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目指す未来は『次元』を超えた時間革命。アイドル大好きAndroidエンジニアが語る、ITベンチャーでの成長戦略。

現在、TOKIUM開発部にてAndroidアプリ開発の責任者を務めながら、コーポレートカルチャー部にてエンジニア採用にも積極的に携わっている坂上晴信氏。今回は、高専卒業後にTOKIUMへ新卒入社し、早くも5年が経った彼が実感している「TOKIUMの魅力」について、自身の激動のキャリアと共に語っていただきました。


はじめに

ー 本日はよろしくお願いします。早速ですが、簡単な自己紹介をお願いして良いでしょうか?

はい、よろしくお願いします。坂上晴信です。現在はAndroidアプリ開発業務をメインでやりつつ、ウェブのサーバーサイドのコードを書いたり、エンジニアの採用を並行して行ったり、幅広い業務を担当しています。また、エンジニア向けの登壇イベントで話す事も好きで、社外に向けたアウトプットも積極的に行っています。

プライベートでは「アイドルマスター」というアイドル育成のゲーム作品をこよなく愛しています。アニメ等の各種メディアミックスはもちろん追いかけていますし、キャラクターの声優が歌って踊るライブイベントにも北は仙台、南は福岡までもれなく参加しています。


(この日は坂上さんが推しているアイドル達と一緒に質問に答えてもらった)


入社の決め手は「大学の学費を稼ぐため」。TOKIUMで働き始めるまでの経緯

ー 16卒入社である坂上さんですが、どのような学生生活を経てTOKIUMへの入社を決意されたのでしょうか?

八王子にある東京高専の情報工学科に通い、プログラミングやコンピューターサイエンスを学んでいました。同時に陸上部で長距離競技にも没頭し、文武両道な生活を送っていました。

一方で、進路にはとても悩みました。というのも、高専は良い意味でクレイジーな人が多い場所で、中学生の頃から大人に混ざってイベントに登壇している人、ExcelのVBAを使ってマインスイーパを作成して表彰される人など、凄い人が周りにゴロゴロいるんです。「こんな人達と同じプログラマーの土俵で戦っても勝てるわけないじゃん」という気持ちと、働かなければいけない焦りの板挟みになっていました。

結局、モラトリアムの期間が欲しい一心で編入試験を受けて合格したものの、家庭の事情で学費が払えないという話に。そんな2016年の冬、「とりあえず所属先を決めなければ」と部活の先輩に相談して紹介してもらったのが、CEOの黒﨑でした。TOKIUMへの入社理由は人によって様々ですが、僕の場合は「大学の学費を稼ぐため」というのが一番の目的でした。


入社間も無く組織が崩壊、TOKIUMでの怒涛の2年間。

ー 「学費を稼ぐため」という目的でTOKIUMに新卒入社した坂上さんですが、それから5年の月日が経った現在は、Androidアプリ開発の責任者を務めています。当初の予定から大きな方向転換が起きていますが、その経緯には何があったのでしょうか?

僕が入社して間も無い頃に、TOKIUMは組織崩壊を起こしてしまいます。今考えると会社として相当危険な状況だったのですが、当時は世間知らずもいいところで「社会ってこういうものなのか〜」といった感覚でそこまで深刻に受け止めていなかったですね。あと、辞めていく先輩社員の方達と関係性が出来上がっていない時期だったので、開発業務には比較的集中できる状態だったのが不幸中の幸いでした。

そんな折に、当時のAndroid開発責任者だった先輩エンジニアが唐突に辞職。なし崩し的に自分がチームリーダーに就任する事になり、クライアントが要求した機能をひたすら追加し続ける毎日が始まります。当然ながら最初は苦労の連続でして、安定して動くコードが書けなかったり、新しい機能をリリースしても上手く動かず、営業やCSの方に迷惑を沢山かけていました。それでも、社内でAndroidに詳しい人間が他にいなかったので、自力で頑張るしかなかった。今振り返ってもよくやれていたなと自分を褒めてあげたいです。

日々起こるアクシデントを根気で乗り越え続けた2年間でしたが、スキルとメンタルは格段に成長しました。発生したバグやクラッシュを直す引き出しの数は大幅に増えたし、ある程度安定したアプリを作る実力もつきました。同時に、自分の活躍が社内で話題になる事も増えていき、自信に繋がりました。その他にも組織崩壊後の年末に、初めての単月黒字達成を経験できた事が印象に残っています。この「どうにか生き延びられた」という経験が「エンジニアの世界で自分も生き残っていけるかもしれない」という気持ちにさせてくれたのを覚えています。高専時代の自分では考えられない、明らかな心境の変化でした。


