- SNSディレクター
- デザイナー
- 営業担当
- Other occupations (1)
- Development
- Business
株式会社ROCの坂本翔です。
久しぶりの対談記事ですが、今回は出版プロデューサーの木暮太一氏と、出版に関する対談をお届けします。
木暮さんが運営する日本最大級の出版講座コミュニティからはベストセラー作家を次々と生み出し、自身も約60冊の著書を出版、そして出版社を経営されています。
“木暮さんの出版講座を受けると、なぜこんなに出版が決まるのか?”、今回その秘訣をお伝えできればと思います。
昨年から木暮さんと弊社のお付き合いが始まったのですが、最初は「とくダネの人だ!」という印象で、すごく緊張したのを覚えています(木暮さんは昨年まで長期間、フジテレビ「とくダネ!」のコメンテーターを務めておられました)。
「出版をしてみたい」という方は、ぜひご覧ください!
<木暮太一氏 プロフィール>
作家、一般社団法人 教育コミュニケーション協会 代表理事
慶應義塾大学経済学部を卒業後、富士フイルム、サイバーエージェント、リクルートを経て独立。説明能力と、言語化能力に定評があり、大学時代に自作した経済学の解説本が学内で爆発的にヒット。現在も経済学部の必読書としてロングセラーに。
相手の目線に立った伝え方が、「実務経験者ならでは」と各方面から高評を博し、現在では、企業・団体向けに「説明力養成講座」を実施している。
フジテレビ「とくダネ!」元レギュラーコメンテーター、NHK「ニッポンのジレンマ」などメディア出演多数。『どうすれば、売れるのか?~世界一かんたんな売れるコンセプトのつくり方』『「自分の言葉」で人を動かす』『カイジ「命より重い!」お金の話』など著書多数、累計150万部。
<株式会社ROC 代表取締役CEO 坂本翔 プロフィール>
高校時代、バンド活動で食べていくことを決意するも、来場者が3名のイベントを経験。集客の重要性を痛感し、当時ブームだったブログを活用した集客法で、高校生ながら赤字続きだったイベントを黒字へ転換する。士業の認知度向上などを目的に「士業×音楽=LIVE」を主催。過去5回で延べ1,100名以上をSNS経由で費用をかけずに集客。23歳で兵庫県内最年少の行政書士として起業したものの、この実績をきっかけに、SNSコンサルティング事業を創業。その後、25歳で商業出版を実現し、商工会議所や学校など全国から講演依頼を受任。現在は、SNSプロモーション事業を手掛ける「株式会社ROC」の上場を目指して活動中。また、SNSに強いITジャーナリストとして、テレビや週刊誌などメディアでも活躍している。
[著書]
『Facebookを最強の営業ツールに変える本』『Instagramでビジネスを変える最強の思考法』
※当記事は2018年11月に株式会社ROCの公式サイトで公開された記事です。
まずは何のために出版するのかを決める
坂本:木暮さん、本日はよろしくお願いします!まずは、自己紹介からお願いできればと思います!
木暮氏:よろしくお願いします!今作家をしながら、出版社を経営しつつ、出版を指導する立場になって活動しています。最近だと年間で1,500~2,000件くらいの出版企画書を添削しています。これだけ見ている人は居ないと思うので、出版に関しては何でも聞いてください!
坂本:ありがとうございます!では僕も簡単に。株式会社ROCの坂本翔と申します。僕自信も出版を二年ほど前にしておりまして、「Facebookを最強の営業ツールに変える本」という本を出版しています。海外翻訳もされていますが、現在のところ国内では、一万二千部くらい発行されているようなのですが、これってどうなんでしょうか?
木暮氏:1万部を超えたらヒットと言われるので素晴らしいと思います。もちろん10万部目指している人からしたら通過点かもしれないですけど、客観的には素晴らしい事だと思いますよ!
坂本:本当ですか!うれしいです!(笑)僕自身も出版を経験して、出版きっかけで仕事が増えて、出版して人生変わったなって思っているので、事業をしているなら出版はした方が良いと思っています。
木暮氏:僕も本は出した方が良いと思いますね。でも出版しただけじゃだめなんですよね。出版したらそれで終わりって思っている方が多いのですが、それだともったいないです。何のために出版するのか、出版した先に何をするのかを明確にした上で、逆算して組み立てないと。じゃないと出版してもよくわかんないままになってしまう。
坂本:そうですよね。僕は木暮さんと出会う前に出版を経験しましたが、もし木暮さんにお世話になっていたら遠回りせずにスムーズに出版までいけたのかなと思います。
目的に沿った出版社を選ぶ
坂本:出版をする人って、どういう理由で出版することが多いですか?
木暮氏:「売上を上げたい」「モテたい」とかでも良いと思います。ちゃんと目的があれば。そしてその目的に沿った企画書を書いて、それに沿った出版社を選ぶ。みなさん出版社はどこでも良いと思いがちですけど、出版社も得意なテーマ、不得意なテーマがあるので、自分のテーマに合っていない出版社を選んでしまってはいけないんです。
坂本:なるほど。出版社によって、なにが違うんですか?
