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海外WEBマーケティングに10年以上取り組む僕が考える「WEBマーケティングで成功に近づけるためのコツ」

はじめまして。
世界へボカン株式会社 COOの加瀬です。


WEBマーケティング業界に身を置いて10年以上の時が経過しましたが、この10年で様々なたくさんの経験や失敗をしてきました。

この経験をベースに改めて「WEBマーケティングで成功に近づけるためのコツ」とは何だろうかを考えて整理してみました。

◆目次

1. 情報を引き出す
2. ペルソナをイメージし顧客視点で考える
3. 目標、KPIを設定する
4. できることできないことを整理する
5. 期待値をコントロールする
6. 視野を広く持つ、WHY(目的)に立ち戻る


1. 情報を引き出す

クライアントに対するヒアリングで情報を引き出すことが一番最初に行なうことですが、このヒアリングが非常に重要だと考えています。

というのはクライアント側でも情報をしっかりと整理できていないことが多いため、僕たちのヒアリング次第で埋もれている情報を引き出すことができるかどうかが決まります。
優秀なインタビュアーは「価値ある情報」をインタビューを通じて引き出していくと思いますが、僕たちが行なうヒアリングでも同様にクライアントが持っている「価値ある情報」をうまく引き出すことで、それが後の戦略を考えるのに非常に重要になっていきます。

ボカンの場合はベースとなる「ヒアリングシート」があり、まずはそちらの質問をベースにクライアントにご回答いただきます。そして、その後その中でさらに気になる部分を深堀りしていきます。
特にUSP(競争優位性)を明確化するために、より多くの質問を投げかけさせていただくケースが多いです。

また、顧客が抱える課題が何なのかをヒアリングを通して明確化していくことも重要です。
なお注意点として「表面的な課題」ではなく深くに隠れる「本質的な課題」を見つけ出すことを意識していきます。
例えば、「課題は何ですか?」と聞くと、「やっている施策が効果が出ているかわからない」という回答をもらいますが、KPIの設定やそもそも効果測定をしていないことがあり、さらに深堀りすると担当者の方の知識が不足していて、KPI設定や効果測定方法がわからないという部分が見えてきます。
この場合、担当者の方の知識だけではどうにもならない状態ということがわかり、我々のような支援会社がサポートし伴走することで、これまでできていなかったことが動き出します。


2. ペルソナをイメージし顧客視点で考える

マーケティングにおいてペルソナ(代表的な顧客像)を考えることは必須です。
逆にうまくいかないケースの要因にペルソナをきちんと考えられていなかったということが多くあり、最初の段階で顧客像をクリアにすることはマーケティングの基本と言えます。

ペルソナを考えるにあたり、具体的な顧客データやアンケートの情報などがあると良いですが、最初から豊富な情報が揃っていない場合が多いので、まずはクライアントへのヒアリングや購入者の傾向などから仮のペルソナを立てていきます。

ペルソナを設定すると、下記のようなことが整理されてきます。

・検索キーワード
・競合との比較要素
・購入決定要因(Key Buying Factor)
・カスタマージャーニーマップの作成(顧客心理、顧客接点などの整理)

また、ペルソナがクリアになると顧客視点で物事を考えやすくなるので、Webサイトのコンテンツや広告のキャッチコピーの検討などに非常に役立ちます。



3. 目標、KPIを設定する

目標、KPI(目標達成を評価するための指標)が設定されていないと、プロモーションが走り始めても良いのか悪いのかを判断する基準がありません。
そのため、目標、KPIは必ず設定する必要がありますが、目標値が非常に高いケースなどもあり、実績をベースに下方修正したり、達成までの期間を延長するといった変更も必要となります。

とはいえ、黒字化されなければビジネスとしての継続が難しくなってくるので、どのタイミングで黒字化されるのかROI(投資に対する利益)やROAS(投資に対する売上)といった指標も状況に応じて見ていきます。

代表的な目標/KPI

・セッション、クリック
・クリック単価(CPC)
・マイクロコンバージョン(カート訪問など購入前のページ)
・コンバージョン(購入、問合せなど)
・コンバージョン獲得単価(CPA)
・平均顧客単価
・ROI、ROAS
・売上、粗利


