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ラクスル株式会社に入る前
ファッションと広告が好きで、2つの業界で就職活動をしていました。幸運にもそのどちらも経験できるということで丸井グループに入社しています。3年半を過ごしますが、良くも悪くも大企業の仕組みを肌身を持って学ぶことができたのが私の社会人の基礎となっています。一番血肉になったのは現場経験ですね。実は同期のうち私だけ希望していない部署に配属されたんです。そこではひたすらパワポ作ったり、ひたすらEXCELで分析したり、朝までチラシの校正したり、店舗で接客もしました。その後、やっと宣伝部に異動でき初めてやりたい仕事を担当できることになった時に仕事やポジションは与えられるものではなく自ら勝ち取るものだと体に叩き込むことができたのだと思います。
2007年ベンチャーブームの真っ只中。時代の寵児となっていたテイクアンドギヴ・ニーズという会社に転職します。そこでは社会人生活の青春時代を全て投じた濃密で高速な7年半でした。マーケティングで入社しましたが、営業企画、事業戦略、店舗開発などとにかく色々やらせてもらいました。最大の経験は26歳で一部上場企業の部長を経験させてもらったことです。任命されたのは、スキルは無いけどコミットメントが高かった、それくらいの理由だったと思います。そこからジェットコースターのような仕事人生で、プロモーション以外のマーケティングスキル(プライス、プロダクト、プレイス)を身に付けられたこと、売上500億、販売管理費200億のP/L予算を1人で夜な夜な作成していたこと、施策を打ち過ぎて現場を混乱させてしまったこと、全国の現場を回って現場の大切さ凄さを痛感したこと、結果が出せず小手先に走って降格したこと、マネジメントに失敗して大事な人材をやめさせてしまったこと、大型プレゼンの資料作成で会長と夜中3時間位電話しながらパワポ修正していたこと、それでも結果を出せて自分で仕事とポジションを掴み取ったこと。ここにはかけない多くの修羅場も経験することができました。その前面で戦えたことが血肉になっています。ここで学んだことはとにかく結果が全てだということ。そのコミットメント力は今でも私の最大の武器でなっています。青春時代を捧げた育ての親のような会社、サービス企業からインターネット企業に行く人は少ないので、ひとつの事例になることが親孝行なのかなと勝手に思ってたりします。
現在
ラクスルに入社したのは2014年、まだ社員は20名弱の頃でした。
タイミングは資金調達をし、TVCMをはじめるにあたってマーケティングの責任者として参画しています。実は転職候補の中で一番給与が低い会社。その代わりに得たものはリスクと引き換えに自分で会社を作っていけるという経験と視座の高さ。入社してからの1年半は過去の人生で最も成長できたと言っても過言では無い濃密な時間となっています。
CMOという役職がついており、一般的にはプロモーション戦略を担って集客を最大化することだと捉われがちですが、当社においては「会社が成長する仕組みを作ること」にマーケティングスキルをつかって寄与できること全てが守備範囲となります。マーケティングとは「偶然に起こってそうな事象から勝つための法則を見つける技術とその正しい方向へ皆を引っ張っていく情熱」だと私は定義しています。ですから、いわゆる集客活動以外にも人事戦略、カスタマーサポートなども業務にも横串をさし続けています。つまりマーケティングスキルを最大限に使って会社を作っていけるということです。もちろんTVCMを中心としたプロモーションは中心業務として結果を出し続けることにコミットしています。
また、代表を筆頭に特に経営陣は他と比べても圧倒的に高い視座を持っているると日々感じています。自身も経営メンバーの一員として、結果は出して当たり前、見えている課題は対処できて当たり前、見えていない未来を予見し、対策をうっておくことができなければつとまらないという意識で日々過ごしています。
圧倒的なスピードで成長するラクスルよりも成長しなければならないという気概が今の自分を支えています。
ラクスル株式会社について
アートとサイエンスが高次元に融合したチームだと思っています。 コンサルファーム、投資銀行、ゲーム会社、サービス業、インターネットメディア、クリエイター、等々が偏ることなくバランス良く調合された組織です。それがラクスルという会社の多様性を生んでいます。私もファッション、ウエディングという業界では一風変わったキャリアではありましたが、そうしたカルチャーのおかげで自身の力を入社当日から如何なく発揮できたんだと思います。当社ではほとんどの人がDay1からスタートダッシュをきっている光景をよく目撃します。
また、「大人」が多い会社ですね。ベンチャーですし、社長も若いし、オフィスも少々派手なのでイケイケドンドンと思われることもありますが、そうではありません。修羅場をくぐり抜けている人を多く採用しているので、「失意泰然 得意淡然」。細かいことには動じない人が多いです。こちらも地に足をつけて目的を見失わずに仕事ができるので、良い意味でベンチャーっぽく無くて働きやすい環境だと感じます。
今後どういうことをしていきたいか
日本の99.7%は中小企業です。そして我々の顧客は中小企業が大半。 チラシとテクノロジーを融合させ、中小企業に商売革命を起こしたいと願っています。
当社顧客の90%が中小企業の飲食店や美容院など。その顧客への販売商品の80%はチラシやフライヤーです。中小企業は営業力と販売力の強化に課題を持っており、そんな中小企業が集客するには今も昔もチラシしかないのです。小さな飲食店がHPで集客しようと思ってもやり方が分からない。フリーペーパーやWEBメディアは毎月結構なコストがかかる。結果、費用対効果がよいのはチラシなのです。チラシは無くならない。そんなチラシとテクノロジーを融合させ、これまで手書きでチラシを書いて、自分で巻いていた人、マーケティングなんて言葉を知らない人、但し商売への情熱はある。当社はその情熱だけを持って、ラクスルに訪れた全ての人たちの商売を革命を起こす世界をつくっていきます。そしてそれがマーケターとして生きてきた自分のやりがいになっています。