こんにちは。RELATIONSのコスト改善コンサルティングサービス「Less is Plus(通称:LiP)」のコンサルタントをしているN村です。2歳になる息子の育児と仕事を両立しながら、日々奮闘しています。
今回は、外からはイメージが湧きにくいLess is Plusの内側が垣間見れるお話と、新人でもプロジェクトリーダーを任せてくれるRELATIONSという会社の懐の広さ/誰でもチャレンジできる環境を伝えられたらと思っています。
こちらのブログをご覧くださっている方の中には、就職・転職活動中でLess is Plusのコンサルタントという職種に興味を持ってくださっている方もいらっしゃるかもしれません。
私も約半年前までは別の会社におりましたので、外から見たLess is Plus(コスト改善コンサルティング)というサービスは、とても謎に包まれていました。
HPを見ると、サービス概要にこのように記載があります。
現状の取引の品質・使用量を維持したままコストのみを下げる「コスト改善」サービスを提供しています。「品質が下がるのでは」というご心配は不要です。
入社前の私は、実際にどうやって既存取引の内容を維持したままコストのみを下げるのか? その具体的な手法や技は、想像もつきませんでした。(とはいえ、私はRELATIONSの社風や思想や人に惹かれたので、細かい手法は気にせず入社しました)
入社後に数社のコンサルティングを担当する中で、謎めいていた手法・ノウハウの部分を学びながら実践していますが、たくさんポイントがある中でも1つ挙げるとすれば、クライアントやその取引先との「信頼関係の構築」がキーになっていると感じています。
個人的には、取引先との関係構築以上に、依頼主であるクライアントとの関係構築の方が、何倍も神経を使うし難しいなと感じることが多いです。(自分の会社に突如コンサルの人が来て、経費の見直しを始めると聞いたら、場を荒らされてしまうような感覚になってしまい抵抗感を示す人も少なくなさそうですよね…!)
そんな現場の方々の不安を解いて、初期からクライアントのパートナーとして二人三脚で歩むには、早期に関係構築をするスキルが必要です。
では、入社直後の新人でもそのスキルを発揮して、成果を生むにはどうしたら良いのでしょうか?
今回は私が入社間もない頃にプロジェクトリーダーを任せていただいた、芳しい名前のプロジェクトについてご紹介させていただこうと思います。
その名も「大モテプロジェクト(読み:オオモテ)」です。
(※大真面目なプロジェクトです)
大モテプロジェクトとは
結論から言うと、
「たくさんのクライアントから圧倒的な信頼を獲得することを目的に、各々の経験の中で積み重ねた暗黙知の信頼関係構築ノウハウを言語化してまとめたプロジェクト」
になります。
コンサル業務はクライアント先の社員と一緒になって交渉を行うのですが、前述したとおり、実は(交渉先以上に)クライアントと信頼関係を構築して、気持ち良く動いていただくことに難しさが潜んでいます。
コスト改善のための活動は私達の勝手な判断で進めることはできません。依頼主であるクライアントから都度合意を得ながら、クライアント・取引先双方にとってベストな着地を目指して一緒に交渉を進めていきます。
早期に信頼が得られていれば「◯◯さんがおすすめする案が良さそうだね」とスムーズに進むこともありますが、クライアントに信頼してもらえていないと、決断の遅れによる『支援長期化』や、最悪の場合『支援打ち切り』になる可能性もあります。
支援の長期化を防ぎ、より多くの経費品目のコスト改善もお任せいただけるよう、クライアント先の多種多様な立場の方から信頼を得る力を磨くのはとても重要なこととなります。
このプロジェクトでは、社内にいる百戦錬磨の達人の皆さんから、意識的にクライアントに対して実践している行動(アクション)とその背景にある目的を教えていただきました。
私自身が現場に出る前は、クライアントと日々どのようなコミュニケーションを取るのかイメージが湧きませんでしたが、最近入社された新人仲間の方々からは『現場のリアルな温度感がイメージできた』との声をいただきました。
そして、最近は新人に限らず、ベテランの方からも『ノウハウページを印刷して持ち歩き、面談前に読み返している』など嬉しい声もいただいています。
「我こそは腕に覚えあり」な精鋭8人が集結!
