができること
・経済的、社会的及び技術的な進歩が自然との調和のうちに生じること
・地球を破壊から守ること
・恐怖及び暴力から自由であり、平和的、公正かつ包摂的な社会

それでは、SDGsの具体的な目標を見ていきましょう。

■SDGsの17の目標

SDGsは以下の17の目標で構成され、それぞれの目標が169の小さな目標に細分化されています。

ここではSDGsの基礎となる17の目標をご紹介します。

目標1. 貧困をなくそう

あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ

目標2. 飢餓をゼロに

飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する

目標3. すべての人に健康と福祉を

あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する

目標4. 質の高い教育をみんなに

すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する

目標5. ジェンダー平等を実現しよう

ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る

目標6. 安全な水とトイレを世界中に

すべての人々に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する

目標7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに

すべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する

目標8. 働きがいも 経済成長も

すべての人々のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用およびディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を推進する

目標9. 産業と技術革新の基盤をつくろう

強靭なインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに、技術革新の拡大を図る

目標10. 人や国の不平等をなくそう

国内および国家間の不平等を是正する

目標11. 住み続けられるまちづくりを

都市と人間の居住地を包摂的、安全、強靭かつ持続可能にする

目標12. つくる責任 つかう責任

持続可能な消費と生産のパターンを確保する

目標13. 気候変動に具体的な対策を

気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る

目標14. 海の豊かさを守ろう

海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用する

目標15. 陸の豊かさも守ろう

陸上生態系の保護、回復および持続可能な利用の推進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止および逆転、ならびに生物多様性損失の阻止を図る

目標16. 平和と公正をすべての人に

持続可能な開発に向けて平和で包摂的な社会を推進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供するとともに、あらゆるレベルにおいて効果的で責任ある包摂的な制度を構築する

目標17. パートナーシップで目標を達成しよう

持続可能な開発に向けて実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

これらの目標には相互関係性があり、経済、社会及び環境の三つの側面のバランスと調和が必要であると考えられます。

また、目標達成のためには全ての国やステークホルダーの参加が必要となります。 最も貧しく最も脆弱な人々に特別の焦点をあてながら、全ての人の参加によって行うこと。誰一人取り残さないことが、SDGsでは強く訴えられています。

■SDGsの達成に向けて

これまで見てきた内容から、SDGsでは「人権」と「共存」が大きなテーマになっていることがわかります。

人権については、すべての人が貧困や飢餓のない環境下で生活できるというのは最低限のラインであり、他の目標に向かう上での不可欠な条件となります。しかし、世界には未だそのラインにすら達することの出来ない人々がたくさんいます。
そして、すべての人の尊厳と平等。日本においてもジェンダー、児童虐待、文化的多様性に対する差別など多くの課題が存在します。
これらの課題が解決され、すべての人が自分の潜在能力を発揮できること。そして何かの役に立てること。それが、すべての人の豊かで満たされた生活につながっていくのだと思います。

共存については、地球の資源の有限性が前提にあります。
これまでの科学技術の進歩や経済発展は、そのことを軽視しすぎていました。
無限ではない資源だからこそ、一方的な消費・侵食は止めて持続可能な開発をしていかなければなりません。
そこで必要なのが、地球環境と我々は共存しているという意識だと思います。
SDGsのビジョンは、「すべての人間同士のWin-Win」と「人類と自然環境のWin-Win」を目指していくという捉え方ができます。
お互いに共存していくためには、自分さえ良ければいいという意識では成り立たず、みんなで幸せになろうという目標を持って各自が出来ることに取り組んでいく必要があります。
それぞれの国や国民が持てる潜在能力を発揮して、パートナーシップを持って協力していく過程自体が、SDGsの掲げるビジョンの達成に他ならないはずです。

SDGsの具体的な達成状況については、国連広報センターの「SDGs報告2019」にまとめられています。

どこに課題感を持って取り組むべきなのかを知り、私たち個人としても、企業としても、何が出来るのか考えてみることから第一歩を始めていきたいですね。

今回はSDGsの基礎知識をお伝えしました。
次回は、SDGs×農業をテーマに、農業とSDGsとの関わりと取り組み事例をご紹介したいと思います。お楽しみに!


参考リンク
我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ
2030アジェンダ | 国連広報センター

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