リレー形式でお届けしているソーエキサイト社員インタビュー。
6人目は、『西田 将輝(ニシダ マサキ)』セクションマネージャーです!
運営グループを統括し、既存事業の運営管理、組織開発や人事育成を行っています。新卒で入社し10年・・・ソーエキサイトに対する思いも人一倍強い彼の、今に至るまでの変遷に迫ります。
店舗運営に惹かれて
ーまずは経歴を聞かせて下さい。新卒入社ですか?
新卒です。どちらかというと就活は売り手市場だったんですけど、あまり就職活動を積極的にやってなかったので、最終的には秋採用になりました。業界を絞らず色々と見ていたんですけど、学生時代のアルバイトは飲食店、ドラッグストア、コンビニ、パチンコなどサービス業が多くて、その経験から店舗運営の仕事はすごく面白いと思っていました。アルバイトリーダーのようなポジションで色々と仕事を任せていただいたり、社員登用のお誘いもあって、頭の片隅にはやってみたい、経営って面白そうだなって思ってたんですね。
就職サイトでベンチャーバンクの求人を見た時、当時は店舗運営をしていたのがネットカフェの「まんが喫茶ゲラゲラ」と「LAVA」(※1)だったんですが、今よりももっと「新規事業」「将来の起業家募集」って前面に出してたんです。店舗運営はすごく面白そうだし、可能性が広がる会社だなと思ったので、入社を決意しました。
※1 グループ企業のLAVA Internationalが運営している、ホットヨガスタジオ。
ー当時のゲラゲラってどんな感じだったんですか?
めちゃめちゃ勢いがありましたね。店がバンバン増えて。僕が入る何年か前は、1年で14店舗出した年もあったくらいで。そういう意味では1番勢いがあった頃かなと。ただ、今から思えば、正直まだまだ未熟な会社っていう感じでしたね。まだ「人を大事に」というような理念が浸透している感じではなかったし、体育会系で、当時は取締役が各事業部の責任者みたいな感じでした。僕はまだ社会人になりたてで、新鮮な気持ちがあったので、そこまで違和感は感じなかったですけど、当時のエリアマネージャーや店長から話を聞くと、なかなかハードな会社だなぁと(笑)。
ー最初は店舗運営がやりたいということで入社して、仕事内容はどういうところからスタートになったんですか?
ネットカフェ事業部に配属されてからは、当時の吉祥寺店とか、今はない新宿本店で店舗研修を受けました。新宿の店長は佐々木さん(※2)。そこで現場のオペレーションを学んで、今の池袋西武口店に社員として配属されて、指導したりしました。それを数ヵ月やって、入社して半年後してくらいで店長になり、そこからは基本運営メインでずっとやってきましたね。
※2 現在開発グループマネージャー職に就いている佐々木のこと。
インタビュー記事はこちら https://www.wantedly.com/companies/soexcite/post_articles/125597
様々な上司や外からの新しい価値観
ー仕事は初めから順調でした?
店舗運営がやりたくて入社したとは言いましたけど、とはいえ最初の1年くらいはモチベーションの変動は結構ありました。この会社にいていいのかとかも考えましたね。そもそも僕はそんなにコミュニケーションが得意な方ではなかったですし、アルバイトとして接客業はやっていたけど、店長っていうポジションには慣れていなかったので。そこからある程度安定してきたのは、色んな社員や上司と話をしていく中で、仕事の面白みが分かってきてからですね。僕は何回も上司が変わっているんですけど、自分の考えや価値観とは違う人のもとに配属される事も多かったんです。僕の性格って何となく分かると思うんですけど、真面目とか堅そうとか・・・たぶんそんな感じのイメージだと思うんですよ(笑)。
でも当時の上司は僕とは真逆の人で、常に「仕事は楽しくなくちゃいけない」と言っていました。僕はどっちかというと、仕事はとにかく真面目にやるもの、というのが前提にあったんです。けれど、その上司は「成果を出すのも大事だけど、その前に自分が楽しんで仕事をしたり、自分が周りを楽しませないと。君が1人で仕事してるわけじゃないんだから、もっと楽しめよ」と。仕事だけじゃなくてプライベートも巻き込んでくるような人だったんですけど(笑)。自分にない価値観を持ってる上司だったので、自分の中の幅が広がって選択肢が増えましたね。僕の根本の部分は変わっていないと思いますが、色んな考え方があるし、受け取り方も様々だから、視野を広く持っていないといけない。人はこうあるべきだ、みたいな自分の価値観を押し付けちゃダメなんだなって。その上司の口癖は、「いいか悪いかは試してみないと分からないから、まずはやってみろ」でした。「悪かったら軌道修正すればいい。まずは何でもいいからやってみろ」っていうのを結構言われましたね。僕の保守的な価値観と違ったので、本当に影響を受けた部分は多いです。
また別の上司だと、僕とタイプが少し近いところもあったんですが、その上司の信念が「曲がったことが嫌い」で。たまに人とぶつかった時に「もうちょっと折れればいいのに」「柔軟にすればいいのに」って思う反面、明確な自分の意思を貫いていく姿勢から学ばせてもらうものもありました。あと、手が何個あるんだって思うくらい仕事が速いんですけど、そういう仕事への取り組み方も。とにかく色んな上司の自分にはない部分を間近に見られて、自分の中の引き出しが広がったなって思いますね。
ー佐伯社長が来てから(※3)その後、どんな風に変化していったんですか?