今回のプロジェクトには、事業部長やマネージャー陣、第一線で活躍する精鋭の皆さんが有志で集結してくれました!
かくいう私も、RELATIONS入社前は10年以上営業畑で生きてきました。どうやったら目の前のお客様のお役に立てるか、お互いに気持ち良く仕事ができるか、そればかり追求していました。
(その中で、前職でも成約率UPのノウハウを体系化して社内展開したりしていたので、大モテプロジェクトでは私自身もアウトプットする側として参加しています)
Less is Plusに限らず、RELATIONSにはコミュニケーション能力の高い素敵な方々が集結しています。中途入社の方も多いので、これまで現場で自問自答しながら、早期に信頼を勝ち得るための行動を追求して来た方が多いのだろうと思っています。
そんな日々の中で、各自が心掛けている行動(アクション)と背景にある目的が暗黙知として溜まっているので、それを全てアウトプットしていただきました。
プロジェクトメンバーとは隔週1回、計5回ミーティングをしてノウハウを完成。まとめたノウハウは社内のノウハウ蓄積ツール(Guru)内で全体公開しています。
全社的に遠隔MTGも導入したタイミングだったので、事前に次回ディスカッションテーマを発表し、オンラインホワイトボード(BeeCanvas)のポストイットに各自記入して臨んでいただきました。
当日は全員が遠隔参加の日もあったので、私がDJのようにポストイットを読み上げながら、ファシリテーションさせていただき進めていきました。
人として大事なこと。コンサルタントとして大事なこと。
さて、「相手と信頼関係を築こう」と思ったら、どんなことから心掛けますか?きっと仕事人としての振る舞い方の前に、“人として”大切にするべき振る舞いもあると思います。
大モテプロジェクトでは、そもそも人として信頼を得るためにすること/コンサルティングという業務において信頼を得るためにすることを分けて言語化しました。
アウトプットとしてまとめた大カテゴリは、以下の5つです。
① 信頼獲得とは何か/私たちが目指す信頼獲得レベルの言語化(Lv.4理想〜Lv.-1)
② 人として信頼を得るために重要なこと
③ LiPコンサルタントとしての心構え
④ コンサルフェーズ毎の具体的なアクションと目的
⑤ 組織/人物タイプ別のコミュニケーション(アプローチ)手法
この他には、新人が悩みがちな「ステークホルダー範囲の見極め方」「プライベートな話に踏み込む心得」「飲み会の心得」「手土産・差し入れの心得」「炎上リスク回避で押さえておくべきポイント」なども読み物としてまとめました。
社内用にまとめたノウハウページなので、ブログで公開できない部分も多いのが残念ですが、①の『私たちが目指す信頼獲得レベル』を5段階に定義して共通言語化したものをご紹介しようと思います。
Less is Plusでのコンサル活動は自分が主体で動きつつ、どのように支援・交渉を進めていくかは所属チームやマネージャーと日々相談しながら進めています。
その中で、『今クライアントからの信頼獲得レベルはLevel 2だけど、目標は◯ヶ月後までにLevel 4の状態になることなので、GAPを埋める行動としてこんなことを意識しようと思う』といったように、現在の立ち位置や目標レベル、日々のアクションのすり合わせに活用していただくようにしています。
<信頼獲得レベルの定義>
RELATIONSではマネジメントやメディア領域の事業(Wistant、SELECK)の他にも、クライアントを様々な形で支援するサービスを展開しているので、必ずしもLess is Plusでのコスト改善がゴールとは限りません。
特にLevel 3や4はコスト改善領域に留まらず、RELATIONS自体を知っていただき・より高いフェーズ(会社と会社)で繋がることを意識した内容としています。
RELATIONS全体として目の前のクライアントに何が貢献出来るかを考え尽くして、顧客と従業員に信頼される「ええ会社をつくる」というRELATIONSのミッションを、1社でも多く達成できたらと思っています。
コンサルタントの毎日は山あり谷あり
