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LEAP setup story③ 〜"セットアップ半作"と言えるぐらい環境構築は重要〜

"セットアップ半作"と言えるぐらい環境構築は重要

ー 天候条件や販売条件が整っている環境で、ビニールハウスを用いた類型がベストであるとなった場合、どのようなポイントに留意したハウス構築が行われるのか。

「ひと言で言うと、”ムダがない”ことです。既存の農業領域の商流や業者さんから提案されるハウスの仕様に、ムダがある可能性があるのではないか?という視点を常に持っておくことは重要だなと感じています。だからこそ、ハウスを用いる選択肢を最適化するために、自ら仕様策定から深く関わって、より安価でより高品質なハウスを構築するという作業には時間をかけています。」

ー ムダを排除するというのは、細かいところまで突き詰めればある種キリがない作業になりそうな印象もある。

「そうですね。例えば、肥料濃縮液のタンクを置くステンレスの台が1個数千円するのですが、ムダをなくすということでは、例えばその台をブロックの積み上げで代用すれば1000円くらいで実現出来るのでは?みたいなアイデアが出たりします。でも、当然濃縮液がこぼれたり垂れていくことで台のブロックが溶解されていくリスクがあります。そしてタンク自体は濃縮液が入れば100kgを超えてくるので、そのリスクというのは環境として許容出来ない。だから最低でも台の素材は金属である必要があるし、出来ればステンレスである必要がある。でも、もっと安いステンレスの台はあるかもね、調べてみましょうという細かい議論も内部で延々と重ねている感じですよね。」

ー 今後のLEAPの展開に向けて、ますますセットアップの重要性は高まっていくのか。

「今後のLEAPのフランチャイズ展開ということを考えると、多くのエリアに展開していくということが想定されるわけですよね。そのエリアでの営農を展開するには色々な要素が必要になりますが、まずは販売先がしっかり確保出来そうだとなって、天候データなどから栽培の(理論的な)実現性も見えてきた、となったら、そのエリアにズバッとセットアッパーである我々が入り込んでいって、現場でのリソースの把握と評価をする動きをしていく。その上で実際にセットアップをしていくという流れになります。その仕掛けをして、多くの農業を始める方々をそこで待っておくというのが、やはりベストな流れかなと思います。」

ー 改めて最後に、セットアップ作業における位置づけについてまとめてもらった。

「今後、LEAPのセットアップって非常にエキサイティングな仕事になっていくなと強く思っていますね。農業って”苗半作”という言葉がありますけど(注記:苗半作とは、農業領域における言葉の一つで、植え付けをする苗の品質は栽培の結果に極めて大きな影響をもたらすことから、苗を作ったら半分くらいは作付が終わったも同じだ、という表現をする)、自分は”セットアップ半作”という側面がある気がしているんです。セットアップは、そこで営農をする新規就農者の経営人生そのものの半分くらいに影響を及ぼしうるくらい重要なものだと思うんですよね。投資という観点からの経営・負債への影響や、品質という観点からの栽培品質への影響など、非常に重要で重たい作業であることを改めて理解したいと思います。また、今後このような重要な意味を持つセットアップ作業を、多くの人と一緒に作り上げていきたいですね。」

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