外からも人がたくさん入ってくるようになって、社長も特に運営のことを教えて下さいました。仕事ってそういう心持ちでやらなくちゃいけないんだ、とか色々と勉強になりましたね。それまではみんな内部から上がって来た人ばっかりだったので、わりと同じような考え方というか、新しい引出しや得るものがあまり、、、という感じでした。
そういえば、社長が来た時は、僕は運営グループじゃなかったんですよ。店長を約3~4年やった後SV(スーパーバイザー)になって、3~4店舗くらいの統括をして。SVを2年間くらいやった後に、事業戦略推進室の配属になってバックオフィスにいたんです。全体の予算管理であるとか、全体的なキャンペーンの企画とかをしてました。ゲラゲラグランプリっていうのが昔あったんですよ。LAVAコンベンション(※4)を見て、ソーエキサイトでもやろうって言って。その企画をしたりとか。第6回くらいまで続いて、今はちょっとお休みしてるんですけど。そんな時に社長が会社に来て、「運営グループを立て直したい」と。AM(エリアマネージャー)は会社の核になるからということで、それまで3人だけだったところを、僕を含めて8人くらい抜擢して増やして。バックオフィスも色んな方が入って来て、横浜の「俺の部屋」をリニューアルし、「Hailey'5cafe」が出来上がり、みたいな感じです。
※3 2014年に当時は㈱ベンチャーバンク ネットカフェ事業部の部長として、現㈱ソーエキサイト社長の佐伯が就任。
※4 グループ企業のLAVA Internationalが行っている、半年に1度すべての社員が集まり、お客様満足度の高い店舗や人気ヨガインストラクターを表彰する、グループ企業内でも最大規模の社内イベント。
ーマネージャーの方たちはみんな店長経験があるんですよね。
そうですね。今までは基本的には現場を経てからで、バックオフィスの中途採用ってなかったんじゃないですかね。全部自分たちでやろうみたいな感じで、どんどん自分たちでポジションを広げていきました。逆に言うと、あまり外の血が入っていない会社というか。だから今の佐伯社長はまったく逆で、外からの血をどんどん入れて変えていったんです。佐伯社長が来て外部から来られた方と仕事するようになってから、何か会社の雰囲気が変わったなって思うようになりました。それまではずっと、「ネットカフェ事業部サークル」みたいなところにいるような感覚でした。もちろん仕事はちゃんとやってましたけどね。
ー色んな人が入って来ることは、会社として良かったですか?
そうですね。それまで何年も、人がいないからとか、リソースが割けないからって新しい挑戦をしてこなかったんです。その感覚がなかったんでしょうね。僕らは前進してるつもりでも、外から見たら停滞してるだけにすぎなくて、新しいブランドが出るわけでもない。20年間ずっとゲラゲラをやっていて、Hailey'5cafeの構想なんて当時はなかったし。自分たちが知っているノウハウ、自分たちが持っている引き出しの中で運営していた。それが、社長含め外部からの人の色んなアイデアが出てきたことで、視野が広がって可能性が広がったというか。僕が入社して7~8年、運営の畑の中で自分なりに成長したとは思います。SVになって、バックオフィスもやって、横断的な仕事もやって。でも会社として大きく変化していたかと言ったらどうかな、という部分がありました。今は幸いHailey'5cafeとかCLUTCHとか、次世代のブランドが出てきましたが。Hailey'5cafeもCLUTCHもまだこれからですけど、それがなかったらどうなっていたか分かりませんね。
ー当時はあまり危機感とかがなかったんですか?