木暮氏:簡単に言うと、出版社によって得意ジャンルがあります。得意ジャンルで出さないとコンテンツがいくら良くても結果は出ないんです。大手だからといって良い訳じゃないですし。
坂本:そうなんですか。大手ならお金がたくさんあるから宣伝にお金をかけてくれるイメージでした!
木暮氏:そう思われがちですが、実際は違いますね。大手はたくさん出版しているので、営業力が分散されてしまうんですよね。
坂本:なるほど。出版社自体の規模は関係なく、自分のジャンルに得意な出版社を選ばないといけない、ということですね。
その仕事があれば出版は可能
坂本:「自分のジャンル、ノウハウで出版できるのか気になる」という方が僕のまわりには多いのですが、木暮さんの生徒さんでは、どのようなジャンルの出版が多いですか?
木暮氏:ビジネス書全般、起業、副業、ダイエットや美容、スピリチュアルなどは多いです。ニッチなところで言うと、ピアノの先生にピアノを教える本とか、あとは資格物が多いですね。簿記とか英検とか士業とか。要するに、その仕事が存在すればその本は存在し得るんですよ。坂本さんみたいにSNSプロモーションやってる会社があればその本があるみたいに。
坂本:なるほど。職業があれば、そのジャンルの本は出せると言うことなんですね。ということは、自分がこのジャンルだからと言ってあきらめる必要はないと。
木暮氏:全くないですね、むしろ自分のジャンルで自信を持ってやってほしいです。皆さんに出版のチャンスはあると言うことですね。
出版の2つのポイント
坂本:木暮さんの講座の受講生さんは、本当に出版をされている方が多いですが、どうしてなのか教えてください!
木暮氏:本を出すときのポイントって2つしか無いんですよ。一つ目は、出版企画書を整えること。二つ目は、その企画書を正しい出版社に見せること。この二つを満たしていれば、企画は通ります。世の中の出版企画書が通らない理由って、この二つともがちゃんとしていないことがほとんどなんです。僕は出版社もやってて、企画を採用する側でもあるので、どういう企画が求められているのか、自分のビジネスとしてもわかるんですよ。
坂本:木暮さんの講座を受けられている方で出版が成功されている方が多いのは、この二つのポイントをきちんと押さえているからなんですね。
木暮氏:もちろん私自身、直接指導もさせていただいています。毎回僕のフィードバックがあるので企画がぶれずに進められるんですよ。
坂本:講座を受けて最短2日後に出版が決定された方もいらっしゃるんですよね?!
木暮氏:そうですね、今のところ2日が最短記録です。
あと、自分が出版できるのか気になっている方は多いと思うんですけど、それを判断する尺度は二つあって、一つはその出版のテーマを好きであること。好きじゃないと書いていて辛くなりますからね。もう一つは、その分野でのキャリアが5年以上もしくは10年以上悩んできた期間があること。これらがあれば出版はできます。
出版後に待っている未来
坂本:出版した先にどんな未来が待っているのか教えていただきたいです。僕の場合は、出版がきっかけで全国からの講演依頼や、テレビなどメディアのお仕事が増えました。
木暮氏:最近テレビ出てましたよね!本を出すというのは、ある種の飛び道具なんです。自分を知らない人が自分を知ってくれる。書店での出会いが自分を深く知ってもらう入口になって、仕事につながっていくということです。例えば、飛び込み営業ってほとんど断りますよね。でももし、その人の本を読んだうえで出会っていれば、断るどころか「先生どうぞ」という姿勢になります。要するに、最初の出会いがどういう感じかによって、相手への重み付けが変わるんです。みんなが思っている以上にこの効果はすごいですよ。
坂本:これは僕も本当に感じています。
木暮氏:「ハロー効果」をご存じですか。一部の際立った能力で他のすべての能力も高いだろうと判断する効果のこと。本を出している人は、まさにこれです。本を出している人なら、しっかりしているだろう、賢いだろうって判断される。これが出版のメリットであり、出版後に待っている未来の一つですね。
二つ目は、メディアに出演しやすいこと。僕は2005年からメディアに出演しているのですが、例えばテレビ局って専門家を呼ぶとき出版している人から選ぶんですよ。テレビ側もちゃんとした人じゃないと出せない、けどその人の個人のブログを見たくらいではどんな人なのかわからない、判断できないんです。要するに、本はメディアがあなたを呼ぶ時にわかりやすいアイコンになるんです。
坂本:僕もメディアに少し出させていただき始めて思いますが、本を出したらメディアに出れる、でもそれがゴールではないですよね。その先に、仕事が増えたり、売上が上がったり、事業をしている人はそういうところにつながってくると思います。出版はその大きなきっかけになりますよね。
出版するためにやってはいけない4つのこと
坂本:出版するためにやってはいけないことを教えてください。
木暮氏:皆さんしがちですけどブログを書くことですかね。
坂本:え!意外です!
