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【ゲスト寄稿】ブロックチェーンのプライバシーを強化する3つの仕組みを解説 – Dandelion、Mimblewimble、シュノア署名

PoLのPdMを務める田上が、ブロックチェーンメディア「Hi Blockchain」にゲスト寄稿を行いました。

今回のテーマは、「ブロックチェーンのプライバシー」。
Dandelion、Mimblewimble、シュノア署名を例にあげ、ブロックチェーンのプライバシーを強化する仕組みについて解説しています。
本ブログでは、寄稿した記事の一部をご紹介します!

Facebookのデータ漏洩問題に端を発し、プライバシーの保護はインターネット時代の大きな焦点であるといえるだろう。
次のインターネット時代、すなわちWeb3.0におけるプライバシー保護の中心になるのが、やはりブロックチェーンであるといえる。

そこで今回は、ブロックチェーン(とりわけビットコイン)におけるプライバシー保護を強化する仕組みをいくつか紹介する。

[目次]

  1. ブロックチェーン業界におけるプライバシー強化への対立構造
  2. ブロックチェーン(ビットコイン)におけるプライバシー保護を実現する3つの方法
    1. Dandelion(ダンデライオン)
    2. Mimblewimble(ミンブルウィンブル)
    3. Schnorr Signature(シュノア署名)
  3. ビットコインの開発スピードは遅い
  4. ブロックチェーンは魔法ではない

ブロックチェーン業界におけるプライバシー強化への対立構造

まず、ブロックチェーン業界のプレイヤーたちがプライバシーに対してどのような見解を示しているか紹介する。

なお、本記事におけるプライバシー保護とは、「個人情報の保護」とは少し文脈が異なる点に注意してほしい。
従って、プライバシー保護に”反対”する意見の方が、”現時点の社会”では正義として扱われることになるだろう。
なぜなら、現時点の社会においては、個人の行動ログなどがGAFAをはじめとするTech Giantに搾取される状態は、致し方なしとされているからである。
当然、ダークウェブの存在は悪とされている。

よってここでは、「プライバシー保護=コントラクトの秘匿化・署名のミキシング」という解釈の元に進めていく。

前置きが少し長くなったが、まず、業界構造は大きく分けて、規制当局とデベロッパーに分類できる。
プライバシー保護への反対勢力、すなわち規制当局については、AML/CFTの強化を図るFATFや各国政府を中心に、ブロックチェーンのトラッキングサービスを運営する監視会社が連携して取り組んでいる。

一方の、Web3.0の実現を目指すデベロッパー及び暗号学者たちから成る勢力は、コントラクトの秘匿化に全力で取り組む構えだ。

※用語解説
1. AML/CFT:Anti-Money Laundering / Counter Financing of Terrorism(マネーローンダリング/テロ資金供与対策)
2. FATF:Financial Action Task Force(金融活動作業部会)

ブロックチェーン(ビットコイン)におけるプライバシー保護を実現する3つの方法

ここから先は、Hi Blockchainの記事でご覧ください。(残り2767文字)

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