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のんさんが初監督・製作した映画の舞台裏を追いかけたドキュメンタリー 『のんたれ』で追求した新しい映像のつくり方

[この記事は2019年11月7日にPARTY公式noteにて公開された内容です。]

のんさんが初監督・製作した映画の舞台裏を追いかけたドキュメンタリー『のんたれ』がYouTube Originalsコンテンツとして公開されました。

PARTYは、のんたれ製作委員会として、YouTubeとともに、TYOdrive、CEKAI、MURAIMURAなどとタッグを組み、伊藤直樹をクリエイティブディレクターとして当コンテンツをプロデュースしました。

今回は、『のんたれ』に込められた製作陣の思いをお伺いしました。

What is『のんたれ』?

『のんたれ』は、女優・創作あーちすととして活動の場を広げるのんさんが
オリジナル映画を撮る過程を追ったドキュメンタリー作品です。
YouTube Originals『のんたれ(I AM NON)』では、映画制作のあらゆる工程を通じて、
女優、アーティストとしての「のん」をプロデュースし
新たな一歩を踏み出そうとするのんさん自身の姿を、1年半かけて追いかけました。

製作陣に、『のんたれ』に込めた思いを伺いました

写真左から(敬称略)
村井 智(MURAIMURA)
三上 太朗(CEKAI)
杉塚 崇(Google)
伊藤 直樹(PARTY)
山中 康寛(TYO)

ーどのようなきっかけで『のんたれ』が生まれたのでしょうか。

三上:実は、最初の企画はもっと、教育番組のようなものでした。のんさん制作の映画のプロセスを、教育番組仕立てに1話から10話までの構成でお伝えしていくというものです。

伊藤:のんさんを通してプロセスについて、視聴者が学んでいくことができるような仕掛けですね。しかし、のんさんの個性をより強く出していきながら、「まだアイデンティティが定まらない若い人たちが、同世代であるのんさんの姿を通して、表現とはどういうことかを考えるきっかけになって欲しいという願いを込め、のんさんの映画が出来上がるまでをドキュメンタリーで描く『のんたれ』が生まれました。

山中:ドキュメンタリーヘ移行したことにより、製作側のプロのノウハウを番組の中に綿密に組み込むことがなかったのですが、だからこそのドタバタ劇があったりして、そこが逆に視聴者からして見ていて面白いと思えるポイントになって。

村井:26歳の女の子が映像を作る上でぶち当たる困難や、当たって砕けている姿をそのまま見せて、製作陣側も、クリエイターとして始まったばかりの当初の自分を思い出し、改めて感情移入してしまうような作品になりましたね。

山中:また、ストーリー内で照明の先生とかが言っていることは哲学があるので、映像関係の人が見ていても役に立つような、面白い内容にもなっています。

ードキュメンタリーだと、のんさんの気持ちや行動でくるくると展開が変わる様子が描かれていて、ハラハラしつつも応援したくなってしまうような気持ちになりました。
今回編集方法も、ドキュメンタリーの面白さを最も引き出す新たな手法が取られたとか。

伊藤:今回、従来とは異なる”ハリウッドスタイル”といえる編集手法を取り入れました。一般的には監督が一人いて、主に監督の意図に沿って全ての編集をしていくのですが、のんたれでは監督を一人に決めず、色々な人の声を取り入れています。より良いものをつくり上げるために様々な方向性を取り入れ柔軟に変容しながら、細かい修正を繰り返すことでより面白くなっていく。いわば全員が監督のようなものですね。

今回、製作にあたり企画から編集まで、どのようなアイデアや構成にするか、全員で合宿を行ったのですが、その時にはさまざまな番組を200本くらい見て、みんなで良いところや構成などを出し合いながら検証していきました。

三上:YouTubeのノウハウを元に、視聴者の気持ちを掴む構成を施しています。詳しくは、言えないのですが(笑)

杉塚:YouTubeの視聴者の特性として、コンテンツを見にくるのもそうなのですが、実は「その人物」を見にくるという傾向が強いんですね。のんさんの、生のパーソナルなシーンなどは、その傾向を踏まえていたりします。

伊藤:製作陣だけでなく、視聴者の声も取り入れながら製作の方向性をくるくると変えていくというのは、まさにYouTubeというプラットフォームならではですよね。

ー今回、随所にアニメーションが入っていて、見せ方としても新しいなと思いました。

三上:のんさんの心情の機微を表現するため、アニメーションの手法を取り入れています。動画内では電車をモチーフとして使っているのですが、電車というのは人生のメタファーなんですね。ひと駅ずつ進んでいきながら、「のんさんは今、どんな駅に停まっているんだろう。」といったことを視聴者に共有するイメージを作り上げました。

具体的にはっきりと視覚化されているわけではないのですが、例えばアニメーション中で台風が来ているのは現実に起こっていることなのか、のんさんの焦りなのか、それともこれから撮影に入るぞ、と奮い立たせて嵐が来そうな心情なのか。そういった要素を視聴者に届くようにちょこちょこと入れています。

村井:ドキュメンタリーは一般的に、淡々とした表現になってしまうことが多いのですが、今、のんさんが喜んでいたり怒っていたり、「こう思ってるな」という気持ちに寄り添えるように、本編で拾いきれていない心情や、視聴者に届きづらい微妙な心情をビジュアルで表現しました。それを具体的にというよりはあえて抽象的にして、含みを持たせるようにアニメーションで表現しているので、視聴者の方々に想像しながら楽しんでいただきたいですね。そこも見所の1つです。

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10本のドキュメンタリーを経て、のんさんの初監督映画『おちをつけなんせ』本編もぜひご覧ください!

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