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「IoTやブロックチェーンで僕らの暮らしを守っていく」ITの世界から自然エネルギーの世界に飛び込んだ理由とは?

こんにちは、自然電力の渡部です。自然電力のクルーインタビュー第二弾は、未来創造室のデジタル&スタートアップチームでマネージャーを務める松村宗和さんです。

エンジニアやマーケッター、マネジメントとして国内外で活躍した後、2018年6月に自然電力入社。松村さんが再エネ業界で目指している世界観について、お話を伺ってみました。


まずは松村さんのバックグランドを教えてください。

僕は1980年生まれで大学時代はネットが盛り上がってきた時期でした。激しい衝撃を受けてウェブサービスの開発にはまってしまい東京大学を中退しました。

サービスを整理・売却してからは、フリーランスでウェブ開発やウェブマーケティングの仕事をしながら、小説家を目指したりギタリストを目指したりしてました。

2007年のリーマンショックなどを契機に金融や貨幣の本を読む中で、ブルー・マーリン・パートナーズ(以下BMP)の山口社長の本に出会い、その明晰さや世界観に感動して会いに行きました。

そしてBMPに入社したのですが、半年ほどしたら山口さんが体調を崩してしまい、経営代理契約(!)なる契約を結んで社長業をまかせていただきました。

当時のBMPは山口さんのコンサルティングに依存してたので新たな収益を作らねばなりません。彼の企業分析の知見を組み込んだウェブサイトがあったのですが、それを法人提供できるように死ぬほど没頭して開発しました。

BMPは凄い人が集まっていたドリームチームでした。完成して営業したらOCNマネーやNiftyファイナス、Biglobeマネーなどのポータルサイトや証券会社さんにトントン拍子に採用していただけたんです。

自分で作ったシステムが多くの人の目に触れる場所に表示されたのは本当に嬉しかったです。

そしてある日GMOクリック証券に営業にいったら、当時の社長の高島さんに「うん、買うわ」「採用ありがとうございます!」「いやいや、お前の会社」「え?!」みたいな会話になって、事業を買収していただいて子会社の社長を任せていただきました。

金融知識が足りないために大きな失敗をしてしまう方がいます。適切な情報を提供することで不幸を減らしたいという想いで開発をしていました。

これを「ITの力で金融情報を民主化する」と言っていました。GMOグループの一員としてリソースにも恵まれた状況でこの夢に邁進してました。

しかし、2011年の震災を契機に相場が非常に悪くなり、私達の状況も厳しくなりました。

その頃、法人向けソフトウェア開発会社のアステリアの平野社長とお話したんです。

そして、平野さんの「日本のソフトウェア産業を輸出産業にしたい」という想い、そして「これからモバイルによって世界中の働き方が変わるぞ!」というお話に強く共感して入社しました。

ITの力は強力ですよね。でも、その力を使うにはPCが必要でした。営業や建設、保守の方々はITから引き離されていました。しかし、タブレットはITの力をオフィスワーカー以外の人に広げる機会だと思いました。

シニアプロダクトマネージャーとして入社して開発・マーケティング・営業・サポートの各部門と横断的に関りました。3年目には米国子会社ゼネラルマネージャーとしてシリコンバレーのセールス・マーケティングチームを陣頭指揮し、翌年はロンドンでデザイン会社ThisPlace社との新製品開発に携わりました。その後は日本に戻ってマーケティング部長、事業部長を務めました。

アステリアではスタートアップではない組織としての仕事を学ぶ素晴らしい経験をさせてもらいました。『タブレット導入完全ガイド』という書籍を刊行させていただいたのもいい経験でした。

いまでもアステリアは大好きな会社で、この分野の立ち上げに失敗したら「出戻り」するかもしれません(笑

自然電力になぜ入社したのですか?

