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ラクスル株式会社 ラクスル事業本部 オペレーション統括 DTP部 印刷DTP企画G
小川 望
Nozomi Ogawa
2012年11月、RAKSULに入社。CS/DTPの専任担当を経た後、DTPのSV(スーパーバイザー)として採用・シフト調整・メンバーマネジメントや、CSからのエスカレ対応・補償判断などを担当。以降、組織が拡大するなかで、DTP部の統括SVとしてSVのマネジメント・評価・採用・新規サービスの受け入れに従事してきた。現在はDTP部 印刷DTP企画グループにて、業務デザイナーとして新規サービスをDTP内で受け入れていくための業務設計やリリースまでの進行管理などを担当している。
ラクスル株式会社 ラクスル事業本部 オペレーション統括 DTP部 印刷DTP推進G
山下 佳織
Kaori Yamashita
デザイン専門学校を卒業後、印刷会社に勤務。デザイナーとして封筒やチラシのデザインを担当する。2019年にRAKSULへ入社し、DTP部にてオペレーション業務に従事。2022年よりDTP部 印刷DTP推進グループのセクションリーダーになり、現在はDTP業務に加えメンバーのマネジメントをおこなっている。
RAKSULグループの祖業・印刷事業のオペレーションの根幹を担うDTP部。サービスが拡張し続けるなかで、DTP部は既存のオペレーションの磨き込みにとどまらず、新たな顧客価値を創出する組織へと進化してきました。
この記事では、DTPのお仕事に興味を持っていただいている方々に向けて働く魅力をお伝えすべく、DTP部で活躍する印刷DTP企画グループ・小川さんと印刷DTP推進グループ・山下さんのインタビュー対談の模様をお届けします。
「仕組みづくり」に心惹かれてRAKSULへ
——まずは、お二人それぞれのRAKSUL入社までのキャリアを教えてください。
小川さん:
私は新卒で雑誌の制作会社に入社し、誌面レイアウトの編集や挿絵を描く業務を担当していました。誌面づくりを通じてDTPの仕事とその面白さを知り、「もっとDTPに携わって、専門性を高めたい」と思い転職を決意しました。
その後は、大手企業から小規模のオーナー企業まで、複数の印刷関連会社でDTPに関わる仕事をしてきました。途中で3年ほどDTP業務から離れた時期があったのですが、「やはりDTPの仕事がしたい」と考え始めたタイミングに出会ったのがRAKSULでした。
山下さん:
私はデザイン系の専門学校を卒業後、デザイナーとして印刷工場に就職しました。学生時代に習得したAdobeのソフトを用いて、銀行や保険会社のダイレクトメールなどを中心にチラシや封筒といった印刷物のデザイン制作に携わっていました。
デザインの仕事にはやりがいを感じていましたが、次第にAdobeのソフトに対する知見を活かしてより幅広い経験をしてみたいと思うようになりました。特に印刷の知識を深められたらと考え「DTPオペレーターに挑戦しよう」と決意し、転職活動を通じてRAKSULに出会い、今に至ります。
——RAKSULに転職した決め手は何だったのでしょう?
