こんにちは、自然電力の渡部です。今回は自然電力クルーの初めてのインタビューをお届けします。登場するのは、現在、HR部で様々な業務をこなしている足立遼介さん。新卒で海運会社に入社し、海外運搬船の運行管理に2年従事した後、2017年7月自然電力に入社。異業界、かつ異職種にチャレンジして1年9か月。今、足立さんの思いを聞いてみました。
*自然電力グループでは社員のことを同じ船に乗る仲間として、クルーと呼んでいます
― 足立さんがHR部で行っている仕事を教えてください。
(インタビューを受けている)ちょうど今は、定型業務では、評価制度や組織の状況を診断するサーベイの運営、人事システム管理などを担当しており、それに加え、表彰制度の企画・運営、ティール組織の勉強会などテーマを絞ったカジュアルな採用イベントの企画、採用の新規戦略の策定、労務分野の過半数代表との労使協定やフレックスなどの新たな働き方のルールづくりなどの業務をその時の状況に合わせて行っています。採用や労務、評価といった特定の人事分野をまるっとセクションとして担当しているというより、いろいろな種類の仕事を、その時々の優先度に合わせて組み合わせたものが自分の仕事になっている、というのが正確だと思います。
自分の感覚としては、評価や人事システムの管理など、人事上で重要なオペレーション業務を運営しながら効率化・改善するとともに、会社のビジョンを達成していく組織をつくるために必要な施策の新規企画・実行を行っているイメージです。
自然電力グループは創業9年のベンチャー企業ですが、20代から70代までの年代、20か国近くの国籍、様々なバックグラウンドを持つクルーが在籍しており、またグループ全体で特性が大きく異なる様々な事業部署を持っている多様性の高い組織です。
そのため、組織全体にとって有効なものを考えるマクロな視点と、同時に、各部署・メンバー毎に必要な対応を考えるミクロな視点が求められる大変チャレンジングな環境で仕事ができていると思います。
また、自然電力グループでは「コミッティ」といって、グループや各社にまたがる業務を、プロジェクト単位で有志が集まって主導する文化があります。直近だと、All meetingという一年に一回全てのクルーが同じ場所に集まる大切なイベントの企画・運営を行うコミッティや、自然電力グループに所属する個人のマインドセットとして大切にしているバリュー(価値観)を広めていくコミッティのメンバーとして活動もしています。
― 人事業務のなかでもかなり多岐にわたっているようですが、前職でも同じような仕事を経験していたのですか?
いえ、全く違います。前職は海運会社で自動車を海外に運ぶ船の運航管理の仕事をしていました。スケジュール通りに安全に、かつコストを低くおさえるように運行するのが任務で、外国人の船長や船が寄港する各港の関係者とコミュニケーションをとって、船を動かしていました。
― 今のキャリアを歩むことになったきっかけは?
前職は新卒で入社し、2年間勤務しました。歴史のある大きな会社だったので、仕事の内容はしっかりとマニュアル化されていて、エスタブリッシュ(体系化)された環境ができあがっていました。そこから自分で変化させられる部分も一部あるとはいえ、幅としてはどうしても狭くなってしまう部分もあり、またあまりその変化そのものが求められていないようにも感じていました。
― なるほど。
船の運航管理をしていく中では、船がトラブルになる時もあります。僕はそういった、前例のないことが起きた時の対応が一番モチベーションが高いことに気づきました。前例がない状態で、状況を整理して上司に報告し、方針を決め、、、、というような個人のスピード感とか発想とかが求められる時が自分はいちばんやりがいを感じていて。
どちらが良いとか悪いとかではなく、自分はもっと楽しみながら働ける場所があるんじゃないのかなと思ったのが転職のきっかけです。
― それでまずは退職したんですね。
はい、実は最初は、とりあえず前職と違うところを、と思って実力主義傾向が非常に強い会社に行こうと思って転職も考えていたんです。でも、理解するうちにとても殺伐とした雰囲気を感じてしまって、自分には絶対合わないなと思ったんです。前職のような、既に型が作り上げられた組織も合わない、かといって裁量がありそうな実力主義のところも、実際に見てみたらとても合いそうにない。
当時は会社って、大きくその二つのカテゴリに分かれる、って勘違いしていたので、その時に、「あれ、自分が働ける場所は世の中にないんじゃないか?」とまで思って、結局退職後、3ヶ月くらい仕事に就きませんでした。
今思い返すと、自分にとっては貴重な時間だったと思います。自分のこともより理解できたし、初めて学校や会社の肩書がない中暮らす中で、ありきたりですけど今まで「こう生きないと!」と思っていたラインから外れても意外となんとかなることを知ったり、そんな中で自分はけっこう楽しめることを知ったり。そういう中でも、普段の通り楽しく過ごしてくれる友人や、常に気遣ってくれる家族がいることも改めて感じ、何もない自分は何もない訳ではないように感じて、自信もつきました。ちょっと何言っているかわからなくてすみません(笑)。自分の中の価値観もがらっと変わった期間だったと思います。自然電力に出会ったのは、そのあとです。
― 自然電力を知った時に何か感じたものがあったんですか?
