―健康経営に取り組むことになったきっかけを教えてくださいー
2019年に行った健康宣言が本格的な取り組みへのきっかけです(健康宣言『セーフティネットは 「EAP(Employee Assistance Program)企業」として、私たちに関わるあらゆる人々の、心身の健康的な生活に貢献するとともに、社員ひとりひとりの個性や能力を最大限に発揮できるよう、積極的に健康維持・増進に取り組んでいきます』)。
取り組みの可視化が重要だとし、健康経営優良法人の取得を目指しました。まず行ったのは、健康経営における現状と課題の洗い出しです。それには優良法人の認定項目を確認する作業がとても役に立ちました。そんな中、知り得たのが東京都内の健康保険組合に加入する企業が参加できる健康企業宣言『銀の認定』です。認定項目は、健診・禁煙・運動、そして、我が社が最も得意とするメンタルヘルス対策など、2015年より社内で少しずつ取り組んできた健康づくりと合致。2019年9月に『銀の認定』を受け、健康経営企業として踏み出す第一歩となったのです。
―2020年、2021年に「健康経営優良法人2021<中小規模法人部門(ブライト500)>」に認定されました。社内にはどのような影響がありましたかー
「健康経営」がどのようなものなのか、ピンときていない社員もいたと思います。そこで、皆さんに認知してもらえるように、メールを送る際には必ず冒頭に「健康経営」という言葉を取り入れるようにしました。少しずつ、「健康経営」という言葉やセーフティネットの取り組みが社内で浸透し、2020年3月に「健康経営優良法人2020(中小規模法人部門)」に認定されました。そこからはより一層、皆さんからの協力を得やすくなったと思います。実際、取り組みはイベントやレクリエーションなど楽しいことばかりではありません。例えば、健康診断の結果、強制的に保健指導を受けなければならない方がいます。指導を受けるというのは気が進まないもので、認定前、特定保健指導を受けた率は25%でした。しかし、認定後は100%に。以前は指導を受けることをためらっていた社員から、「健康経営の取り組みをしているのだから、きちんと受けなくてはね」という声も聴くことができました。
また、社内向けに「プレゼンティーズム」のアンケートを実施したところ、回答率は90%となり、皆さんの意識の高さを実感しました。健康経営に取り組むマインドが浸透してきていることが伺えます。
―社内イベントやセミナーなどについてお聞かせください―
今年度立ち上げた企画は、運動促進のための「歩数グランプリ」です。その名のとおり、期間中に何歩歩いたかを競い合うイベントです。実施後のアンケート結果を見ると、「運動をするきっかけになった」と肯定的にとらえてくれる方が多く、とても嬉しく感じました。
また、コロナ禍になり、毎週月曜の朝に対面で行っていた全体朝礼がなくなってしまいました。そこで、オンラインで開催することにより全体朝礼を再開させ、月に一度、お互いに顔を合わせる機会を作りました。リモートワーク継続のために、衛生委員会で検討した結果です。
そして、盛り上がりを見せているのが社員の企画によるイベントの実施です。バーベキュー、ゴルフ、歌舞伎・演劇鑑賞、紅葉狩り、ヨガ教室など、おもしろいイベントが多数、企画されています。社員が企画し発信するイベントのよいところは、会社からの押し付けでなく能動的なイベントであること、参加したいイベントを選択できること、そして何より、部署の垣根を越えて、業務では関わり合いのない人同士が交流できる場であるということです。社内コミュニケーションの活性化につながったと実感しています。
その他、社内保健師によるワクチン知識を深める研修、カウンセラーによるメンタルヘルス研修など社内研修を実施しています。また、セーフティネットの健康保険加入者は、健康診断時、胃カメラを無料で受診できます。年齢制限なく胃カメラを無料で受けられるというのは、なかなかない取り組みのようなので、ぜひ、利用してほしいと思います。
―健康経営優良法人に認定されたセーフティネットで働くメリットは?―
ワークライフバランスを実現できる体制が整っていることです。時間有給休暇、時差出勤、長時間労働者によるインターバル制度などがあてはまります。時間有休を利用できることで、短時間でも度々取得が必要な用事にも活用でき、子育て、介護、自身の通院、または趣味・休養の時間を作りやすくなります。また、時差出勤は出勤時のストレス解消を実現。このようにライフスタイルに合わせた働き方ができるのは、セーフティネットで働く大きなメリットだと思います。
2020年4月、最初の緊急事態宣言が出た時点で、全職種において迅速にリモートワークへの切り替えを行いました。それまでリモートワークを想定していなかった弊社において、全従業員の足並みをそろえて大きく体制を変えることは、容易でない部分もありました。
しかし、感染症から社員を守り健康を維持するためには不可欠な動きだったと思います。
当初「自宅で仕事をするイメージがわかない」と二の足を踏んでいた社員も、今は必要に応じて出社をしつつリモートワークをするハイブリッド方式を確立しています。
また、セーフティネットでは幅広い年齢層の社員が働いています。こういった場合、一般的には世代間のギャップがあると言われますが、当社の場合は強みになっていると思います。それは、同じ場所に立って同じところを目指すことができているから。異なる年齢層の人同士が一緒に努力する、そのような風土が根付いているからかもしれません。わからないことを相談しやすい環境であるのは、これから入社される方にとっては大きなメリットになるはずです。
株式会社セーフティネット 総務部 健康経営推進担当 猿渡
▼2020年度健康経営Well-beingレポートはこちら▼
https://www.safetynet.co.jp/kenkoukeiei2020well-being-report/