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知られざる「木の世界」~武田製材見聞録~その②

こんにちは!事業開発Grpの井口です。

今回は、「知られざる「木の世界」~武田製材見聞録」第2弾!
いよいろ武田製材の雑木を実際に紹介していきます!
前回の記事 知られざる「木の世界」~武田製材見聞録~その① がまだの方はこちらを読んでくださいね🌲


今回の記事はこんな方におすすめ!
・木材について理解を深めたい方
・木について知りたい方
・木材コーディネーターに興味がある方

目次

  • 沖縄の木

  • デイゴ

  • アカギ

  • ソウシジュ(相思樹 )

  • フクギ


沖縄の木

今回は武田さん一押しの沖縄の木に絞って、紹介しちゃいます!
北海道で林学を専攻していた私にとっては、もはや異国ともいえる沖縄。そこで育った木はなかなか個性的な木ばかりでした!

デイゴ

まずはデイゴ。
島唄の歌詞にも出てくるので有名かもしれませんね。注目して頂きたいのは成長輪(年輪)が見えにくいこと。成長輪は気温や降水量の季節変化によって木口面に現れる模様のことで、日本のほとんどの地域では、成長が盛んな春先と、成長速度が鈍る夏~秋で材の密度が異なることにより、この模様が形成されています。日本においては、それが1年単位で形成されることから年輪と呼ばれています。

針葉樹 木口面 千原鴻志氏提供 


しかし沖縄では、温暖で湿潤な気候により、年間を通じて成長が可能なため、年輪がはっきりと形成されない場合があります。その結果、写真のように年輪がぼやけた材が誕生します。

デイゴの木 

また、デイゴは材が非常に軽いことも特徴です。年輪が不明瞭で模様がなく白っぽい材なので、着色するにもちょうどよく、軽くて長時間装着していても疲れないことから沖縄ではお面の材料としても活躍しています。

石垣市立八重山博物館のアンガマのお面:デイゴで作られることが多い

アカギ

沖縄の木、お次はアカギです。
名前の通り赤っぽい材が特徴です。しかしこの木が赤いのは材だけではなく、樹皮や果実も赤くなるそうです。耐久性が高いことから沖縄では家具材などに利用されていると言います。しかし本州以北ではほとんど流通しておらず、まさに希少材と言えるでしょう。因みにこのアカギ、小笠原諸島では外来種となっており駆除対象となっています。

アカギの木材

ソウシジュ(相思樹 )

どんどん行きます!次はソウシジュです。
漢字で書くと何やら哲学的な雰囲気です。名前の由来は故事にあるそうですが、ちょっと長い話だったので本当にざっくり書くと、中国の宋の時代にいた偉い人とその奥さんだった人が離れた場所の墓に葬られ、そこから生えてきたこの木が互いに枝を伸ばして入り混じるように生い茂ったことが由来だそう。ソウシジュはとても硬い木の一つで、建材、器具材、車両材などに利用される他、薪炭材としても優れていたとのこと。また、枝葉は堆肥として優秀で、街路樹や防風林の木としても利用されていた木です。僕はここに来るまで知りませんでした...。

ソウシジュ

フクギ

フクギは真っ直ぐ育ち15mほどにも達する木で、幹が固く葉が分厚く、さらに根も深いためアカギ同様、街路樹や防風林の木として沖縄で重宝された樹種です。

ふくぎ

かつて琉球王国で森林管理に関する名著「林政八書」を記した蔡温(さいおん)は、このフクギを使って「抱護」と呼ばれる防風林を造成することを推し進め、現在でも多良間島など一部地域に、その名残が見られます。

 

材は緻密で淡い黄色を示すそうです。

建材の他、最近ではカラトリーの材としても人気が出てきていると言います。また沖縄の伝統的な織物によくみられる黄色い色の染料が、このフクギの樹皮から取られていました。因みに漢字では福木と書き縁起も良いみたいです。


今回はここまで。

次回の記事では、まだまだ紹介したりない雑木たちをたっぷりとご紹介します!

どうぞお楽しみに!

この記事を読んで、木や木材コーディネーターについてもっと知りたいという方はぜひお気軽にご連絡ください。

ぜひ一度カジュアルにお話ししましょう!

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