外の世界で味わった大きな挫折。そして、次元の向こうのロールモデルに出会う。

ー 社会人としてまだ右も左も分からない段階で、Android開発のチームリーダーに就任していたとは驚きです。その一方で、エンジニアとしてスキルとメンタル共に急成長した2年間だったんですね。

はい。ただ2年間の厳しい実務を乗り越え、エンジニアとして大きく成長できた一方で、「これだけしんどい環境を乗り越えたのだから、Androidエンジニアの中でもトップクラスにできる部類だろう」と天狗になっている自分もいました。そう思える程、自分にとっては濃密な時間でした。しかし、結論から言うと、この自信はある事がきっかけで覆され、自分にとって大きな挫折を味わう事になります。

「DroidKaigi 2018」という1,000名以上のAndroidエンジニアが参加するビッグイベントに参加した時の事でした。このイベントでは全てのカンファレンスが終了すると、参加者達との立食パーティーが始まるのですが、そこではAndroidエンジニアなら誰もが知っているサービスを開発した人が、その辺りを普通に歩いていたりするんです。

互いの開発経験を共有し合う等、個人的には会場の人達と有意義な会話をしたかったのですが、当時は実力あるエンジニアが大勢いる空間に完全に萎縮してしまい、全く思うように話すことが出来ませんでした。これがとにかくショックで、イベントが終わる頃には「自分が頑張った2年間は、実は大したことなかったのではないか」という気持ちが強くなると同時に、TOKIUMに今後も居続けることに迷いを感じるようになっていました。

イベントから戻った後は、転職を検討して何人かの経営者と話をするんですが、あまりしっくりとこなかった。この時に初めて、常日頃から自分の事業や理念について熱量を持って話せる黒﨑のような経営者が実は多くない事を知りました。改めて、TOKIUMが良い会社だと気付いたんですよね。

結局、転職の話は黒﨑やCTOの西平に猛烈な勢いで引き止められた事もあって一旦保留にしたのですが、かと言って今まで通り働いていても「DroidKaigi 2018」で味わった挫折は克服できない。自分がこれからどうすべきかを悩む日々がしばらく続きました。


ー なるほど。外の世界で味わった挫折を乗り越えられたのは何故でしょうか?

悶々とした日々から抜け出すきっかけになったのは、冒頭でも少し触れた「アイドルマスター」でした。この作品は以前から好きだったんですが、色々あってアニメをもう一度視聴する事にしたんです。何か現状を打破するヒントがあれば良いと思いながら観ていると、自身の社会人経験とアイドル達のストーリーにシンクロする部分を数多く発見し、大きな感銘を受けました。

特にアニメの後半、メインキャラクターの1人である渋谷凛が、2つのユニットを掛け持ちしながら自らの可能性をどんどん広げていく姿は、転職するかTOKIUMに残るかで悩んでいた自分の背中を強く押してくれました。

渋谷凛がそうしたように、自分もTOKIUMでこれまで通り働きながら、社外に出て学ぶ機会もどんどん増やしていけば良い。次元の向こう側にロールモデルを見つけたことで、自分の成長の方向性が一気に明確になった瞬間でした。


3年目から新たに踏み出した、一歩先の成長。

ー 思わぬ形でロールモデルを発見し、これからの方向性が明確になったようですが、3年目からそのイメージをどのように実現していったのでしょうか?

自分に新たな成長の可能性を見つけた3年目からは、登壇イベントを見つけては片っ端から参加するようになりました。最初のうちは小規模のイベントから始め、「どんな話に興味を持ってもらえるのか」「どんな話を提供できるのか」を考える機会をとにかく作るようにしていましたね。これを繰り返すことで、何が自分にしか話せない面白いトピックなのかを徐々に理解できるようになりました。

そして、この成果が分かりやすい形で花開いたのが「DroidKaigi 2019」。天狗の鼻を折られた昨年とは打って変わって、2019年のカンファレンスでは自分自身が登壇する側に回ることが出来ました。

その他にも、Kotlinという開発言語がテーマであるイベントで、登壇者10名の中の1人に選ばれる等、2019年はエンジニアとして大きく飛躍した1年になりました。


ー 素晴らしいです!外の世界に踏み出して得られた新たな気付きはありましたか?

