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「組織開発コンサル」ってどんなことしてるの? コンサルタント2人にきいてみました! ~後編~

『わたし・みらい・創造センター(企業教育総合研究所)』の1セクション、 「組織開発コンサルティンググループ」をピックアップしてご紹介します!

前編(前編はコチラ)では、グループとして「組織開発」をどう捉え、何を大切にしているのか、
また、コンサルティングの手法について聞いてみました。
後編では、具体的な内容を聞いてみたいと思います。
それでは、お二人とも、引き続きよろしくお願いします。

-安達・舘脇:
よろしくお願いしますー!

早速ですが、これまで取り組まれたものの中から、具体的な内容を教えてもらえますか。

-安達:
そうですね。色々とあるんですが、関係性にアプローチして、チームで成果を出すことを目指した活動を紹介します。

関係性にアプローチということですが、チームの関係性が悪いところだったんですか?

-安達:
仲が悪いというよりも、個人の集まりで相互に繋がっていない状態でした。
そこは営業部門だったんですが、伺った課題感としては、
 ① 営業それぞれが個別に動いており、組織として纏まりある動きがとれていない
 ② マネージャーの部下育成にばらつきがある
 ③ グループ同士で対立が起こっており、調整に時間をとられている
というものでした。

そんな課題があったんですね。お二人はどう対応されたんですか?

-安達:
先方と話しながら、まずはチームに焦点を当てることになりました。
大きな流れとしては、
① チーム診断を行い、チームの状態を可視化・課題の顕在化
② 顕在化された課題「人と人との関係性」・「部下育成」に対して、アプローチ
③ フォローアップによる定着・推進支援
をさせていただきました。

※ 当時の提案書

まず1つ目の「マネジメントスタイルと職場風土診断」は、
チームの診断を行い、チームの状態を可視化・課題の顕在化を行います。
これは、診断型組織開発の流れですね。

あ、そうですね。診断型組織開発の流れは、前回伺いましたね。
参考:~前編~はコチラ

-安達:
えぇ、それで、出た診断結果をチームの皆で見ながら対話してもらいました。

具体的に、「対話」してもらうのはどんな風にするものなんですか?

-安達:
ワークショップデザイナーとして対話が活性化するプログラムを組んでいます。
対話を活性化させる仕組みは色々あるんですが、
基本的なものとして、「対話」のお作法を場で定めてもらったりしますね。
あとは、ワークの設計をするときに、他者の考えに向き合うことが必要なものにしています。
その時にちょっとだけドキドキするような要素を組み込んだり…なんてのは意識的にしていますね。

ちょっと楽しそうな対話なんですね。

-安達:
そうなんです!
楽しい。けれど、本気でチームのことを考える。このバランスが大切だと考えています。

-舘脇:
「診断型組織開発」を成功させるポイントは、「診断後のプロセスを丁寧にすること」だと言われています。
仮に、自分が診断結果を突きつけられる側の立場になったと考えていただくとイメージしやすいのですが、よくない事実をそのまま突きつけられても、自分事として受け止めるのは難易度高めです…。
少なくとも私はそうです(笑)

そうですよね。結果が悪かったりすると特に、あまり良い気持ちにはならないですよね。

-舘脇:
なので、この対話する部分は大切にしています。
チームの成果を出すために、何を、どれくらい取り組むのか、といったアクションプランを決めて、チームとして動いてもらうのですが、診断結果を自分事として向き合ってもらえれば、 この進み方が違うな、と実感しています。

あと、我々は「外の人間」なので、マネージャーの方も相談しやすいのかもしれません。
チームで進めてくださいね。とお伝えしますが、その後、途中で個別に相談いただいて一緒に進めていくことも一定数あります。

外部の人だと頼りやすいのかもしれませんね。

-舘脇:
頼っていただけるのは、ありがたいお話ですね。

-安達:
一般的な診断型組織開発の場合、この取り組みを継続していく訳ですが、
この営業チームの場合、部下育成課題があったことと、マネージャーとメンバーとの関係性が希薄だというのもあり、同時に1on1の実施もお願いしたんです。
これが2つ目ですね。

チーム活動は進めつつ、別でマネージャーとメンバーとの1対1の動きもあるんですね。

-安達:
あ、そうなんです。
その時は、まずはマネージャーとメンバーとの関係性を強化する目的で1on1の導入をお願いしました。
ただ、現場のマネージャーの方からは、「目標管理の1on1していますよー」と返事をいただいたんですね。
1対1で話す場のことが1on1なので、目標管理面談も1on1なんですが、今回は関係性の強化のためにやって貰いたかったので、目標管理面談とは別で実施してください、とお願いしました。

目標管理面談と、関係性の強化を目的とした1on1って、どんな違いがあるんですか?

-安達:
今、世の中でよく言われる「1on1」って、目標管理面談にはない要素も多いと思っています。
目標管理面談は、部下の目標を設定して、その後の進捗確認や、先々のリスクに備えてもらったりしながら支援して、最後は評価を伝える場です。
一方、よく言われる「1on1」は、関係性向上に向けた相互理解の促進だったり、中長期のキャリアを話し合ったり。
あと、「経験学習」と言われますが、直近の仕事を振り返りながら、そこから得た学びを整理したりする場だと考えています。

※ 目標管理面談と1on1の関係性

1on1のやり方は研修でお伝えするんですか?

-安達:
そうですね。
導入支援として入らせていただいたので、1on1でどうしていけば信頼関係の構築に繋がりやすいかをレクチャーさせていただきました。
ただ、1on1の時だけ意識するのではなく、日常でも意識して貰わないといけないので、信頼とはなんぞや。というような人間理解をしてもらいつつ、コミュニケーショントレーニングをしつつですね。

※ レクチャー資料(一部)

人間理解とコミュニケーションのトレーニングなんですね。

-舘脇:
ちょっと重ためなタイトルかもしれませんが、本質的なところを大切にしたいと思っています。
あと、これは余談なんですけど、1on1って組織開発なの?って聞かれることもあるんですよね。
我々としては、1on1って実施していくと、組織内のコミュニケーションの在り方を見つめなおすことに繋がると感じています。
なので、組織開発として関わる際、複数のアプローチを重ねる中の1つのパーツだと考えたりしています。
とはいえ、1on1だけ入れたいというお客様もいらっしゃるので、そこは人材開発としてお応えしています。
-安達:
人材開発としてお応えする場合もそうですが、実施後の状況確認や、フォローアップの実施も提供しています。
今回の営業チームでの3つ目がそうです。

それは、どんなことをしたんですか?

-舘脇:
1on1は部下側がどう感じるかが大切なので、我々がアンケート調査と結果の分析をしました。
その分析結果と、マネージャー側のやってみた実感等を持ち寄って、フォローアップセッションをしています。
セッションの中では、好事例を共有したり、逆にうまくいかなかったことを共有して、どうすれば良いかを話し合ったりしています。

部下側がどう感じているかとか、他マネージャーがやっていることを知るのは大切ですよね。

-安達:
凄く大切ですね。
これをやれば絶対大丈夫!というものではないので、チームの状況を皆で見ながら、一緒に考えさせていただいています。

組織開発コンサルティンググループがどの様なことをしているのか、イメージがつきました。
お二人ともありがとうございました!
今回は、わたし・みらい・創造センター(企業教育総合研究所)の、組織開発コンサルティンググループの2人にきいてみました。
今後は、別のグループにもインタビューしてみようと思います!

インタビュアー:藤本かなえ

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