こんにちは、ロボケン社員のNTです。
池袋の街は、少しずつ春の訪れを感じさせる季節になり、街中が少し暖かい空気に包まれています。こんな季節の移り変わりの中、私たちロボケンでも新しい技術の開発に日々取り組んでいます。今日は「Quantum of Thought(QoT)」において、量子力学の重ね合わせ、干渉、崩壊という3つの概念を具体的にどのように利用するのかお話ししたいと思います。
1. 重ね合わせ(Superposition)の利用
重ね合わせは、量子ビット(qubit)が0と1の状態を同時に持つ特性です。プロンプティングにおいて、重ね合わせを利用すると、AIは複数の選択肢や仮説を同時に「持つ」ことができ、並行して評価・比較しながら最適な結果を導き出すことができます。
- 具体例:
「次のビジネス戦略において最も効果的なアクションはどれか?」という問いに対して、AIは複数の選択肢(例えばA、B、C戦略)を同時に評価することができるため、それぞれの選択肢がもたらす結果を並列して予測し、最適な選択肢を導き出します。重ね合わせによって、AIは一度に多くの仮説を同時に考慮でき、最も効果的なアクションを見つけ出すことができます。 - 効果:
複数のアイデアや仮説を同時に検討することで、より多面的かつ効率的に問題解決が行え、予測精度や意思決定の質が向上します。
2. 干渉(Interference)の利用
干渉とは、量子力学における状態が相互に作用し合う現象で、2つ以上の波動関数が重なり合って、新たな波動を形成するものです。AIにおける干渉は、複数の選択肢やアイデアが互いに影響を与え合い、最適解へと導かれる過程に似ています。干渉を活用することで、AIは異なるアイデアや解決策の相互作用を考慮に入れて、最も効果的な結果を導き出します。
- 具体例:
例えば、「新しい製品の販売戦略をどう設定すべきか?」という問いに対して、AIは複数の戦略案を同時に評価します。それぞれの戦略が他の戦略にどう影響を与えるか(例:価格設定、ターゲット市場、プロモーションの調整など)を干渉として考え、それによって最適な戦略を選択します。 - 効果:
干渉を利用すると、AIは単独の選択肢を評価するのではなく、選択肢間の関係性や影響を考慮するため、最終的により洗練された解決策を選ぶことができます。
3. 崩壊(Wavefunction Collapse)の利用
崩壊は、量子力学において観測を行うことによって、重ね合わせ状態にある量子が1つの確定した状態に収束する現象です。プロンプティングにおける崩壊は、AIが複数の仮説や選択肢を評価した後、最も適切なものに収束するプロセスです。この過程では、AIが並列で評価していた選択肢の中から最適な解を「選び取る」ことになります。
- 具体例:
例えば、「次の5年間に成長が期待できる市場はどこか?」という問いに対して、AIは複数の市場を同時に評価します。それぞれの市場の成長予測やリスクを考慮した後、最も成長が見込める市場に思考を「崩壊」させ、最適な答えを導きます。 - 効果:
崩壊を利用することで、AIは多くの選択肢の中から、最も確からしい解を選び出すことができ、最終的な結果に集中して最適解を見つけることができます。
以上です。いかがでしょうか。具体例を入れることで前回よりはややわかりやすくなったでしょうか。ここまでお読みいただきありがとうございました。ご指摘等ございましたらご連絡ください。