それ以前は降ってくるタスクをこなすばかりで、受動的に仕事をこなしてしまっていたのですが、外の世界に自ら出て行き多くの成功体験を積んだことで、自分が「やりたい!」と感じたらとりあえずアクションを起こすようにマインドをシフトできました。

そして、TOKIUMに残ったことで得られた学びも沢山ありました。中でも、自分のアウトプットが事業や組織、そして社会に対してどんな影響を与えるのかを常に意識する視点を獲得できた事は、特に貴重でした。僕は社会人3年目から、アイドルマスターから得た「自分の可能性を広げたい」という欲求に素直に生きてきたわけですが、これは自身の内に向いた欲求なので、行き過ぎてしまうと「自分さえ良ければ良い」という考え方にも繋がってしまいます。

ですが、TOKIUMの「時間革命」のビジョン、そして優秀で尊敬できる社員の方々と仕事を続けたことで、「ユーザーへの価値提供」と「組織への価値提供」の意識を外すことなく今日まで成長することができました。リードエンジニアとしての、違和感なく使いやすいUI/UXの追求や、可読性が高く変化に柔軟に対応できるコードへの意識は、TOKIUMでの時間があったからこそ得られたものだと思います。


「無駄な時間を省き、豊かな時間を創る」という、強力なビジョンが生み出す成長環境

ー エンジニアは3年程で転職を考えるのが一般的ですが、坂上さんはTOKIUMに在籍して5年が経過しています。入社してから現在までの間で感じたTOKIUMの魅力は、一体何でしょう?

僕がまず伝えたいのは、部署間の距離が近くて働いていて居心地が良いところ。一般的にエンジニアは黒い画面と向き合う時間が長いですし、特に僕はエラーが発生すると得体のしれない身体の挙動が出てしまうタイプなので、ビジネス職からすると謎の存在だと見られがちだと思うんですよね。そんな自分達でも凄くリスペクトして接してくれる社員が揃っているのは、なかなか得がたい環境だと思います。

あとは、自分では到底出し得ない成果を上げられる人が周囲に沢山いるところ。前述したように、そういった人達にリスペクトして接してもらうと、「自分も彼らに何か返さなければいけない」というマインドに自然になれるんですね。彼らから受けた刺激が、自分が得意なプログラミングでの貢献欲はもちろんのこと、プログラミング以外の新しい領域にも挑戦し、貢献したい欲求に繋がる事は大きな魅力の1つです。

最後は何と言っても「無駄な時間を省き、豊かな時間を創る」というビジョンが、超ダイレクトに社会をより良い方向へ導くことが確信できるところです。自分の得意なこと、可能性を広げるためにやってみたことが事業や組織の成長に繋がっていき、それがより良い社会の実現へ近づくこととほぼイコールになる。この実感を持てる会社は、探してもそうそう見つからないと思っています。

それだけではありません。もしTOKIUMシリーズによって現実世界のあらゆる企業の経費精算から紙をなくす事ができたら、架空の世界の住人であるアイドル達にも豊かな時間を提供できるはずなんですよね。現実のみならず、架空の世界まで見据える僕の特異な未来像すらカバーできる、あらゆる個人が当事者になり得る強力なビジョンの存在が、TOKIUMの最大の強みだと日々感じています。

(ツイートを参照しながら「仕事やレッスンで大忙しの彼女にレシート探させるとか信じられないですよね!?この事務所は一刻も早くTOKIUMシリーズを導入するべきなんですよ!!」と熱く語る坂上さん。本気である。)


ー 「無駄な時間を省き、豊かな時間を創る」という明確なビジョンの他にも、キャリアの1つとしてTOKIUMという環境を選ぶメリットはありますか?

自分から手を挙げれば色んな仕事を裁量を持ってできるところと、その結果がかなりダイレクトに自分自身に返ってくるところですね。そして、その結果を知った上でアクセルとブレーキ、どちらを踏むべきなのかを意思決定ができる機会が用意されているところも良い。成功と失敗どちらもキャッチアップして成長していきたい人は、合っている環境だと思います。

TOKIUMは、組織が良くも悪くも成長段階にあるので、分業体制がまだまだ整っていないのが現状です。現在、僕が行っている採用業務も正にその1つで、本来は人事部の業務に入るべき部分をエンジニアである自分が担っているんですね。これが面倒に感じる人もいるかもしれないですが、個人的にはプラスに考えています。僕にとっては、課題解決の手段がプログラミングだけしかないというのは枷に感じてしまうし、色々なアプローチからお客様に価値提供ができるのは開発だけでは得られない気付きも多い。そういった環境でも楽しめるという人は、今のTOKIUMに向いていると思います。

おわりに

ー 本日はありがとうございました。最後に就活生に向けてアドバイスをお願いします。

自分自身も採用に携わる立場としては、「あまり気張り過ぎないでほしい」と思っています。もちろん日本の新卒採用は海外に比べて効力が大きいし、大事にしたい気持ちも分かるんですが、あくまでスタート地点に立つ為の活動である事を忘れてはいけない。企業に入った後の方がよっぽど大切ですし、失敗した後からでもリカバリーの機会は必ず巡ってきます。自分自身の心の声を重視して、気張り過ぎずに1番良い決断を見つけてほしいと思います。

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