1
/
5

【社員vs人事!?】「内発的動機づけ」本当に理解してる? 人事責任者が「4つの勘違い」を正す!

みなさん、こんにちは! RELATIONSのヘルシー王、加藤です。普段は、コンサルティング事業部「Less is Plus」で、コンサルタントをしています。

先日、ヘルシー王として巷で流行っている「完全栄養食パスタ」を食べてみましたが、正直おいしくありませんでした。(※あくまで個人的な見解なので、食べたことのない方はぜひお試しください。)

やっぱり、"たとえ栄養価が高いとしても、無理してまずいもん食うのはヘルシーじゃない。好きなもん食って死んでいこう" と思った今日この頃。

そんな僕が今回ブログで書くのは、「内発的動機づけを大切にしよう」と社内でよく言われているけど、そもそも内発的動機づけって何なのか? という疑問を、みんなで話して解消しよう! というヘルシーな企画です。

▼2019年より導入された「前払い賞与」も、内発的動機づけをベースにした制度

全社員に「前払い」で賞与を支給。内側から溢れる動機づけをベースに、制度改定した理由 | RELATIONS広報ブログ
こんにちは。RELATIONS代表の長谷川です。弊社では、創業11期目にあたる2019年より、全社員に「前払い」で賞与を支給する制度をスタートしました。これは、それぞれの賞与額を年度の初めに確定...
https://www.wantedly.com/companies/relations/post_articles/163470


このブログにもあるのですが、内発的動機づけの定義はわかるんですよね。


ただ、なんか実際の場面を想像するとよくわからない。たとえば

「家族のために、給料をあげたい!」

「MVPやピアボーナスで表彰されるように、仕事をがんばろう!」

このあたりの話って、内発的動機づけなのか外発的動機づけなのか、自信をもって答えられないなと。そこで、テーマに関心の高い社内メンバーを集めて、座談会を行いました。

その模様をありのままにお伝えしますので、ぜひご覧ください!

今回の登場人物

ジャッジマン

内発的動機づけを元にした制度設計を担当する、人事責任者。内発的動機づけに関しては、日本で有数の知識を持っているとか、いないとか。

K藤

本企画の発起人。僕です。みんなにツッコミながら、議論のファシリテーションを行っていきます。

F沢

コスト改善コンサルティングサービス「Less is Plus」の事業責任者。RELATIONSのBBQ担当。みんなにイジられる愛されキャラ。わりと真面目なこと発言します。

S口

RELATIONSの母。健康面からみんなをサポート。労務・総務まわりなんでもやっちゃいます。笑顔が素敵。このブログにも出てるよ。

N野

新卒4年目。今年の4月から弊社運営メディア「SELECK」に異動し、Twitterの中の人として活躍中。元Less is Plusコンサルタントならでは(?)の切れ味は抜群。

では、スタートです

K藤 みなさん、おはようございます! 最近社内でよく耳にするワード「内発的動機づけ」について、今日はみなさんの率直な意見や考えを交換できればと思い、わざわざ集まってもらいました!

では早速ですが、よろしくお願いします! リラックスしていきましょう。

1:最近仕事で嬉しかったこと

K藤 ではそうですね、まずはみんなのモチベーションがどこにあるのか知りたいので、最近仕事で嬉しかったことから聞いていきましょうかね。じゃあN野からいきますか。

N野 今年の4月にSELECKに異動して、今Twitter運用をひとりで担当してるんですけど、目標設定から数字の解釈まで自分でやらせてもらってるんで楽しいです。 ‬

一同 うんうん。健全健全。

K藤 N野っぽい。でもちょっと、内発的に寄せてきてるな。

N野 あれ、僕に求められてるのって、こんな感じじゃないんですか?

一同 (笑)

K藤 (スルーします。)はい、じゃあ次、S口さんどうでしょう?

S口 私は、チームヘルシーの活動が楽しい。最近調子が良くなさそうな人には産業医面談を組んでいるんですけど、そのメンバーが「S口さんは信用できる」って先生に話してたらしいんですよね。ま、お世辞かもしれないけど(笑)。

K藤 良いですね、なんか。 じゃあ最後、F沢さんはどうですか?

F沢 コンサルの支援が終了する間際に、お客様から「これで終わるのは寂しい。どういう形でも良いから、引き続き活動してほしい」と言われたのは、嬉しかったですね。

K藤 みなさん、あまりにも綺麗すぎる回答ですね。内発的動機づけタイプの人が多いってことなのかなー。

〜〜 ジャッジマン(以下、Jマン)、登場!! 〜〜

Jマン 今の発言、「内発的動機づけ」を勘違いしてますね。

K藤 え、なに。どういうこと?

