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取締役鈴木の物語第2話|絶対的なNo.2を目指す。創業2年目の挑戦

こんにちは、株式会社キスモの取締役鈴木です。

第1話ではキスモとの出会いと、創業1年目の振り返りを行いました。

取締役鈴木の物語第1話|キスモとの出会い、1年目の成功と失敗 | KYSMO's blog
こんにちは、株式会社キスモの取締役鈴木です。今回は僕が創業前夜のキスモに出会い、参画してからの1年間を振り返りました。キスモと僕が1年目で経験した成功と失敗について話します。プロフィール📷鈴木雄...
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第2話の今回は、役員合宿で話したこと、僕自身が創業期を経て学び気づいたこと、そしてこれからのキスモの挑戦について話します。No.2としての役割の変化についても語りました。

新規プロダクト

キスモ2期目は、横浜での役員合宿で幕を開けました。分業を前提として運営してきた弊社にとって、役員が2日間ぶっ通しで話し込んだのは初めてのことです。

1年目にプロダクトが立ち上がらなかった原因を1個1個考察し、事業の方向性やそこから生み出したい新規プロダクトについて議論しました。

そこで僕たちが導き出した1つの結論は、「自分たちが困っている課題を解決しよう」ということです。

1年目のキスモでは、技術で実現可能なことを念頭に、解決できる課題をあらゆる業種から探し出す、という発想でした。しかしこの考え方では、顧客の課題をざっくりとしか理解できず、どうしたらそれを解決できるのか、ソリューションをイメージすることができませんでした。

実際にたくさんの企業様から課題をいただき、人工知能技術で対処できそうなものをキャッチしてきましたが、いざプロダクトの案に落とし込み、提案に持っていっても、期待した反応を得られないことが何度も続きました。そうしているうちに顧客の熱も冷め、ヒアリングが進まなくなり、開発を進めることもままなりませんでした。

こうした経験を振り返り、プロダクトが立ち上がらない根本的な原因は、自分たちがよく理解していない課題や縁もゆかりもない他社の課題を解決しようとしているからだと気づきました。それからは「僕たち自身がよく理解している課題を解決しよう」という決定の元に、新プロダクトの議論を始めました。思い返してみれば、いつも経営面で相談に乗っていただくメンターからも「自分たち自身が課題の専門家であれ」と言われ続けてきました。この言葉が今になってようやく腹落ちしました。

また役員合宿では、これまで曖昧だった組織文化や評価制度について、改めて大事なことを擦り合わせたり、自分たちのビジョンを解きほぐしたりもしました。その夜は互いにエゴを前面に出して、個人の夢を語り合ったことも良い思い出です。

No.2論

僕個人は、合宿以後のほとんどの時間を、ひたすら新プロダクトに費やしています。

実は合宿と並行して、僕は僕自身のキスモにおける役割を考えていました。技術に対する専門知識に乏しい上に、絶対的なスキルがない自分は、器用貧乏とも違うのですが、とにかく中途半端な存在になりつつあると感じていました。

いくつかのイベントに勉強に行き、先輩起業家の方々の話を聞く中で、僕は絶対的なNo.2になると決めました。そのNo.2とは、スタートアップではいわゆるCOOの役割なのだろうと思っています。COOにとって唯一絶対に必要なことを挙げるとすれば、会社の成功を信じ、そこに全てを賭けること。ただそれだけなのだと結論づけました。

もちろんそうした抽象的な精神論と同時に、CEOはビジョンから決断したイメージを共有し、COOは戦略戦術に落とし込みながら現場に渡し、また次の決断を促すという分担も目指していこうと思っています。

スタートアップの経営では、あらゆるイシューが複雑かつ流動的で、常に無い無い尽くしです。そんな中で長期的な目線で今日を考えているCEOは、現場からすれば、「また突然意味のわからないことを言い出したな」などと思われがちな存在です。そういう無理難題を無理と突き返さず、拾ってつなぎ前に進めるために、COO的な存在が必要なのだろうと考えるようになりました。

キスモが最速で成長するために、また、三野の決断を正解にし続けるために、彼のイメージを解きほぐしつつ最速の打ち手を出し続けられるような、そんな絶対的なNo.2を僕は目指しています。何がでてくるのかは全く想像できない部分もありますが、どんなボールでも捕らなければなりません。

これまで三野のストッパーとしての役割ばかりを意識していた僕にとっては、かなり大きな変化です。

キスモのいま

とはいえ最小人数で行なっているプロダクトの立ち上げでは、まだ理想像のような綺麗な分担まではしていません。僕が壁打ちに参加しつつ三野が大きな意思決定をし、そこから派生するコミュニケーションやタスク出しなどを僕が行う、というような大まかな守備範囲に基づいて運営しています。データサイエンティストやコンサルタントなど複数のメンバーが関わってタスクをこなしていくことで、プロジェクト全体が進行しています。