小川さん:
入社を決めた2012年当時は、まだ印刷EC「ラクスル」のサービスが正式にローンチする前でした。まさにこれから本格始動という準備段階の時期だったのですが、面接でITの技術を駆使して印刷業界の仕組みを変えていく構想を聞き、「面白そう!」と非常に興味が湧いたことを今でもよく覚えています。
以降、RAKSULは実際に全国の印刷工場の非稼働時間を活用したり、「スピードデータチェック」という機械学習をもとにした技術で業務の“半自動化”を叶えたりと、現在までに業界の大小さまざまな仕組みを変革し続けているのですが、それらが実現する前だった当時、私は「今までに経験したことのない新しい物事に触れられるのではないか?」というワクワク感を決め手に、直感を信じてジョインしました。
山下さん:
決め手は大きく2つあります。
1つ目は、面接に行ったときに感じた活気ある雰囲気です。社員の方々が自由な服装で楽しそうに働いている様子を垣間見て、フラットな社風だなという印象を持ちました。
2つ目は、先ほど小川さんもおっしゃっていた「仕組みづくり」に対して心惹かれたことです。私は元々ユーザーとして印刷EC「ラクスル」のサービスを利用していたのですが、そのことを面接でお話ししたところ、面接を担当いただいたDTP部の方に「使い勝手はいかがですか?」と聞かれたのです。当時の募集要項にも「仕組みづくり」という記載があり、どういうことだろうと気になっていたのですが、DTP部の方が実際にサイトの画面を映しながら使用感をヒアリングする姿を目の当たりにし、「RAKSULではこうして、お客さまにとって使いやすいプラットフォームを構築していこうと考えて運営しているのか」と、仕組みづくりへの考え方が腑に落ちて感銘を受けました。
——入社から現在に至るまでの、担当業務や役割の変遷を伺えますか。
小川さん:
入社当時は、1人目のカスタマーサポート(以下、CS)兼DTPの専任担当として、お客さまの入稿データのチェックやお問い合わせ対応といったオペレーション業務に従事していました。また、並行してお客さま用のテンプレートやご利用ガイドの作成もおこなっていました。お客さまからいただく電話やメールを通じて、サービスに対する率直な感想やお困りごとに直接向き合ったことが、私にとって購入体験や入稿体験の改善と向上を意識するきっかけになったと同時に、RAKSULで働くうえでの基盤構築につながったと思います。
事業と組織が拡張していくにつれ、オペレーション業務から管理業務を任されるようになり、採用やシフト管理、メンバーマネジメントなどに携わりました。立場が変わり、メンバーから相談や判断を仰がれる機会が増えたり、繁忙期にはオペレーション業務のサポートに回る必要があったりするなかで、現場解像度を高く保ち続けることに努めました。
約3年前からは、DTP部の印刷DTP企画グループにて、業務デザイナーというポジションに就いています。具体的には、印刷EC「ラクスル」はもちろん、梱包材EC「ダンボールワン」、ハンコEC「ハンコヤドットコム」など事業領域が広がるなかで、新サービスや新商品のオペレーションを含めたDTPにおける業務の概要設計をおこなっています。たとえば、商品ごとの効率化・全体最適のオペレーションをつくり、適任のリーダーをアサインし、進め方を伝授して、リーダーにメンバーを育ててもらえるように環境を整備する……といった内容です。
業務デザイナーの仕事は、新たに学ぶこともたくさんありますが、これまでに培ってきた多くの経験が活きると感じます。特にデータチェックのオペレーション業務で得た知見は、DTPや周辺業務のどのポジションにおいても必ず役立つので、着実に基礎固めをすることがDTPを起点にキャリアを広げるうえで重要だと改めて実感しています。
山下さん:
入社後はまず、基礎となるデータチェックの進め方を3〜4か月の研修を通じて習得したのち、オペレーション業務を担当しました。具体的には、お客さまが入稿したデザインデータを一つひとつチェックし、印刷するときにデザインが正しく表示されるか確認したり、印刷機にきちんと通るように決まった規格に変換したりする仕事です。
あらゆるパターンのデータチェックに触れ、オペレーションの知識を蓄積して業務をこなせるようになると、徐々に「お客さまの本当のニーズは何だろう」「チェック手順をこのように変えた方が業務効率化が進み、お客さまにもより早くチェック結果をお返しできるのではないか」といった仕組みづくりの目線が生まれてきました。そうしてオペレーション改善のサポートに入り、実際に提案内容が反映される機会も増えるようになっていきました。
これらの経験を通じて「オペレーション業務の実行だけでなく、改善にも本格的に携わりたい」と考え、現在はDTP部の印刷DTP推進グループでリーダーを務めています。DTP部全体で掲げられた目標に対して、実現のためにメンバー一人ひとりはどのようなことに取り組めば良いのかを考えたり、達成状況を管理したりとマネジメントもおこなっています。また、新しいサービスや商品に対するオペレーションの詳細なルール決めやその改善にも従事しています。どういった手順でデータチェックをすれば効率的かつ再現性が高いかを模索し、その結果をもとに改善策を練るなど試行錯誤の日々を過ごしています。
リーダーにステップアップし、オペレーターのマネジメントや新たなオペレーションの実行と改善業務を担当するなかで、私も基盤となるオペレーション業務の経験がとても活きていると感じます。ときにはCS担当と連携してお客さまのお問い合わせにも対応しながら「お客さまの本当のニーズ」を汲み取ることは、どの業務にも通ずる重要なことだと思います。
「両利きのDTP」を合言葉に、個人も組織も常に成長
——DTP部全体として、大切にしている考え方や組織のカルチャーはありますか?