Jマン 「内発的動機づけタイプの人が多い」っていうのは、ちょっと語弊があるんですよ。

F沢 でも楽しいとか感謝されて嬉しいとかにモチベーション感じるってことは、内発的じゃないの?

Jマン それはそうなんですけど、この人は「内発的っぽい」あの人は「外発的っぽい」って言うと、誤解を生みやすいんですよね。どちらかに分類できないものなので。


K藤 なるほど。どちらの動機づけもみんな持っているけど、場合によってどちらかの影響を受けやすいって話なのかぁ。



2:家族のために給料をあげたい。これって内発的?

K藤 それをふまえて、社内のメンバーを例に、具体的な行動を考えてみましょうか。

たとえば、Zさんとかいつも「給料をあげたい」って言ってるじゃないですか。でも、Zさんが給料のことを言っているのは、実は家族のためなんですよ。これってどうなんですかね。

N野 んー、それは外発的なんじゃないですか。外から受ける影響で動いているので 。

S口 お金が欲しいっていうのは外発的だけど、家族のためってすごくエネルギーになるし、健全だと思う。

F沢 女性にモテたいとかはダメかな?(笑)

(F沢のしょうもないコメントを、優しい微笑みで受け流すS口さん)

S口 私はそういうの好きですけどね。それで成果があがればいいと思います。

F沢 これは難しい話だと思ってるんだけど、良いか悪いか、健全かどうかというのと、内発的動機づけか外発的動機づけか、というのはまた違う話だと思うんだよね。

Jマン あ、良いですね〜良いところに目をつけましたね〜。

F沢 健全か健全じゃないかで言うと、ほとんど健全になってしまう。昔、家族が増えたから給料上げてほしいと会社に言ってる友達がいたけど、「それって全然関係ないじゃん」って当時思ったのを思い出した。

K藤 確かに。それだと大家族最強説を提唱することになりますね。この場合、どうですかジャッジマン?

Jマン F沢さんの言う通り、あくまで何に動機づけされるかの話なんで、健全かどうかは別の話ですね。

この場合は、家族への想いを動機づけにしている部分は内発的なんですけど、報酬を上げることが「目的」になっているので、外発的動機づけが強いかなとは思います。

ただ、よくある勘違いが「結果得られるもの」と「動機づけ」は別ってことですね。

(急に立ち上がってホワイトボードに何かを描き始めたジャッジマン)

Jマン よく内発的動機づけっていうと、「お金の話をしちゃいけない」と捉えられがちなんですけど、そういうことじゃなくて。

結果として、お金や名声など得られるものは色々あるけれど、自分の中でなにを動機・理由・対価としてとらえているか? によって、外発的 or 内発的動機づけが決まるってことですね。

なので、「XX歳までに年収XX万円を目指したい」というビジョンを持ったり、「家族がいるのでXXX万円は稼がないと…」という事情があることは全然OKです。


K藤 あれ、みんな反応薄いですね。

F沢 いや、理解してますよ。

K藤 なんか盛り下がりましたね。

Jマン (真面目に説明してたのに…)ジャッジマン滑りましたかね。

一同 いえ、正しいと思います。



3:MVPやピアボーナスをもらうために仕事を頑張る

K藤 では、次にいきたいと思います。RELATIONSではタコス(※1)やMVP(※2)などの制度がありますが、このような賞賛を得るために仕事をがんばる、というのはどうでしょうか?

※1 タコス:従業員同士で感謝を送り合う、ピアボーナスのこと。弊社では「HeyTaco!」という海外サービスを使い、タコスを贈り合っている🌮(詳しくはこちらの記事で
※2 MVP(めっちゃバリューパーソン):弊社のバリューを最も体現した人に贈られる表彰制度

N野 これは外発的動機づけだと思います。周囲から賞賛されたい、というのが行動の出発点であれば、それは外発的動機づけかなと。

S口 外発的だと思います。

F沢 外発的。N野くんの言う通り。

K藤 今回はまったく意見が割れませんでしたね。

Jマン そうですね。褒められる、賞賛されることを目的として行動するならば外発的です。

ただ、タコスやMVPは「成長したいと頑張って結果を残した人に対して、賞賛を贈りたい」という意図からつくっている制度です。

ここは難しいんですが、実は「評価制度における名誉や報酬が高すぎない場合には、逆に内発的動機づけのきっかけになる」っていう研究があるんですよ。

うちで言うと、MVPの名誉感ってなんというか結構カジュアルじゃないですか。会社によっては、もっと絶対的なところもあると思うんですよ。そういう意味でいうと、タコスやMVPが外発的動機づけに寄った制度かというと、そうでもないんですよね。

(ジャッジマンの説明に、いまいち納得のいってないふたり)

