先日の兵庫知事選、結果がとても気になっていたのですが、斎藤元彦さんが当選して嬉しかった。ただ、私は斎藤さん自身が知事としてどれほどの資質や能力を持っているのかはわかりません。なので、私が嬉しかったのは、斎藤さんの勝利そのものではなく、ネットの影響力がオールドメディアを上回ったことなのだと思います。日本では初めての出来事でしたしね。
今、多くの人がオールドメディアに対して不信感を抱いているのを感じます。つい先日も、アメリカの大統領選において、テレビではハリスが優位だと報じられていましたが、実際にはトランプが圧勝しました。また、ウクライナ戦争ではプーチンが「悪」であり、イスラエルにおいてもハマスが「悪」として報じられてきましたが、情報を精査していくと、そうとは言い切れない意見が多く見つかります。こういったギャップが不信感のもとになっている気がします。
メディアへの不信感がここまで顕著になったのは、コロナがきっかけではないかと私は思っています。接種は「個人の自由」とされながらも、疑問を投げかける人が陰謀論者扱いされたり、Youtubeでは動画が削除されたりする。そして、超過死亡数の増加について調査が進まないのに、紅麹については徹底的な追求が行われたりする。こういった矛盾に「何かおかしい」と気づいた人たちが、真実を求めてネットで情報を探すようになった。その結果、ネットの影響力がオールドメディアを凌駕するようになったのだと思います。
斎藤さんやトランプの勝利は、その変化の象徴と言えると思います。皮肉なことに、これは権力者やメディアが自ら招いた結果だと思います。彼らへの不信感は、彼ら自身が作ってしまった。今回の兵庫知事選でも、県内の22名の市長が対立候補を応援するという行動に出ましたが、それが逆に反感を買い、さらに斎藤さんの支持を強めてしまいました。その支持は強大で、県議会が全会一致で惨敗させた斎藤さんを、開票直後に当選確実となる「ゼロ打ち」で復活させたほどでした。
もし、権力者とメディアが今後もネットの声に背を向け続けるならば、不信感はますます強まり、その勢力を逆に大きく育てていくことになる気がします。今回の斎藤さんの当選で、「世の中を変えることができる」という意識を持った人は多いと思います。ですから、こうした動きはもう無視できないほど強大なものになっていく可能性もあると思うのです。
このメディア不振は国内だけではなく国外でも起きているようです。となると、来年、再来年には大きな転換点が訪れてもおかしくない気がします。特にアメリカでは、このままトランプが就任すると、その政権メンバーの強力さから見ても、世界をひっくり返すような出来事が起きるかもしれません。イーロンマスクが政府効率化省のトップに任命されることも大きいと思います。これは世界にとってプラスになるのかマイナスになるのか私にはわかりません。ただ、今までメディアによって作られてきた「事実」から解き放たれることで、価値観や生き方が変わるという人がいてもおかしくないと思います。これを機に、未来をどう築くべきか、より深く考える時期に差し掛かっているのかもしれません。