こうして構想から2ヶ月、実際の開発開始から1ヶ月でリリースに至ろうとしているのが今の新プロダクトです。

今年の夏は、ベータ版から順次機能アップデートを繰り返しつつ、正式ローンチまで改善を繰り返し機能を拡張します。プロダクトの構想、そしてこれまでの反省については長くなってしまうので割愛しますが、今度こそという確信を持って、いま果敢にトライしています。

実はこの構想に、企画段階から頭一つ抜けて優秀なエンジニアが新たに参画してくれたことも、大きな転機になりました。今までにない推進力を得て、俄然リリースへのイメージが湧いてきました。


(リモートワーク中の大越とのミーティングの様子です)

創業期の生命線とは

キスモの船に乗ってからの1年と1ヶ月は大まかに言えばこのような日々を送ってきました。その中で学んだことは数え切れませんが、ここでは2つのことを書いてみます。

1.「スタートアップは意志を問われる」

自分がキスモというスタートアップを立ち上げる中で本当に予想外だったことは「常に意志を問われる」ということです。

極端に言えば、好きな仕事を好きなようにできてしまうのが、制約の少ない初期のスタートアップです。組織としてのすり合わせがまだ少ない中では、常に「君はどう思うのか、どうしたいのか」を問われるようなシーンばかりで、過去の意思決定の基準がないからこそ、ゼロベースで会社のスタンスを決めるという決断から逃げられません。こうした論点には1年間本当によく悩みましたし、しっかり悩んできたおかげで、個人としても会社としても、今では即断即決できる範囲が拡大しました。

2. 「スタートアップは総合格闘技」

経営学科出身の僕はもともと戦略論や組織論が好きで、左脳から経営を捉えて評論したがるタイプでした。ですがスタートアップの現場に来れば、批評家は不要です。あらゆる課題と課題の組み合わせを見ながら、常に策と策の組み合わせで対応し続ける日々は総合格闘技に例えられそうです。

表出してくる課題は基本的に全て未体験の領域なので、知識不足のために論理立てて対処することすら難しく、やりながら考えることも多くなります。こんな毎日を送っていると、計画を立てて管理できる範囲にそもそも限界があり、優秀な人を集めて波に乗れるようにその場で対処していく方が理想のように感じます。

それと同時に生産のスピードを早くするには、実際にタスクを消化してプロジェクトを前に進めるときの「実行の生産性」よりも、思考から決断に至るまでにかかる「意思決定の生産性」の方が大きな課題だと感じています。

前者はかかった時間が体感しやすいので課題として認知されやすく、改善にも取り組みやすいです。一方で後者の時間は見えづらく、ともすると決めるべきことが決まらなかったり、論点が放置されたりしがちです。そしてトップダウンの組織であればあるほど、ここにかかる時間はトップの時間や思考量に大きく依存していて、外からでは改善が難しいです。


こういう課題を解決するための組織の戦略が、いわゆる権限委譲だろうと思いますが、権限委譲するには、スピード感を持って意思決定でき、そして意思決定を任せたいと思えるメンバーがいることが前提になります。

逆にそうしたメンバーがジョインしたときは意思決定を任せることができるので、体感的にはものすごくスピードが上がります。実際にキーマンの採用に成功したり、配置転換が上手くはまったときは、まさに放っておいても仕事が勝手に進んでいくような感覚になりましたし、その分トップはより固有の仕事に集中できるので、ものすごく好循環が生まれました。この体験のことを、僕は「スピードを上げるためのチーム戦」がハマったなあ、などと言っていました。

生産のスピードを上げるためには、権限委譲できるメンバーの存在が重要で、そのために採用は生命線です。

最初の10人が、会社の未来を決める。

手前味噌ですが、弊社は本当の意味で、勝つための集団に変わりつつあります。

もちろん僕も含めた全員が25歳以下と若く、まだ全くの荒削りですが、責任を負いつつも個で違いを生み出せるパワーとポテンシャルのあるメンバーが各領域を張っています。


スタートアップの組織文化は最初の10人で決まると先輩起業家は言います。実際にそうだろうと思っています。

そして僕たちは文化を創る最初の10人とは、「ここは俺に任せろ」と自信を持って言えるような、スペシャリティと責任感を持ったメンバーとともに働きたいと望んでいます。

実際に、現有戦力でカバーできる範囲には常に限界があるので、それぞれの得意なことを持ち込んで貢献してくれるメンバーにはどんどん任せていますし、今後のスピードを考えるともっと思い切った委譲が必要です。また、そんな優秀なメンバーがそれぞれ自律的に、かつ自分の能力を社会に活かしていると実感しながら働けるような組織にしたいと思っています。


指示待ちではなく、自分で攻めて守れる人。

スキルでも経験でも能力でも、腕に自信がある人と、是非お話ししたいと思っています!

一緒に壮大な物語を創りましょう!


ここまで読んでいただきありがとうございました。

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