みなさん。こんにちは。スペースデータ採用担当です。
スペースデータで一緒に働くメンバーがどんなことを実際にやっているのか、社内の様子を少しでも皆様にお届けできるよう、社員インタビューや対談インタビューなど発信をしています。
本日は、宇宙ロボット開発統括(Tech Lead)として活躍している池田勇輝さんへのインタビューです。
池田さんのスペースデータでの挑戦、そして宇宙開発への情熱について紹介いたします!
【プロフィール】
宇宙ロボット開発リード
池田勇輝(いけだ ゆうき)さん
創価大学大学院 理工学研究科にて、生活支援を中心とした知能ロボティクスの研究開発に従事。4台の生活支援ロボットを開発し、AIロボットによる国際的な競技会「RoboCup」にて、その研究成果を実証。
2023年に同大学修士課程を修了後、宇宙航空研究開発機構(JAXA)に入構。JAXAの研究開発部門にて、スペースデブリの除去を目指すプログラム「CRD2」におけるロボティクスや、軌道上サービス技術実証プラットフォーム「SATDyn」の研究開発、さらに宇宙ロボティクス技術のオープンソース化を目指した「Space ROS」など、宇宙ロボティクスの最前線で活動。2024年に当社に参画。
池田さん、本日はよろしくお願いします。改めてとなりますが、ご経歴を教えてください。
はい、本日はよろしくお願いします。
私は大学で知能ロボティクスを活用した生活支援の研究開発に取り組みました。具体的には、4台の生活支援ロボットを開発し、AIロボットによる世界規模の競技会であるRoboCupにて、研究成果の実証を行ってきました。
その後、現在はJAXA(宇宙航空研究開発機構)で宇宙ロボティクスの研究開発に従事しており、スペースデブリの除去を目指すCRD2プログラムや、軌道上サービス技術実証プラットフォームであるSATDynの研究開発、さらには宇宙ロボット技術のオープンソース化を目指したSpace ROS(Robot Operating System)の研究開発に取り組んでいます。
↓大学時代に池田さんが開発した自律型2脚2輪ロボット「SOBY」
現在スペースデータで担当している業務の内容について教えてください。
スペースデータでは、宇宙ロボット開発統括(Tech Lead)を担当しています。
実際には、明確な部署があるわけではなく、さまざまなプロジェクトを各専門分野のエンジニアが進めており、ロボット開発に関連する部分にはほぼ全て携わっております。
現在は、宇宙ステーション内の空間を浮遊して動く宇宙ロボットの開発や、JAXAが開発した既存の宇宙ロボット「Int-Ball2」の中身を変えて軌道上で行う技術実証、さらにはISSデジタルツイン技術を活用した宇宙ロボットの開発などを手がけています。
スペースデータとの出会いはどのようなものでしたか。
実は、X(旧Twitter)で佐藤さんにフォローしていただいたことがきっかけでした。私はXで、自分が開発したロボットやその取り組みについて投稿していたのですが、それが佐藤さんの目に留まり、興味を持っていただいたようです。佐藤さんがかなり以前の投稿まで遡って見てくださっていたことには驚きました!
その後、スペースデータの経営企画を担当している坂本さんを通じて、佐藤さんと3人で打ち合わせを行い、徐々にスペースデータの事業に引き込まれていきました。
はじめて、スペースデータの事業構想を聞いた時はどう思いましたか?
大学時代、私はAIとロボットの組み合わせである知能ロボットの研究に専念していたので、ITと深い関わりを持つ知能ロボットの分野から宇宙業界に入った私にとって、IT業界出身の佐藤さんのお話には非常に共感できる点が多かったです。
これまでの経験から、過酷な宇宙環境で求められる技術と地上の技術には、考え方に大きなギャップがあることを実感しました。宇宙開発では、安全性と信頼性が重視され、慎重な開発が求められる一方で、ITや知能ロボットの分野では、迅速にプロトタイプを作り、フィードバックを得て改善するというアプローチが一般的です。
このように、宇宙開発とIT分野では開発手法やリスクの考え方に大きな違いがあると感じていて、このギャップを埋めることが、ITが普及した時のように宇宙開発を促進する道であり、まさにスペースデータが目指している世界の一つだと感じています。私自身、このギャップを乗り越え、知能ロボットで培った知見を宇宙開発に活かしたいという強い思いがあり、その点で貢献できればと考えています。
佐藤さんの第一印象はいかがでしたか?
