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国内外の広告賞を受賞した「日常の価値観がアップデートされるプロジェクト」とは?SEESAWの制作物紹介

SEESAWはデザインプロダクションとして多くのプロジェクトに携わっています。制作した作品は広告グラフィックや企業ロゴ、サービスのUIデザイン、スタートアップのブランディングなど、規模を問わず多岐に渡ります。

そのひとつひとつに思い入れがあるのですが、今回はなかでも「新しいこと」に挑戦し、国内外の広告賞を受賞した作品をご紹介します。

捨てられるはずのビッグデータ ✕ デザイン で見えた、新しい情報の伝え方

◼︎ おいしい旬の地図

まずご紹介するのが『おいしい旬の地図』。こちらは家計簿アプリが大人気の株式会社Zaim様のプロジェクトです。

「おいしい旬の地図」は日本地図の上に敷き詰められた食材の種類や大きさから「旬」の食材をリアルタイムで発見できるウェブサイトです。食材をクリックすると、生産地や美味しい調理法などが表示されます。

この作品内で「旬」としているものは生産地や季節という従来の判断方法と少し違います。この「旬」の統計はなんと、Zaimのアプリでユーザーが日々記録している1億枚のレシートデータが活用されているのです!みんなが手にし、すぐに捨ててしまうレシート。実はその中にたくさんのデータがあり、それを収集すると様々なことが見えてきます。

例えば、たくさんの人がイチゴを購入する時期は、過去のデータとの比較、変化率でイチゴが大きく表示されます。(それも銘柄別に!)そんなふうにリアルタイムの生鮮食品のトレンド情報がひと目でチェックできるサービスなのです。

本来であれば捨てられてしまうレシートが、家計簿アプリによりビッグデータ化されて、未来の購買につながる。まさにビッグデータ×デザインを有効活用した作品です。

SEESAWがデザインしたパート

SEESAWは本作品において、ロゴやUIデザインなどを含む全体のグラフィックデザインを担当しています。

企画のお話を聞いて、「日本が食材だらけに見えるのって、面白くない?」と考え、地図と食材をかけ合わせたビジュアルをデザインしました。

……と、一言で説明することは簡単ですが、敷き詰めるために制作した野菜や果物の画像は全部でなんと338枚!それも全部イラスト化することに!当時デザイナーが数名だったSEESAW内だけではとても手に負えず、デザイナーを中心にフリーランスのイラストレーターのみなさんとイラストチームを結成し、どうにか期限内に食材を描き切りました。(担当デザイナーにとっては初めてのディレクションの経験になりました)

国内外の2つの広告賞を受賞

「おいしい旬の地図」は2つの賞を受賞しています。

ひとつは『2016 56th ACC CM FESTIVAL』のインタラクティブ 部門 ニューテクノロジー賞。こちらは一般社団法人 全日本シーエム放送連盟が主催している日本最大級の広告賞です。

そしてもうひとつは『ADFEST 2017(第20回 アジア太平洋広告祭)』の「MOBILE LOTUS BRONZE」。こちらはアジア太平洋地域最大の広告祭のひとつです。

どちらもアートディレクターや広告クリエイティブを作る人にとっての目標となる名誉ある賞です。

この作品はビッグデータ×デザインの活用や、本来捨てられるはずのデータがクリエイティブのちからでエンターテイメント化されている点が評価されました。

みなさんも是非一度触れてみてください。 ※スマホからの観覧をおすすめします

おいしい旬の地図

音楽体験のアップデート!バンドがその場にいなくてもライブ体験可能に!?

◼︎ LIVE JACKET

もうひとつ大きな賞をもらった作品は「LIVE JACKET」です。

こちら、ジャケットを使ったグラフィックに見えると思いますが、実は「聴けるジャケット」なんです。このジャケットにはたくさんのスピーカーが仕込まれており、音源を流すと自分がライブ会場にいるような振動、臨場感を全身で味わえます。つまり、これを着ればライブ会場にいなくともライブ体験ができてしまうのです!



楽曲をパートごとに音楽データで分解して、それを特殊なジャケットに仕込まれた20個の超小型スピーカーから、ボーカル・ギター・ベース・ドラム……など、全16チャンネルをMixして再生しています。


音響デザインは”現代の魔術師”こと落合陽一氏が担当。最初にコラボレーションしたミュージシャンは世界を股にかけるバンド、ONE OK ROCKでした。

このプロジェクトの発端となったのは、音楽そのものの鑑賞方法に対する疑問でした。現代はモバイルディバイスの普及に伴い、個人がイヤホンで静かに音楽を楽しむ時代です。ですが、歴史を遡るとみんなで集まって歌ったり踊ったり、ライブで一心になり会場を盛り上げたり、そういった全身を使った楽しみ方があったのではないでしょうか。耳だけで音楽を聴くなんて勿体無い、全身で楽しむ音楽を作れないか、という問いに対するソリューションとしてできたのがこの「LIVE JACKET」なのです。

このジャケットを使って渋谷タワーレコードで行った、世界初の「着る試聴会」には、連日大勢の音楽ファンが集まり、大きな話題となりました。

SEESAWがデザインしたパート

SEESAWはこのプロジェクトにおいて、ロゴやポスター、ジャケットのタグや試聴会で配られたルックブックなど、全体のグラフィックデザインを担当しました。

「体から音が発せられる」

「音響によってライブ会場にいるような気分が味わえる」

といったプロダクトの特製をそのままビジュアルで表現するため、ジャケットそのものが音の波形のごとく振動しているようなグラフィックになりました。ロゴも同じく音の波形を意識したデザインです。

ポスターは視聴会場の待機列の横に貼る想定だったので、これから体験するドキドキした気持ちを最大限に引き出せるようなデザインを心がけて制作しました。同時に制作したルックブックも体験前の高揚感を煽るような内容です。

携わった新人デザイナーによると、特にタグの部分の制作が印象に残っているそうです。通常の洋服だと素材の情報が記載されているタグですが、このジャケットでは曲のタイトルと歌詞が書かれてあり「音楽を素材にして作られたジャケット」という意味も込められています。

Webなどのデータと違い手に取れる「物」として存在するタグは、素材感や穴の位置、紐の種類までこだわって作りました。ジャケットにマッチするタグを作るために、実際に素材を集めたり印刷してみたり、こればかりは時間をかけて実際のアウトプットを感じないと納得した作品に仕上がらないということが、身にしみてわかったそうです。

国内外の2つの広告賞を受賞

こちらの作品も大きな賞を2ついただいています。

「おいしい旬の地図」でもいただいた『2017 57th ACC CM FESTIVAL』ではインタラクティブ部門 BRONZEを受賞。

そして、毎年シンガポールで開催されるアジア最大級の広告コミュニケーションフェスティバルである『Spikes Asia 2017』では、Music部門のBronzeを受賞しています。

人の生活や価値観がアップデートされるような 仕事がしたい

SEESAWはこういった大きな仕事に携われることを誇りに感じ、今後も人の生活や価値観がアップデートされるような仕事をしたいと考えております。

レシートのデータが未来も使えるように形を変えたり、耳からしか聴けなかった音楽が体で体感できるようになったり……。それは新しい考え方とテクノロジー、そしてデザインで変えられることだったりします。

世界を変えるデザインに携わりたい方、是非SEESAWで一緒に働いてみませんか?

多様な雇用形態にも対応していますので、まずは「話を聞きに行きたい」を押してみてください!

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