まず、再生可能エネルギーという業界そのものにこんなにポテンシャルがあることを知ったときに驚きがあり、さらにこのエネルギー・電力という大きな事業に、ベンチャーながら挑戦していることが、ものすごくかっこよく、面白そうだなと思いました。特に自然電力がほかの会社と全然違うなと思ったのは、カルチャーの部分でした。会社の採用ページに社員紹介のページがあるんですけど、ビジネス寄りなことを全然書いてなくて。みんな自由に、自分の人生のミッションとか、好きなことを書いている感じが良い意味で変わっているな、と。そこでぐっと惹かれて応募したんです。1次面接でその当時のHR部長と話してみると、僕と経歴も似ていて、面接なのに「何を人生の中で大切にしているか」のような抽象的な話題にどんどん深く入っていくのがさらに面白くて。こういう人がHR部長をやっているところなら、自分ものびのびと力を発揮できるような場所なんじゃないかなって、直観ですが、強く思いました。
加えて、組織の多様性にも惹かれました。今の時代、「多様性が大事!」ということは、ほとんどの会社が言っていると思います。そんな中で、自然電力は事実として、十数か国から社員が集まっていて、年代も幅があって、その多様な組織で実際に事業を大きく前に進めている。その事実が目の前にあることがとても腹落ちした覚えがあります。― とはいえ、新卒から2年間働いた伝統のある大企業と、自然電力という異業界のベンチャー企業とで感じたギャップ、あるいは苦労した点もあるのでは?
そこまで苦労した、という意識はありませんが、挙げるとすれば業務の引き継ぎでしょうか。言葉でいうと、ハイコンテクストというか、一つ一つのことを懇切丁寧に説明されるというより、これやってみてとおおまかに渡されるので、行間を読んで自分で学んだり、他のクルーに情報を自分から取りにいったりしながら理解していく必要がありました。。前職ではしっかりしたマニュアルができていて、逆にいうとそれを見れば結構なんでもできちゃうんです。この感じは最初は少し苦労しましたけど、結果的に自分には合っていたなと思います。
― 今勤務している東京オフィスでは、違う部署・業務を行っている人たちがすぐ横で働いている環境にあります。そういった環境の中で得たこと、学んだことはありますか?
日々学ぶことがあります。自然電力はフリーアドレスなので、自分次第でいろいろな人と毎日コミュニケーションが取れるんです。海外から来たインターン生からその国の文化を聞いたり、シニアのクルーの方が大切にしていることを学んだり。会社のカルチャーがかなりフラットなので、オープンにいろいろなことを知ることができるんです。あとは、ふとした雑談から、部署も仕事上も基本的には関わりのないクルーから、RPAの良いツールの使い方を教えてもらったりもしました。最近は、ブラジルやケニア、ボツワナから来たメンバーが自分の国の文化を紹介する会や、前職の専門分野を自然電力グループで活かせる形で紹介する説明会などが自主的に開かれることが増えてきていて、とても良いな、と感じています。本当に多様なバックグラウンドを持っている人がたくさんいるので、このナレッジを皆で共有していったら、とてつもない力になるんじないか、と思います。
― すごくバリアフリーな雰囲気を感じますね
そうですね、変な気を遣うことは少ないと思います。役員ともチャットでやり取りできるし、そういう意味では、自分が必要で、取りにいくという意志さえあれば、どんな情報でも基本的にはアクセスできる環境だと思います。また、少し話は変わりますが、会社のビジョンや大切にしていることをさらに自分の周りに広めていく、そういうアンバサダー的なメンバーが多いのは大きな強みの一つだと思います。
― 自然電力に入社して1年9か月、今どんなことを考えながら毎日仕事をしていますか?
今は、HRとして重要な業務はしっかりと運営して効率化もしていく一方、会社のビジョンを実現するために必要な新しいことをどんどんやっていきたい、と思っています。目指す方向と現実のギャップを認識・分析し、その差を埋めるために必要な新たな施策を企画し、しっかり実行していきたいです。採用でも労務でも、組織でも評価でも、この目線で必要なことをどんどんやっていきたい。一見、僕のやっていることはまとまりがなく見えるかもしれませんが、自分の中では全部つながっています。
プラス、HRやコミッティのメンバー、そして一人のクルーとして、会社のカルチャーも大切にしたいと思っています。カルチャーを感じて、理解していくことは自分も含め時間がかかるものなので、一回何かをやったら終わりというものではなく、何回も繰り返しやっていく中で、みんながハッと気付く場面や理解できる瞬間が増えるよう、引き続き取り組んでいきたいと思っています。
― 今後は他にどんなことをやっていきたいですか?
魅力的で多様なクルーが集まっているこの会社で、個人の熱量とか、クリエイティブな発想がもっと活かされるような仕組みがあったらいいなと思っています。例えば、一人一人のアイデアが実際に具現化されたり、個人のWillに基づいてクルーが部署を移動したり学んだりすることで成長ができたり、そのようなことがプロセスを整備することによって、もっと円滑に回るなら、それは作っていくべきものだと思っています。
より長期的な目線だと、会社の向かう方向性や、会社がこの地球で存在している理由がある中で、長所も短所もある自分の特徴をうまく活かして楽しく挑戦していきたいと思います。
一つ一つの質問に誠実に答えてくれた足立さん。パワーのある仲間たちと一緒に、新しいことにどんどんチャレンジしていこうとする意欲を感じました。
自然電力グループでは一緒に働く仲間を募集しています。