佐藤さんの第一印象ですか!正直に言うと、当初はあまり詳しく存じ上げなかったんです。ただ、たびたびお姿を見かけることがあり、実際にお会いしてみると、企業家らしい方だなと感じました。非常に意欲的で、頭の回転が速く、新しいアイデアを次々と出される姿に感銘を受けたのを覚えています。このような方が大きな事業を手がけているのだと実感した瞬間でした。
スペースデータに参画しようと決めた理由は何でしたか?
一番はオープンソース化によって誰でも使えるプラットフォームを作り、多様な企業や組織を巻き込んで宇宙開発を促進するという考えに強く共感したからです。私の専門である宇宙×AI×ロボットの技術を活かし、このビジョンの実現に貢献したいと思いました。
約30年前、インターネットは一部の専門家しか利用していませんでしたが、現在では誰もが使える巨大なインフラとなっています。IT黎明期を牽引してきた佐藤さんは、宇宙もインターネットのように身近なものにできると確信しており、「宇宙の民主化」を会社のビジョンに掲げています。この理念に感銘を受け、私もその一環として貢献したいと考えました。
特にロボット分野では、オープンソースプラットフォームであるROS (Robot Operating System) の登場がロボット開発を大きく進展させました。これにより、自動運転や人工知能を搭載したロボットが普及するようになり、技術革新が加速しました。このように、オープンソースの力が技術革新を加速することを実感しており、スペースデータの取り組みにも同じ可能性を感じています。JAXAでも宇宙ロボットの研究開発に携わっていますが、宇宙開発が国の専門事業ではなくなる中で、民間企業のアプローチがさらに重要になると考えています。
スペースデータでの働き方や他のメンバーの雰囲気などはどうですか?
本当に様々な分野のエキスパートが集まっていて、とても刺激的です。宇宙業界に詳しい方々はもちろん、IT、AI、シミュレーション、SNS、ゲーム、映像、芸能などのエンターテインメント、デザイン、法律など、多様なバックグラウンドを持つ方々が携わっています。スペースデータでは、毎月の全体会の後に懇親会があり、私も参加させていただいているのですが、そこでは、さまざまな視点からの意見やアイデアが飛び交っており、私にとっては学びが多いです。他分野の方々との交流は、非常に勉強になりますし、一緒に「こんなことをしたい」「こんなことができたら面白い」とアイデアを出し合い、議論できる場が本当に楽しいです。
ここで生まれたアイデアが実際の業務に活かされることもあり、そのアイデアをすぐに業務として実行できる環境があるというのは、技術者冥利に尽きるものだと思っています。
今後スペースデータでどんなことを成し遂げて行きたいですか?
今後、スペースデータで叶えていきたいのは、宇宙ロボットのオープンプラットフォームの開発や、それを使った自律型宇宙ロボットの普及を通じて、「誰もが宇宙に携われる時代」を切り拓いていきたいと考えています。
宇宙ロボット技術を使えば、スペースコロニーの建設や人工衛星の保守・修理、スペースデブリの除去をはじめとした軌道上サービスや、月や惑星の探査・資源採掘、宇宙や月・惑星でのアバターの実現など、さまざまな分野で役立ちます。これらの技術革新は、宇宙での活動をより効率的で安全にし、未来の宇宙開発や科学技術を支える重要な要素となります。そして、究極的には、こうした科学技術の進展によって、人にしかできない新しい価値や可能性を創造していきたいと考えています。
最後に、これからどんな人と一緒に働きたいですか?メッセージあればどうぞ
スペースデータでは、どんな分野でも宇宙開発に活かせる環境が整っています。もし、スペースデータでやりたいことや実現したいことがあれば、ぜひ佐藤さんやスペースデータの方々にお話ししてみてください。
挑戦的なプロジェクトが多数あり、さまざまな分野のエキスパートや多様なバックグラウンドを持つメンバーとともに、大きな夢を実現できる機会があると思います。個人的には、宇宙に関するバックグラウンドがなくてもロボット開発ができる方々を大歓迎します!宇宙開発が地球や私たちの生活にもたらす影響は多く、宇宙は決して遠い存在ではないと感じていただきたいです。共に新しい時代を切り拓いていける仲間をお待ちしています!
最後までお読みいただきありがとうございました!
次回のインタビューもぜひお楽しみにお待ちください。
スペースデータでは、様々なポジションで募集を行っております。
詳細は求人票にてご確認ください。皆様からのご応募を心よりお待ちしております。