プレイライフは、「遊び」を通じて「地方創生」への取り組みを行っています。
しかしこの「地方創生」という言葉ですが、よく耳にするキーワードではありつつも、なぜ地方創生が求められているのか、またそれを達成しないとどのような問題が起こり得るのかについてはあまりご存知ないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、プレイライフが解決に取り組んでいる大きな社会問題である「地方創生」に関して、改めて地方活性化が求められるようになった背景について整理してお伝えしたいと思います。
「地方創生」が必要とされる背景
「地方創生が必要とされる」ということはよく聞きますが、実際何が問題とされているのかということをまずは見ていきたいと思います。
一言で言うと、地方創生が必要になる背景には、地方の経済の縮小という問題があります。
「国土交通白書 2015」によると、地方の経済が縮小すると以下のような問題が発生します。
①生活関連サービス(小売・飲食・娯楽・医療機関等)の縮小
日常生活を送るために必要な、小売や飲食、娯楽などのサービスは、一定の人口規模が有るがゆえに成り立っています。生活関連サービスを営むために必要な人口規模を下回ってしまった場合には、地域からサービス産業の撤退が進み、生活に必要な商品やサービスを入手することが困難になってしまい、その地域で生活することが非常に不便になってしまいます。
②税収減による行政サービス水準の低下
人口減少とそれに伴う経済・産業活動の縮小によって、地方公共団体の税収入は減少します。一方で、そういう地域ほど高齢化が進行するため、社会保障費が多く必要となります。その結果、地方公共団体はそれまで受けられていた他の行政サービスを廃止、又は有料化せざるを得なくなり、結果として生活するコストも上昇し、不便になってしまいます。
③地域公共交通の撤退・縮小
地域公共交通は主として民間の事業者によって支えられいますが、人口減少による児童・生徒や生産年齢人口の減少が進むと、通勤通学者が減少し、民間事業者は採算が取れなくなり、サービスの提供が困難となってしまいます。
そうなると、地方の鉄道や路線バスにおいて、不採算路線からの撤退や運行回数の減少が起きてしまい、地方における移動が非常に不便になってしまいます。
特にこうした地域ほど、高齢化が進んでお年寄りの方がたくさんいらっしゃるので、移動手段として公共交通を利用する傾向があるため、地域公共交通の衰退によって生活にマイナスの影響を与えてしまいます。
④空き家、空き店舗、工場跡地、耕作放棄地等の増加
若者が流出し、人口が減少すると、家屋や店舗、その他の建物や土地が余ってしまいます。手入れや保全がなされていれば良いですが、完全に放置された状態になってしまうと、健康衛生に悪影響を及ぼすことが考えられ、またそれらの場所を悪用されてしまえば治安悪化にも繋がります。
⑤地域コミュニティの機能低下
人口減少は、地域コミュニティの機能の低下に与える影響も大きいとされています。町内会や自治会といった住民組織の担い手が不足し共助機能が低下するほか、地域住民によって構成される消防団の団員数の減少は、地域の防災力を低下させる懸念があるとのことです。
また、若年層の減少は、伝統文化や地域の祭りのような伝統行事が継続できなくなることにつながってしまいます。
このように、住民の地域活動が縮小することによって、住民同士の交流の機会が減少し、地域のにぎわいや地域への愛着が失われてしまいます。
上記のように、地域の経済縮小によって引き起こされる様々な問題がさらに地域の利便性や魅力を低下させてしまい、都市と地域での「格差」が広がってしまいます。
スローライフを楽しめるというレベルではなく、そもそも生活が著しく不便、あるいは不可能になってしまうのです。昔からそれらの地域でずっと暮らしていて、その場所が大好きな方々の生活が脅かされ、伝統的な行事や歴史が失われ、スラムのような廃墟が並ぶ街になってしまう。このままだとそんな恐ろしいことが現実として未来に起こってしまいかねないのです。
こうした理由から、「地方創生」により、地域経済を活性化させていく必要があります。
なぜ地方経済の縮小が起きるのか
では次は、地方創生が必要とされる背景である経済縮小について、なぜその経済縮小が生じてしまうのかについて考えたいと思います。
地方経済の縮小は、主原因として「人口減少」によってもたらされています。
そしてこの人口減少は、「少子高齢化による出生率、出生数の低下」と、「東京一極集中による若者の減少」によって生じています。
以下は、「内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局」が公開している、「地方創生をめぐる現状と課題」に掲載されているデータです。
こちらは「日本の出生率・出生数の推移」のグラフとなります。
出生数・出生率は、1970年代半ばから長期的に減少傾向にあり、15~49歳までの女性の年齢別出生率を合計した数値を表す「合計特殊出生率」は、人口置換水準(人口規模が維持される水準)の2.07を下回る状態が何十年も続いています。
人口は基本的にはどこも一律に減少しているのですが、地域によって人口の「減少段階」は大きく異なります。
東京圏や大都市などは、若年人口は減少するが、老年人口は増加しています。しかし、過疎 地域の市町村は若年人口の減少が一層加速化し、さらに老年人口も減少していくフェーズに入っています。つまり過疎地域は、年代問わず人口自体が減少し始めているということです。
そしてこちらは「三大都市圏及び地方圏における人口移動(転入超過数)の推移」のデータです。1990年代以降は、ほぼ東京圏以外は一律に転出超過となっています。年の経過に伴いどんどん東京(圏)に人が増えてきているのがわかります。
また、転出が多いのはやはり地方圏で、大阪圏や名古屋圏は微減にとどまっています。
このグラフからは、出生数減少だけなく、さらに地方から人が出ていってしまい、人口が減少しているということがわかります。
さらに以下のグラフは、「年齢階級別の東京圏への転入超過数」データのグラフです。ご覧いただくとわかるとおり、15歳〜29歳までの、いわゆる「若者」が圧倒的に東京圏へ移動しています。
これらが示すものは、
そもそも出生数が減少して人口が減ってきていることに加えて、地方から東京圏へ人が流出し、しかもその内訳は労働力となる若者が圧倒的に多い
ということです。
こうした地方における若年層を中心とした人口減少によって、地方の経済縮小が引き起こされています。
そして、地方の経済が縮小し、前項目でお話したような問題が発生すると、地方の利便性や魅力が低下し、そのことがさらに人口流出、人口減少を促進するという負のスパイラルに陥ってしまいます。
これらが、地方における課題であり、プレイライフが地方創生を手がける理由です。
地方創生が目指すもの
「地方創生」とは、少子高齢化に歯止めをかけ、地域の人口減少と地域経済の縮小を克服し、将来にわたって成長力を確保することを目指しているものです。
まち・ひと・しごと創生長期ビジョンでは、長期ビジョンとして、以下を掲げています。
人口減少問題の克服:2060年に1億人程度の人口を維持
成長力の確保:2050年度に実質GDP成長率1.5~2%程度を維持
これらを実現するために、国はどのように考え、取り組んでいるのか。そして、プレイライフの取り組みはどう地方創生へつながっているのかについては次回にお話できればと思います。
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