4. できることできないことを整理する

代表的な施策を挙げると下記のようなものになりますが、様々な施策の中でもできることできないことというのがクライアントによって変わってきます。

・リスティング広告
・コンテンツマーケティング
・SEO対策
・サイト構築、サイト改善
・インフルエンサー、KOL施策
・ソーシャルメディア施策
・アフィリエイト

特にサイト改善や広告でもフィードを使った広告などは、技術的な要因により実施が難しいといったケースがあります。
目標設定後、どのような施策により販売数を伸ばしていくかをご提案しますが、その中でも状況に応じてできることできないことがあるのと、準備に時間がかかるために、作業の優先度を変えるといったことが必要となります。

できることできないことをクライアントと互いに共通認識を持つことで、課題感にズレが生じないことにもつながります。


5. 期待値をコントロールする

この「期待値」というのは僕たちからクライアントへの提案において、「どのくらいの効果が見込めるか」というクライアントから我々に対する期待です。

僕たちが目指すところはクライアントの売上が上がり、継続して海外向けの事業が成長拡大していくことですが、これまでの経験上、順風満帆に行くケースというのは非常に稀だと思っています。
やはり海外市場に進出するというのは、これまでの国内市場と違い異なる競合やターゲットへのアプローチになるので、想定通りにならないことが多々あります。

そのため、クライアントに過度な期待を持たせることはせず、むしろ想定と異なった場合の、要因分析、新たな打ち手の提案、戦略の見直しといった次のアクションをどれだけスピード感を持って行なえるかというところに重きを置くべきだと考えています。
そういう意味ではクライアントにも新たな市場に立ち向かう覚悟を持っていただき、一緒に課題を乗り越えていけるような関係性を作れるとよいですね。



6. 視野を広く持つ、WHY(目的)に立ち戻る

特に施策がうまくいかない場合、施策レベルでものごとを考えてしまいがちで、視野が狭くなってしまう場合があります。

例えば、広告のパフォーマンスが悪く、コンバージョンが増えない場合、広告の問題だとクリエイティブを変えたり、LPの問題だとLPのコンテンツを変えたりとありますが、実はパフォーマンスが悪くなったのは、競合が新たなサービスを始めたり、新しい価格で打ち出してそちらにユーザーが流れていたというような場合があったりします。

視野が狭いと施策レベルで改善を考えてしまい待ちですが、視野を広く持ち、なぜパフォーマンスが下がったかを考える必要があります。
また、ものがあふれる世の中で商品は単なるスペックや機能だけでは比較されづらくなってきており、市場の変化とともに、新たな競合が出てきたり、類似品も多くなってきます。

そのため、商品だけの価値ではなく、クライアントが商品を生み出したバックグラウンドやそこに付随する信念など、なぜこの商品が存在するのかということを共感価値として伝えていくことも必要となります。


以上6つのポイントが、僕の10年の経験を通して考えた、WEBマーケティングで成功に近づけるためのコツになると考えています。


ただしテクノロジーは常に変化し、ユーザーの行動や考え方もどんどん進化していっているので、次の10年のうちにこの考えも古くなっていくのかもしれません。

そういう意味では、新しい情報やサービスに触れる機会を多く持ち、柔軟に物事を考えられるような人はWEBマーケティング業界で活躍できる人だろうなと思います。

僕も次の時代のマーケターとして活躍できるよう、新しいことをどんどん吸収していけるよう頑張っていきます。

↓ 世界へボカンに興味のある方は、ぜひ弊社サイトも訪れてみてください。
https://www.s-bokan.com/


◆この記事を書いたのは

取締役COO 加瀬 雅彦(かせ・まさひこ)

大学卒業後、飲食関連の企業に勤務。その際にホテルのレストランに配属され、日本を訪れる外国人旅行者の多さに驚く。約2年半勤務後、退職を決意し、ワーキングホリデーでオーストラリアへ。1年間の滞在後、2006年海外WEBマーケティングを行う会社へ入社し、その時、代表の徳田と出会う。 2014年8月に徳田とともに世界へボカン株式会社を設立し、取締役に就任。
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