小川さん:
「お客さまのことを想像し、データチェックにかかわる体験をつくり上げていくこと」、「組織やオペレーションの仕組みを進化させ続けること」、「チーム内外の互助連携を密にして、協力し合うこと」の3つを特に大切にしています。
チーム全体をより良くし、お客さまへの提供価値の向上につなげようと、率先して声を掛け合うメンバーが多いことは非常に良いカルチャーだと感じています。たとえばメンバーの誰かがミスをしたときにはチーム皆でカバーしたり、他部署であるCSの繁忙期にはDTP部にできることを見つけて連携を図ったりする場面が多々あります。
山下さん:
そうですね。またDTP部ではよく、この大切にしている考え方をひとことで「両利きのDTP」と呼んでいます。片方は「既存のオペレーションをしっかりと実行すること」、もう一方は「オペレーションをやわらかく改善すること」です。DTP部のすべてのチームが「両利き」であること、そしてメンバー全員が「両利き」であることを掲げています。
その実現のために、皆が基礎となるオペレーションの習得を重要視しながら、仕組み化・効率化への意識を持ち、互助連携を通じて価値創出に努めているように思います。
——DTP部で働く醍醐味について、それぞれ伺えますか?
小川さん:
「個の成長が組織をつくり、組織の成長が個も成長させている」という実感が得られることです。
私はRAKSULに入社してから12年間、DTP部の進化を目の当たりにしてきました。はじめはデータチェックの品質と生産性を担保するために奔走していたところから、次第にお客さまがよりスムーズにデータ入稿できる方法を自分たちで模索するようになり、今では新たな顧客価値の創出を担う組織へと成長しています。
3年ほど前に、社内のリーダー層で「3年後のDTP部をどのように創造していくか?」をテーマにセッションをおこなったのですが、最近、そのときに描いた未来の姿を実現できていることに気付いてとても驚きました。DTP部全体で共通の課題感を持ち、自分たちのあるべき姿を目指して努力してきたことが実を結び、個の成長、そして組織の成長につながっているのだと感じます。
山下さん:
自分の提案やアイデアが形になり、より良い世界の実現に寄与できる手触り感があることです。
小川さんもおっしゃっていた通り、DTP部には「自分たちのあるべき姿」の共通認識があり、実現に向けて組織全体で「より良く改善したい」という意識を持ち続けています。そのようなDTP部の進化を支える、提案やアイデアをフラットに発信し皆で協力して具現化につなげていく風土のもと、私自身も「効率的なオペレーションやミスの低減に寄与する仕組みづくりに貢献できた」と実感する場面に幾度となく出会えています。
また、チームをまたいでも、DTP部全体で目指していることは変わらないからこそ、たとえば既存のルールについて知りたいことがあればルールを管理しているチームに意見を求めたり、他のチームからあがった「こうした方が良いのでは?」という発信に対してアドバイスをしたりと、建設的で円滑なコミュニケーションが取れる環境下でチャレンジし続けられるように思います。
オペレーションの知見をベースに、キャリアの幅は広がっていく
——チャレンジできる環境のもと、DTP部で活躍するために必要な経験や姿勢について教えてください。
小川さん:
データチェックをはじめ、あらゆる担務に対して上流から構造的に理解する姿勢やマインドが重要です。
「なぜこのデータチェックをしているのだろう?」「どのような経緯で、こういったルールになっているのか?」と思考し、点だけをとらえずに構造的に理解することで、納得感が増して視座も上がります。視座を上げていくことで視野が広がります。そうして、さまざまなことが分かるようになると任される領域も増え、活躍の場もキャリアの幅も一気に広がっていくと思います。
山下さん:
主体性を持って、積極的に学び取りながら物事を進める姿勢が大事だと思います。
RAKSULでは、入社時のDTPの経験は不問です。社内には未経験から習得し、幅広く活躍するメンバーがたくさんいます。新しいチャレンジが歓迎される環境だからこそ、指示待ちではなく自ら情報を取りに行くことが、その後の大きな成長につながっていくと考えています。
——今後の目標や、さらに取り組んでいきたいことは何ですか?