木暮氏:おそらくブログを書くっていうのは、編集者の目に止まるために、という理由からだと思うんですけど、正直ブログは出版できるかどうかには全く関係ありません。編集者に見つけてもらうのを待つ必要はなく、自分で編集者のところに持って行けばいいのです。出版社にブログのPV数を聞かれたという話を聞いたこともありますが、それはごく一部のテーマで、かつ、ごく一部の出版社だけです。
坂本:ブログやメルマガなど、出版以外の別の目的で書いている分は問題ないが、出版のためにそれをわざわざやる必要はないということですね。
木暮氏:はい。次にやってはいけないこととして、出版パーティー等に行って編集者と名刺交換をすることですかね。これをしたからといって出版できるわけではありません。そもそも、自分の出したいテーマに合った出版社の編集者に出会わないといけません。スポーツ選手と同じように、出版社や編集者にも得意ジャンルがあるので、編集者なら誰でもいいというわけではない。
坂本:最初の話にも通ずる部分ですね。
木暮氏:次に、先輩著者の話は聞いてはいけない。良かれと思って教えてくれるんでしょうけど、どうやったかはその人その人で違います。ボクシングのチャンピオンにどうやって勝ったんですかって聞くのと同じこと。右フックですって答えられても何もためにもならないでしょ。(笑)全く無駄ではないかもしれませんが、断片的なことしかわからない。残念ながら、著者は全体像を知らないんです。出版社や編集者でないとわからない。
坂本:たしかにそうですよね。
木暮氏:もうひとつは、タイトルを考えることですね。本のタイトルって僕たちでも何日も何日も考えるものなんですよ。出版企画書で仮タイトルを付けようと自分で考えて安易につけてしまうと、しょぼく見える、意味はわからない、企画自体がつまらなそうに見える、なので企画が通らないということになってしまいます。
タイトルを見たときに、迷わないことが一番なんです。タイトルを見て何についての本なのかすぐにわかることが大切。「どう言うことですか」って聞かれたら終わりです。でもみんな自分で考えてかっこいいフレーズを付けちゃうんですよ。自分だけのキャッチコピーみたいな。だから企画書がとおらないんですよね。
坂本:たしかにタイトルは重要です。僕の「Facebookを最強の営業ツールに変える本」は、書店で「Facebook」というワードでPC書の棚に、「営業」というワードでビジネス書の棚に、という形で2つの棚に置かれたことが、1万部を超えた要因のひとつだと自分では考えています。タイトルによって書店での展開も変わるので本当に重要ですよね。
自費出版と商業出版と電子出版について
坂本:自費出版と商業出版って、そもそもなんでしょう?
木暮氏:簡単にいうと、自費出版とは、著者自身が費用を負担して出版すること。商業出版とは、出版社側が著者に印税を払いつつ、出版に必要な費用も負担してくれる形の出版です。僕が指導しているのは全て商業出版の話で、自費出版は扱っていません。
坂本:これは、そもそもの話で、すごく大事な話ですね。
木暮氏:自費出版は圧倒的に売れません。これは業界にいればわかることなんですが。書店に並ばないんです。これに中身の善し悪しは関係ありません。なので、出版する場合は、必ず商業出版を目指してください。
坂本:経営者をやっていたりすると、よく自費出版の営業を受けることがありますが、気をつけた方がいいですね。電子出版というのも、最近よく聞きますが、あれはどうですか?
木暮氏:紙でも出版されていて、電子書籍も出ているという形であれば、問題ないのですが、電子だけの出版という形は、これも本当にびっくりするくらい売れません。売れるという方がいますが、ごめんなさい、売れません。(笑)電子だけで出版する人は、「この人は紙で出す実力が無いから電子書籍でやってるんだ」って思われてしまうんです。出版社に対しては、電子書籍だけの出版は逆ブランディングにもなりかねないので、もしすでにやってしまっている方がいる場合、紙の出版を目指すのであれば、その事実は隠した方がいいかもしれませんね。
さいごに
坂本:今日は僕自身も本当に勉強になりました!ありがとうございます!
木暮氏:こちらこそ、ありがとうございました!今日は少ししかお伝えできませんでしたが、いつも東京・大阪・福岡でセミナーを開催していますので、そちらにお越しいただければ、もっと詳しく商業出版を実現する方法についてお話しています。
坂本:その情報はどこで確認できますか?
木暮氏:このページから確認できます。最近は、LINE@でも出版に関する情報や、セミナー開催情報などを配信していますので、ぜひこちらから僕のLINE@を友だち追加してみてください。
坂本:商業出版をしたい方は、ぜひセミナー参加やLINE@登録をしてみてくださいね!木暮さん、本日は本当にありがとうございました!
木暮氏:ありがとうございました!