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こんにちは、スナックミー代表の服部です。
snaq.meというサービスをはじめて約2年くらいがたったので、お菓子スタートアップをはじめた経緯を思い出してブログに書いてみたいと思います。
起業する前は、
ボストンコンサル→DeNAでVC業務
という(あるいみ綺麗な、笑)キャリアだったので、
知り合いから”何やってるの??”と聞かれて、snaq.meというサービスをやっていると言うと
決まって、
"フッ、なんでお菓子屋さんやってんの(笑)"
という反応をされます。(時間がないときやちょっと面倒なときは、お菓子が好きなんで!、とだけ言っていますが、本当の理由を↓に書いてみます。)
おやつは好きでしたが、子供の頃の夢がお菓子屋さんだったわけでもなく、、
もともとのきっかけは、
おやつ食べたいのだけど、コンビニとかスーパーに買いに行ってもたべたいものないんだよな〜
という課題でした。コンサルだったころの激務のときなどおやつが一種の逃避になっていたため、実は大きな課題でした。
ただ、それだけで、じゃあ自分でそんなお菓子を作る会社をつくろう!という思考にはならなかったのですが、食品業界のことを色々と調べてみると、コンサル&ネット業界バックグラウンドを活かして面白いことができるんじゃないか、と思うようになりました。
1.店舗で販売するがゆえの制約
だいたいお菓子を買う時はコンビニやスーパーに行くかと思います。コンビニやスーパーにも多くの種類のお菓子が並んでいますが、生産されてから、問屋さんにわたり、小売店舗に到着し、棚に並び、お客さまが購入するまでにある程度の時間がかかります。そのため、ある程度日持ちすることを前提にした原材料などを使う必要があります。人によっては、この時に使われる保存料などをなるべく摂りたくないと思っていると思います。店舗で販売することを前提にした原材料や製法を取らざるおえないという制約があります。
また、店舗ではある程度の棚面積が決まっており、多くのブランドがその棚を取り合っている状況です。店舗としてはより売れる商品を棚に並べる必要があるため、いわゆる定番品や広告を投下されて話題の商品が棚に並びやすくなります。ある程度多くのお客様に買って頂く必要があるため、尖った商品というよりはある程度皆さんに好かれる商品が並びやすくなります。コンビニにいって、お菓子を買おうと思った時に、あまり代わり映えしないラインナップだなー、と思われたことがあるかもしれません。
snaq.meでは店舗販売を行わず、全て直接お客様にお届けすることで、極力シンプルで自然由来の原料を使うことや、なるべく多くのバラエティを確保して、入れ替えも頻繁に行うことが可能になるんじゃないかと、考えました。
最近よく耳にするD2C(Direct to Consumer: メーカーとして直接お客様に販売することを前提としたビジネスモデル)モデルでおやつを販売することで新しい価値を提供したい、と(コンサル的な視点で)考えはじめたのがきっかけとなりました。
2.テクノロジーの活用による新しい価値の創出
加えて、おやつ×テクノロジー、という新しい試みもはじめてみました。(そもそもネット業界出身の3人が集まって作った会社なので、×テクノロジー、の部分は必須でした。)
D2Cモデルは、中間流通を省くことで良いものを安価に提供できる、というメリットがありますが、これはD2Cの一つの側面でしかありません。僕は勝手にこれをD2C第一世代と呼んでいます。
D2Cモデルの本当のメリットは、お客様と直接つながっているので、そのお客様から直接得られたデータをいかに活用するか、という点にあるかと思います。こうしたネットならではの取り組みも行っている企業などを勝手にD2C第二世代と呼んでいます。(D2Cについてかなり雑な説明ですが、いつかしっかりまとめたいと思っています。。)
このお客様からのデータを最大限に活用しているD2C企業としてStitch Fixなんかがあると思います。(自社ブランドだけをあつかっているわけではないので、D2Cと呼べるかは微妙ですが。)80人近くのデータサイエンティストが社内にいると聞いて驚きました。。それだけデータに価値を置いているってわけです。
snaq.meでもお客様から頂いたデータ(お菓子の評価データやリクエストデータ、普段の間食に関するアンケートなど)をフル活用しています。
snaq.meのサービスの特長は、100人お客様がいたらお菓子を100通りの組み合わせでパーソナライズしてお送りしているというところです。150種を超えるお菓子から8種類をお客様ごとに選ぶので数学が得意な人は何通りの組み合わせがあるか計算できると思います。それをアルゴリズムで行っています。
また、一度評価をしていただいたお客様については、その評価を元に次回以降にお届けするBOXの中身を決定しています。つまり、毎回送られてくるお菓子が異なり、使えば使うほど自分にあったものになっていくというイメージです。これはテクノロジーを駆使しないとなかなか難しいです。
加えて、お客様からの評価データなどを活用して、商品開発も行っています。データ活用をしたお菓子開発、ってちょっとワクワクしませんか?
3. サブスクリプションBOXで驚きを
サブスクリプションBOXという言葉を聞いたことがある方も多いかと思います。定期購入とか、古くは頒布会、とか言ったようですが、要は毎月定期的に商品が届くようなサービスです。最近ではAmazon PrimeやNetflixのような物が送られてくるわけではないサブスクリプションサービスも活況ですが、サブスクリプションBOXはいわゆる、BOXに商品が詰め合わされて定期的に届くサービスのことをいいます。
海外では、サブライズBOXと言われることもあり、基本はお客様側でものを選ぶことができずに、サービス提供者側がお送りするものを決めています。なぜサプライズかというと、何が届くかわからないからです。ネガティブに捉えられることはなく、ワクワク感欲しさにあえて中身がわからないBOXを購入するユーザーも多いです。(自分への月一のギフト的な)
snaq.meでもお客様が選ぶのではなく、アルゴリズムやスタッフの手でお客様にお送りするものを決めています。
スナックミーでは単におやつを販売しているとは考えておらず、お客様の生活が楽しくなるようなサービスを販売していると考えています。その為、商品のセレクトはとても重要で、毎回お客様に驚きや感動を提供し続けていく必要があります。
店舗に行って、自分でほしいものを探すのとは全く別の体験を提供したいと考えています。
フォードという自動車会社をつくったすごい人が、”お客様に欲しいものを聞いたら、早い馬がほしいとこたえただろう”と言ったという話が好きで(まだ車がない時代に、どんな乗り物がほしい?とユーザーに聞いても、車!という発想にはならず、今あるもの=馬、の延長で考えてしまう。ユーザーは自分が本当にほしいものを全てわかっているわけではない!ということです)、スナックミーでも、お客様が気がついていないけど、本当は大好きで「待ってました!」と思っていただけるようなお菓子を届けることでサプライズを提供したいです。
ということで、気がついたらものすごく長くなってしまい、お菓子屋さんをはじめた理由を書いていたのかもよくわからなくなってしまいましたが、要は、単なるお菓子屋さんをやりたいわけではなく、ネットやテクノロジーをフル活用した、新しいタイプの食品ブランド、がやりたい!と思ってsnaq.meをはじめました。(←この一文だけでよかったかもしれませんね。。)
僕らが目指すのは、お菓子屋さんでも、サブスク通販会社でもありません。
将来は、カルビー、森永というようなとても偉大なお菓子メーカーと肩を並べられるような、ネット発のテクノロジーを活用した食品ブランドになることを目指しています!
そんな無謀とも思える夢を一緒に実現したいと少しでも思った方がいれば、お気軽にご応募いただければと思います!