アステリアの最後の仕事はIoTでした。

自分のことを「モバイルの松村だ」と思っていたので最初は気が進まなかったのですが、1年くらいやってみたらこれが楽しくなってきたんです。

だって、PCやスマホすらない人にもITの力を使っていただける方法ですからね。

そんなときに、母が脳幹出血で倒れたんです。幸い一命はとりとめましたが後遺症が残ってしまった。僕はエンジニアだから、これだけテクノロジーが進んでいるのに、血管が切れたのが検知されずに、障害が出る事態に納得がいかなかった。

ちょうどIoTをやっていましたから血圧機メーカーとコラボしたりもしました。また災害対策などに取り組んだりもしました。ちょっとしたテクノロジーで人の命や後遺症が救われることがあるのです。

IoTではデータが命。そのデータをとるためには、カメラやセンサーのようなモノを現場に設置し、その保守管理をする必要があります。それがITの会社には難しいものです。

家や街、山や川をデジタル化していくにはITの力だけでは限界があるのです。

そんな時に、高校時代の同級生で、自然電力の代表取締役をしている川戸と何気なく酒を飲んだんです。やりたいことをワーッと話したら、川戸から「それを自然電力で一緒にやろう」と言われました。

最初は「お前の会社は再エネ屋だろ? 全然関係ないじゃん」と言ったと思います。

でも、話をするうちに、自然電力は太陽光発電所をいくつも持ちそこには電気も通信も通っている。地域との関係も深い。それであれば街や自然を見守るIoT導入をすることもできるかなと思い始めたんです。

また今後、家の屋根にもどんどん太陽光パネルが設置されていきます。そのときに遠隔監視のためにおまけのようにコンピューターが置かれます。

そのコンピューターを使っておまけのように家をスマート化できれば、人が倒れた時にすぐに救急車がくることも可能です。

人の暮らしをスマート化して安全を手に入れるための手段として電力インフラっていいな、と思ったんです。

このさき実現したいことは?

人が快適に安心して暮らせる家や街の実現です。

技術としてはIoT/AIだけでなく、ブロックチェーンにも強い関心があります。

これからの時代、あらゆるものごとがトラッキングされスマート化され、データとなってネットを流れます。それには個人情報、位置・在宅情報、ヘルスデータなど機密性が求められるものも含みます。

これからの社会でデータの力は増す一方です。

そうした「力」であるデータを「誰か」が持つことは危険です。情報漏えいやプライバシーの侵害や情報統制が起こってますし、データをコントロールできる存在がいることは、人類の自由にとって、非常にクリティカルな問題を引き起こしえます。

そこでブロックチェーンなどを使うことで、情報を誰もがパブリックに持てる世界を作ろうとしています。

その台帳にパブリックにのせられない情報についてはゼロ知識証明という方法を使い秘匿化する。これは情報自体を渡さなくても、その情報が真であることを証明できる方法です。

まずはIoTの技術を使って、自立分散的にエネルギーの需給調整を自動的に行う技術を開発していきたいと思っています。そして、その制御をブロックチェーン上で行えば、電力会社がディスラプトされるかもしれませんよね。

そして、ゆくゆくはエネルギーの枠を超えていきたいと考えていて、IoTやブロックチェーンで僕らの暮らしを守っていくこと、安全な家や街、山林や河川を作り上げていくことが今の僕のテーマです。

募集中のポジションについて教えてください。

システム開発者と事業開発者(ビジネスディベロップメントマネージャー)を募集しています。

事業開発者の役割としては大きく2つあります。

まず1つは、各地域に根差しているエネルギー会社や通信・放送会社などとつながりを構築し、僕らのソリューションで地域にビジネスを起こしていくアライアンス営業としての活動。

もう1つが、実際のユーザー様とコミュニケーションをとり、満足度向上を図るとともに、ユーザー様の声をサービスに反映させていくための活動です。

パートナー営業として高いコミュニケーション能力を駆使しながら、僕らと一緒にビジネスを大きく前進させていく力のある方を想定しています。

東京勤務ですが、地方への出張が多く、地域に飛び込んで関係性を構築していくので、新しい環境をとことん楽しめる方であれば、マッチすると思います。

このポジションは、エネルギー分野で、IoTやブロックチェーン、AIのような先進的テクノロジーに極めて近いところで事業開発経験を積めるので、非常にエキサイティングだと思います。


難しい概念や言葉についても一つ一つ丁寧に説明を加えながら、熱く語ってくれた松村さん。松村さんの世界観を共有しながら、クリーンで安全な社会の実現に大きく貢献してみませんか。

自然電力グループでは一緒に働く仲間を募集しています

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