こんにちは。
Orange Moon株式会社 代表の増山です。
私たちは、AIを活用したマニュアル自動作成・共有サービス「ManualForce」を開発・提供しています。
ManualForceは、PC操作を記録するだけで、スクリーンショット付きのマニュアルを自動生成できるSaaSです。
スタートアップをやっていると、日々いろいろな判断をします。
この展示会に出るべきか。
この顧客セグメントを狙うべきか。
この営業資料でいいのか。
この機能を先に作るべきか。
この採用施策をやるべきか。
この数字を改善するために、何から手をつけるべきか。
当然、できるだけ正しい判断をしたいと思います。
でも、実際に会社を経営していると、ひとつ感じることがあります。
それは、
“正しいこと”より、“前に進むこと”が大事な瞬間がある
ということです。
もちろん、間違っていてもいいとか、雑に決めればいいという話ではありません。
ただ、スタートアップには、そもそも「何が正しいのか」がまだわからないことが多い。
そんな状況で、正解が見つかるまで考え続けていると、会社は何も前に進みません。
だからこそ、
考える。
決める。
やってみる。
結果を見る。
間違っていたら変える。
この繰り返しが、とても大事だと思っています。
スタートアップには、“正解が用意されていない仕事”が多い
大きな会社には、長い時間をかけて作られてきた仕組みがあります。
営業の進め方。
提案資料。
社内ルール。
採用フロー。
評価制度。
業務マニュアル。
もちろん、改善は必要だと思いますが、ある程度「こうすれば仕事が進む」という型があります。
一方で、スタートアップは違います。
まだ型がありません。
ManualForceをどう売れば一番伝わるのか。
展示会では、どんな言葉で声をかければいいのか。
商談の最初に何を聞けばいいのか。
どんな事例を出せば、自分ごととして理解してもらえるのか。
商談後のフォローは、いつ、何回、どんな内容で送るべきなのか。
どんな人を採用すれば、今のOrange Moonに合うのか。
最初から答えを知っている人はいません。
競合の成功事例を調べても、そのまま自分たちに当てはまるとは限りません。
本を読んでも、最後は自分たちで試してみるしかない。
スタートアップでは、そういう場面が本当に多いです。
正しい答えを探し続けると、何も起きない
もちろん、考えることは必要です。
勢いだけで決めるのは違います。
データを見る。
顧客の声を聞く。
他社事例を調べる。
チームで議論する。
そのうえで、仮説を立てる。
ここまでは大事です。
ただ、そこから先に進まないと意味がありません。
「もっと調べてから」
「もう少し資料を完成させてから」
「もう少し考えてから」
「もう少し自信がついてから」
そうしている間にも、時間は過ぎていきます。
特にスタートアップでは、時間そのものが大きな資源です。
完璧な答えを3ヶ月かけて考えるより、仮説を持って今週試して、来週修正した方が早いことがあります。
営業資料もそうです。
最初から完璧な資料を作ることは難しい。
それなら、まず商談で使ってみる。
どこでお客様が反応したのか。
どこで質問が出たのか。
どこで少し空気が止まったのか。
その反応を見て、次の日に直す。
その方が、会議室の中だけで考え続けるより、はるかに多くのことがわかります。
60点でも、まず現実にぶつけてみる
私は、何でも60点で出せばいいとは思っていません。
品質が重要な仕事もあります。
契約、セキュリティ、個人情報、顧客への重要な案内。
慎重に進めるべきものは当然あります。
ただ、
営業トーク。
メール文面。
展示会での訴求。
提案資料。
採用広報。
社内の業務改善。
こうしたものは、ある程度考えたら、実際に試してしまった方が早いことが多いです。
なぜなら、現実からしか得られない情報があるからです。
「このメールなら返信が来るはず」
と思っても、来ないことがあります。
「この説明なら伝わるはず」
と思っても、伝わらないことがあります。
逆に、
「そこに反応するのか」
という発見もあります。
自分たちの頭の中で考えた正解より、顧客の反応の方が圧倒的に正直です。
だから、仮説を現実にぶつける。
そこで返ってきたものを見て、また考える。
この方が、結果的に正解に近づくのが早いと思っています。
展示会は、それが一番よくわかる場所
ManualForceでは、展示会にも力を入れています。
展示会に立つと、短い時間で多くのお客様と話します。
そこで面白いのは、
こちらが良いと思っていた言葉と、実際に反応される言葉が違う
ことが普通にあることです。
最初は、