なかったですね。ゲラゲラもずっとお店は出してましたから、多少売り上げは減ってるけど、どうにかなるだろうくらいの感覚だったと思います。その間に他社はチャレンジを繰り返して、いつの間にか差をつけられてしまっていた。やっぱり資本のあるところや挑戦する会社はどんどん大きくなっていきましたね。
ネットカフェのイメージを変える
ーそういうことがあって、今Hailey'5cafeがここまで人気になったのは感慨深いものがありますよね。
そうですね。感慨深い部分はもちろんあります。ネットカフェは、世間からもどこか後ろ暗い感じのイメージを持たれたりして、業界のイメージが良くならないなって思ってたんです。自分の中ではそれが1番の課題かなと思います。もちろん目先の収益とかもあるんですが、それだけではなく業界自体が衰退してる理由の1つは、やっぱりそういう部分にあるんだろうなってずっと思っていたので。ネットカフェはいわゆる装置産業で、何か空間に物(個室)を置いて、それをいくらで売る、みたいな。何かをうちで作ったり、ここでインストラクションするわけでもない。だから他社も参入しやすい。そうすると価格勝負になって安かろう悪かろうになって、客層が悪化していく。収益が厳しいお店はお金がかけられないから設備がボロボロになって不衛生になったり、というような負のスパイラルを業界として抱えている。
Hailey'5cafeは、そういう札束の叩き合いをしている土壌に今はいないんです。Hailey'5cafeだから来てくれている、というお客様が多いので、1回も値下げはしていません。きっと今までのインターネットカフェとは違うところだって感じていただけているんだと思います。メディアにも「女性向け」などと言ってたくさん取り上げていただいて。実は最初は女性向けという想定はなかったんですよ。今までのネットカフェを卒業しちゃった人たちでも満足できるような大人のための、っていうのがコンセプトだったんです。それがフタを開けてみたら、女性のお客様に非常に支持をしていただいて。よくよく考えてみたら、女性は男性より街中でくつろげる場所がなかったんだなって思いました。だから、そういう需要もあったのかなと。Hailey'5cafeは業界に対して、インターネットカフェのイメージを少し変えるきっかけくらいにはなったのかなと感じています。とはいえ、まだまだ店舗数も少なくて知名度も低いと思うので、これからですけど。
ーHailey'5cafe池袋店のオープン当初はどんな感じだったんですか?
池袋の1号店は2015年8月にオープンしたんですけど、最初は全然でしたよ。想定よりもすごく売り上げが低くて。僕がAMで長谷川さんが店長だったんですけど、「売り上げはどうなってる?」「リカバーするにはどうする?」って社長からもずっと言われていました。それでチラシを配ったり、僕1人で池袋の街をバァーって回ってポスティングをしたり。色々やっていたら、ある時テレビに1回取り上げられたのが引き金になり、SNSにも結構書かれて。やっぱり口コミの力は1番大きいかもしれないですね。そのおかげか、2号店の渋谷店の立ち上げの時は、軌道に乗るまですごく早かったです。
ーHailey'5cafeがオープンの時、他に同じようなネットカフェってなかったですよね。
そうですね。僕がたまにお店に立っていて1番嬉しいのは、お客さまが入って来られて1番最初の表情、ちょっと目がキラッとした時。その瞬間が手ごたえを感じる瞬間です。もちろんマンガを読みに来ている人もいるから、それも大事なんですけど、「この空間がなんか楽しいな」って思ってもらえると嬉しいですね。1つのアミューズメントとかテーマパークみたいな、そういうところに来るような感覚で楽しんでもらいたいです。
何でも学ぶ姿勢が「とりあえず西田に」に
ー西田さんが仕事において大事にしていることはありますか?
当時の取締役だったと思いますけど、僕が入社して研修の時に、「君は大企業向きの人間だね」って言われたんですよ。「別にどっちがいいってことじゃないけど、スペシャリストかゼネラリストかっていうことでは、たぶん君はゼネラリストで、気質は大企業向き。スペシャリストっていうのはその道を突き進んで専門職としてキャリアを上げていくんだけど、君はゼネラリストだから、色んなことを7割でも8割でもいいから、幅広く勉強するといいんじゃないかな?」って言われて。その感覚は未だにありますね。
僕は運営グループに所属してますけど、人事や労務、設備についてもある程度話せるレベルになろうと思ってやっていたんです。それが「とりあえずあいつに任せておけば変なことにはならない」みたいなイメージに繋がってるのかな。よく「あまり苦手な分野がないですよね」って人に言われたりするんですけど、そんなことはないですよ。デザインのことは苦手ですし、カリスマ的にみんなを引っ張ってモチベーションを上げるのは難しいとか、苦手な部分も本当はあるんです。でも、ある程度どんなことも知ろうと努力をして、あまり自分はこうだ、得意だからこれだけをやる、苦手だからこれはやらない、とか型にはめない。それは大事にしてますね。
ー自分から知ろう、学ぼうとする姿勢ですね。
受け身でいたら、この会社では成長できないですね。たぶん、上からの指示通り的確に動くことが求められるような企業に行っていたとしたら、、、その風土にも馴染めたとは思いますが、この会社では自分の中で「このままだとどうにもならない」って思ったんですね。ただ転職したことがないので分からない部分もありますが(笑)
ー10年以上ですからね! 愛社精神は強いんですか?