少し現場寄りのお話になりますが、クライアントに何かを提案する時にステークホルダー(キーマン)や意思決定構造の見極めってとても重要ですよね。そして、難しい。
トップダウンだったり、現場主義だったり、何かしらのしがらみがあったり。コンサルや営業などの経験がある方は、非常に意識する部分だと思います。私たちが現場で数ヶ月掛けてコスト改善活動を進めていても、意思決定者を見誤っていたため最後にどんでん返しになってしまう…なんてこともあります。
大モテプロジェクトは元々新人向けのアウトプットなので、事前にその辺りもパターンを把握して現場で活かしてもらえたらということで、先輩の皆さんから見極めの成功・失敗例やコツも教えていただきました。(一部抜粋してご紹介)
・意思決定者は社長と伺っていたが、実際は幹部会での決議だった。各部門長が意思決定者になるため、1人でも反対者がいれば進まない状態。(社長のみ押さえていてもダメなケースなので、事前に把握しているべきだった)
・活動中に社長との会食を入れてキャラクターを知る(→社内の方からワンマンと聞いていたが、そこまでワンマンじゃないという事が判明)
・ベテラン事務職員とランチを取りながらそれとなくヒアリングする(→幹部会が定例であり、あらゆる事はそこで決まる事、営業部長は活動に対する反対者である事が判明)
・3部署が絡む取組みとなり、◯◯部のトップの方がコスト改善プロジェクトの決裁者と伺っていたが、活動をスタートすると実務部分の決裁は●●部のトップに任せると言われた。別々の決裁者や異なる部門同士の橋渡しをするので社内政治にも巻き込まれつつ、然るべき意思決定をしていただくので非常に繊細な立ち回りが必要だった など
こういった現場の生の事例や、大モテノウハウページにまとめている細やかなアクションはたくさんありますが、(全く同じ支援先など1つもないので)自分の中に蓄積しておいた引き出しの中からどれを使うべきかという、即座の判断力も磨かないといけないなぁというのも1つの気付きでした。
信頼獲得に飛び道具など無く、その場その場で最善を尽くして、誠実に信頼残高を高めていくしかないのだと思います。
今回プロジェクトに参加してくださった大先輩のIさんが、大モテプロジェクトでノウハウをまとめた後に、
「本質は作為的に何かをするということでもなく、下手に出て媚びへつらうことでもなく、相手への最低限の配慮や気遣いの中で、お互いにうまく仕事を運ぶ心遣いの術だと思う。」
とおっしゃっていて、本当にその通りだと思っています。
細やかな配慮をしながらクライアントと心を通わせて一緒に活動し終えた時に、目標としていたコスト改善はもちろん、それ以上の価値を創出できることもあります。たくさんの方に喜んでいただけるやりがいを感じながら、今日も全国でメンバーが活躍しています。
新人も続々デビュー!入社直後でも、RELATIONSならこんなことができます
大モテプロジェクトでは、事業部長やマネージャー陣も含めて参加いただいた中で、リーダーとして企画からアウトプットまで任せていただきました。(自律的な会社なので、一方的に任命されるのではなく、自分自身もやりたいと思ったので立候補に近い形です)
先日は事業部メンバー全員に参加いただいて大モテ勉強会を行い、プロジェクトメンバー以外の方からも追加ノウハウを教えていただきました。(といったように、元々は新人研修にて共有する意図でのアウトプットでしたが、今は年次問わず全体に活用の場を広げていただいています)
その他では、出張が多い事業部なので移動工数を削減できればと、とある遠隔面談ツールの導入を全体の場で提案し運用を任せていただいています。どちらも入社1、2ヶ月後のタイミングだったかと思います。
同時期には、新卒入社の二人が組織課題を自ら探して解決するOJTを行ったり、自ら手を挙げたことを皆が応援してくれる環境だなと感じています。
事業部間異動も推奨されていますし、自分の選択肢をどんな形にも広げていける会社じゃないかなと思うので、自律的に働いて世の中にええ会社を増やしていきたい方、是非1度RELATIONSに遊びに来てくださいね!(今後ご入社される方、大モテノウハウページも是非見てみてください♪)