小川さん:
短期的には、印刷データの作成に関わる高品質かつ高生産性と拡張性を担保したオペレーションの仕組みづくりを、中長期的には、他部署とも連携してIT技術を駆使した“半自動化”の取り組みを推進していきたいです。
また、現在の担当領域にとどまらず、別の新しい領域にも入り込んでDTPの知見をもとに仕組みづくりに貢献し、それらを権限移譲などで循環させることで、DTPのメンバーがますます飛躍できるポジションの開拓にも一役買えたら良いなと思っています。
山下さん:
私はリーダーとして、短期的にはオペレーションを実行するメンバーの判断力向上をサポートし、属人化しないチーム組成に貢献できたらと思います。そして中長期的には、オペレーションを経て改善業務やマネジメント業務へとステップアップするメンバーの育成にも注力していきたいです。
事業成長にともなって新商品やサービスが増えるなかで、DTPの知見が必要とされる領域は今後も広がっていくと考えています。だからこそ、私自身も新しい領域や意見・アドバイスが求められる局面で、どこでも名前が上がるように精進したいです。
——最後に、RAKSULのDTP部で働くことに興味を持ってくださっている方々に向けて、メッセージをお願いします。
小川さん:
データチェックというオペレーションは、一見すると平坦な作業に思えますが、DTPの仕事の基礎が学べるとても大事な業務です。まずは、印刷の特性やお客さま視点を重視し効率化を考えて構築されたオペレーションの仕組みをマスターすること、チームで協力し合って働くこと、そして目標に対してチームで達成すること。これらを押さえてスキルを身に付けたら、オペレーターのマネジメント、オペレーションの改善や新サービスの企画など、さまざまなキャリアパスが待っています。
さらに、DTP部は既存のオペレーションを磨きつつ新たな顧客価値を創出する組織に進化しているため、私たちが起点となって立てた企画を他部署を巻き込んで主導するなど、従来のDTPの領域を超えた活躍の場も増えています。新たなキャリアパスが生まれる可能性も秘めたDTP部で活躍することを想像すると、ワクワクしませんか? 少しでも胸が踊った方は、ぜひ一緒に価値を創出しましょう!
山下さん:
RAKSULのDTP部は、新たな商品やサービスが次々に生まれるなかで、提案やアイデアがあちらこちらで発信されるスピード感と変化に満ちた環境です。いろいろなことが常に前進しているからこそ、未経験でのスタートでもオペレーションの基礎を習得してステップアップした先には、チャンスや挑戦できる機会があふれています。
自分たちの「より良い仕組みをつくりたい」という発信をベースに仕事が生まれる場面も多く、「それらを実現した後には、もっと良い世界になっている」と思うと日々やりがいを感じられます。RAKSULグループが掲げる「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」というビジョンに惹かれた方、DTP部の一員として活躍することに興味を持ってくださった方は、ぜひ一緒にビジョンを実現していきましょう。ご応募、お待ちしております。