愛社精神はあると思います。チームとか会社に対する帰属意識はありますし、良くしてもらったから恩返ししたいという気持ちも強いので。本当に会社の人が良くなかったらここまで続いてないですね。会長にもありがたいと思っていますし、お世話になっている先輩とか周りの人があってだと思います。
ーこれから、どんな人と働きたいですか?
やっぱりベンチャー起業っていう気質の会社なので、自主性であるとか、挑戦的であるとか、そういうことを発揮したい人。特に会社のしがらみとか裁量権がないことで会社を辞められた方には、すごくマッチする会社だと思いますね。
この会社の厳しいところは、やるもやらないも結局は自由なところです。やらなかったからといってそんなに咎められないし、予算が未達成だったからといって吊し上げられるわけでもない。自分が頑張らなくても、怒鳴るより助けてくれる人が多い会社なんです。でも、頑張らなかったら後でツケがくるよ、と。色んな権限があったり挑戦ができる土壌はあるけど、それは何かをやらない権利ではなくて、やるための権利。自分を律せる人とか、ある程度自分に厳しい人、本当の意味でチャレンジできる人じゃないと、うちの会社に入ると逆に不幸になるかもしれませんね。
ー将来の夢はありますか?
こういう仕事がしたいっていう話だと、ここ最近新規事業を考えさせていただいて思うのが、近江商人の言葉の「三方良し」です。ビジネスは三方良しを目指しなさいっていう言葉で、1つはお客様、1つは従業員、もう1つは社会に対してですね。色んなビジネスを見ていると、中には自社の利益だけを追求していくような会社もあれば、従業員に対しては良くしているけれども、お客様の評価が低い会社もある。色んな会社がある中で、その三方のどれもすごく綺麗に当てはまっている会社やビジネスを見た時に、最後はそういう仕事を成し遂げたいな、と思うんですよね。お客様も満足し、そこで働いている従業員もその会社が好きで、取り引きをしている会社とも無理がなく、社会の役にも立っている。そんな色んな角度からの評価が高い綺麗なビジネスモデル。しかもそれが新しい業態、新しい需要を掘り起こしているとか。そういう仕事をしたいですね。
ー社会に貢献したいっていう思いが強いんですね。
最終的にはそうですね。何か社会問題の解決だとか、「それすごく欲しかった」「それがあって人生豊かになった」とか言われる、そういうものを生み出していきたい。
ー今のソーエキサイトだとどうですか?
ネットカフェは余暇に使うサービスなので、最悪なくなってもそこまで困らないレベルだと思うんです。困る人はいるかもしれないけど、社会的に見た時になくなったら困るって言われるくらいのものにはまだなっていない。僕の主観ですけど。例えば、世界で展開するあるカフェがなくなったら困るって言う人は結構いると思うんですよね。そこがなくなったとしても他のカフェでコーヒーは飲めるじゃないですか。それでもそのお店がなくなったら嫌だって言う人は世の中にたくさんいると思うんです。その空間とそのコーヒーとその店員さんが好きだから。うちもそれくらいになれば社会に対する貢献もできるのかなと思うんですけど、今はまだそのレベルではないのかなと。あまりまだ実感できていないですね。なのでそれを形にしていくためにも、新しい意見、新しい視点をお持ちの方をお迎えしたいですね。
ーなるほど。では最後に、リレー形式でインタビューをやっているんですけど、次に誰か紹介するとしたら・・・?
長谷川店長ですかね。
ー長谷川店長はどんな印象ですか?
個人的な感情をあまり外に出さないタイプなので、じっくり話を聞いてみたら面白いかもしませんね。裏では、人に見せない落ち込んでる顔とかあるんでしょうけど、人前ではそんな素振りも見せずに、とても楽しそうに仕事をする。だからか、彼の周りには人が集まりますね。
ー今、長谷川さんはどういう立場になるんですか?
新店準備チームですね。Hailey'5cafe池袋店の立ち上げをやって、今は次の新しい店舗を立ち上げる準備をやっています。
ーHailey'5cafe池袋店の立ち上げの話とか、興味がありますね。
そうですね。彼が目に見えない部分を含めて色々作ってくれたっていうのがありますし。彼じゃなかったらHailey'5cafeは多店舗展開できていなかったかもしれない。それくらい本当に身を粉にして頑張ってくれたと思っています。
ーHailey'5cafe池袋店の店長には、自分から「やります」って立候補したんですか?
最終的には「ぜひやらせて下さい」って感じでしたね。もともと何人か名前が挙がってる中の1人だったんですけど、それまでの店作りもうまかったので、彼に任せてみようか、となって本人に話しました。何事にも協力的だし、ソーエキサイトの模範社員だと言って間違いないと思います。
ーでは次回は長谷川さんにインタビューしてみます。西田さん、お忙しい中ありがとうございました!