F沢 でもそれって、個人個人で受け取り方が違うじゃん。それをどうしても獲るために動いている人がいるとしたら、外発的だよね。

K藤 そこが結構、僕も気になってて。「成長したい」という内発的動機づけを促す制度のはずが、結果的には賞賛を得るための行動になってしまうこともあるのかなって。運用の問題なのか、どうなのかなと。

Jマン そうですね、結構そこは複雑に色々絡み合ってまして、、

N野 う〜ん、でもやっぱり褒められたら嬉しい気持ちもあるし、成長したいと思う気持ちもあるし。

Jマン N野の言うとおり、どちらの動機づけも実際ありますし、制度やマネジメントなどの外部環境がそれに影響しているのは事実。

ただ、それだけで動機づけのされ方が決まるわけではなくて、「セルフマネジメント」もめっちゃ大切なんですよね。

人事制度は金銭的な報酬が絡んできて、どうしても外発的動機づけに寄ってしまいがちなんで、RELATIONSでは内発的動機づけを「毀損しない」ことを意識して設計していて。

それを、日々のコミュニケーションやマネジメントで補完しつつ、各メンバーも自らの内的要因に目を向けて、内発的動機づけを引き出していければと考えているんです。

K藤 ここ一番聞きたかったところですね。セルフマネジメントも大切、か〜。



4:既存事業と新規事業の評価制度はわけるべき?

K藤 では最後! RELATIONSは全社で評価制度を統一してますよね。一方で、既存事業と新規事業って、仕事の性質が結構違うと思うんですね。

自分は既存事業のコンサルやってますけど、新規事業に比べると業務がルーティン化しやすい部分があると思っていて。で、モチベーション 3.0」の定義によると、ルーティン業務は外発的動機づけの方がマッチしやすいってあるじゃないですか。

なので、既存と新規で、評価制度を分けないのはどうなのかなって。

N野 僕も同じ意見です。既存事業の場合はすでにノウハウがあるので、成果が報酬に紐づいた評価制度の方が、やる気が上がりやすいのかなと。

ただ一方で、3年後やその先を見据えた時に、既存事業もブレイクスルーを起こさないといけないので、クリエイティビティも必要。そういった意味では、新規事業と同じ評価制度で良いんじゃないかなと思います。

(N野の鋭い眼光に、目を泳がすF沢さん)

F沢 そうすると、既存事業が今後ブレイクスルーによって新しいものに生まれ変わって、また仕組みができ上がったら、その時は外発的動機づけの方が良いってこと?

N野 僕はそう思います。その方が、事業が成長しやすい。

F沢 でも、会社のカルチャーとマッチするか問題もあるよね。外発的動機づけの強い評価制度のときに入ってきたメンバーがいると、事業フェーズが変わると辞めていくみたいな。

N野 そうそうそう。そこは難しいですよね。事業成長をとるか、文化を取るか。

Jマン はい! 盛り上がってますね〜。RELATIONSの場合は、既存事業であっても新規事業であっても、内発的動機づけによって行動してほしいと思っているので、評価制度は別にしないという判断をしています。それは会社のフェーズが変わっても同じです。

ただ、もちろん事業特性によって動機づけのされ方における向き不向きはありますし、内発的動機づけと外発的動機づけのどちらが良い悪い、といった話でもないんですよね。

会社によっては、外発的動機づけに重きをおいた制度設計がいい場合もありますし! あと、ここで勘違いしやすいのが「絶対値」の話ですかね。

K藤 絶対値って、どういうこと?

Jマン さっき「仕組みのできている事業は、外発的動機づけの方がやる気が上がりやすい」という意見があったんですけど、「動機づけのされ方」と「やる気の高低(=絶対値)」は別の話で。

例えば、低いレベルで内発的動機づけされている「やる気なし内発的動機づけ人間」もいれば、高いレベルで外発的動機づけされてる「やる気マンマン外発的動機づけ人間」もいる。


(こういう感じで、4象限にマッピングできるかも。うちはA社を目指したい。)

なんで、外発的動機づけもしくは内発的動機づけだから、やる気が高くなりやすい! とかじゃないんですよね〜。

K藤 なるほど。色々勉強になったな。ありがとう、ジャッジマン! 



最後に、ジャッジマンより。

よく誤解されやすい内発的動機づけと外発的動機づけですが、みんなが正しい理解をして、気持ちよく働けることが一番大事!

RELATIONSのみんなも、試行錯誤しながら日々奮闘しております!

RELATIONS株式会社's job postings
12 Likes
12 Likes

Weekly ranking

Show other rankings
Like RELATIONS広報's Story
Let RELATIONS広報's company know you're interested in their content