「PC操作を記録するだけでマニュアルを自動作成できます」
と機能を説明していた。
でも、話を聞いていくと、
「引き継ぎが大変なんです」
「派遣社員が入れ替わるたびにOJTしています」
「システム刷新で大量のマニュアルを作らないといけない」
「業務が属人化していて、担当者しかわからない」
という課題が見えてくる。
すると、同じManualForceでも、伝え方が変わります。
翌日には、声かけを変える。
説明の順番を変える。
事例の見せ方を変える。
商談で聞く質問を変える。
そうやって、現場で改善していきます。
最初から正しい訴求を知っていたわけではありません。
お客様と話しながら、少しずつ正解に近づいてきました。
商談でも、昨日の正解を今日変える
商談も同じです。
ある商談では反応が良かった説明が、別の商談では刺さらない。
こちらが重要だと思っていた機能より、別の機能に興味を持たれる。
事例を先に見せた方が伝わることもあれば、課題を深掘りしてから見せた方がいいこともある。
だから、毎回少しずつ変わります。
商談が終わったら、
どこが良かったのか。
どこで伝わらなかったのか。
何を聞くべきだったのか。
どの資料が不要だったのか。
次はどう変えるのか。
を考える。
そして、次の商談で試します。
これは、効率が悪く見えるかもしれません。
毎回同じ資料、同じトーク、同じ進め方の方が楽です。
でも、まだ勝ち筋が完成していない段階では、それだと学習が止まります。
昨日うまくいったからといって、それが永久に正しいわけではありません。
前に進むというのは、
同じやり方を続けることではなく、
現実に合わせて、自分たちのやり方を変え続けること
だと思っています。
「前に進む」と「雑にやる」は、まったく違う
この話をすると、
「じゃあ、深く考えずにどんどんやればいいんですね」
と聞こえるかもしれません。
それは違います。
前に進むことと、雑にやることは別です。
何も考えずに行動するだけでは、同じ失敗を繰り返します。
大切なのは、
仮説を持って動くこと
です。
なぜこれをやるのか。
何を確認したいのか。
どうなれば成功なのか。
結果はどうだったのか。
次に何を変えるのか。
ここまで考える。
だから、動いたことが学びになります。
とにかく数をこなすだけではなく、
1回やる。
振り返る。
次を変える。
またやる。
このサイクルを速く回す。
スタートアップのスピード感は、単純な作業速度ではなく、私はこの学習速度のことだと思っています。
失敗することより、失敗したままにする方が怖い
スタートアップをやっていると、判断を間違えることはあります。
思ったほど成果が出なかった施策。
あまり反応がなかった訴求。
使われなかった資料。
選ばれなかった提案。
そういうものは普通にあります。
でも、それ自体はそこまで怖いことではありません。
怖いのは、
なぜうまくいかなかったのかを考えないこと。
そして、
同じやり方を続けることです。
やってみて、違った。
なら変えればいい。
早く間違えれば、早く修正できます。
逆に、何ヶ月も正解を考え続けてから大きく外す方が、修正に時間がかかります。
だから私は、
失敗しない人より、失敗を早く回収できる人
の方が、スタートアップでは強いと思っています。
Orange Moonでも、答えは毎日変わっています
Orange Moonも、まだまだ小さな会社です。
ManualForceも、まだまだ伸ばしていく途中です。
だから、今やっていることが、半年後も同じとは限りません。
営業のやり方も変わる。
注力する業界も変わるかもしれない。
展示会での訴求も変わる。
資料も変わる。
プロダクトも変わる。
AIの進化によって、ManualForceそのものの価値の出し方も変わる可能性があります。
そういう環境で、
「前に決めたから」
「今までこうだったから」
だけを理由に続けることには、あまり意味がないと思っています。
必要なら変える。
昨日決めたことでも、今日もっと良い答えが見つかったなら変える。
もちろん、コロコロ変えればいいという話ではありません。
でも、過去の判断を守るために、今の現実を無視したくない。
私はそう思っています。
正解を待つ人より、前に進みながら良くできる人と働きたい
これは採用でも同じです。
Orange Moonで働く人に、最初からすべての正解を知っていてほしいとは思っていません。
営業未経験でもいい。
SaaSを知らなくてもいい。
AIについて完璧に理解していなくてもいい。
わからないことは、最初はたくさんあります。
大事なのは、
わからないから止まるのではなく、
自分なりに考えて、まずやってみること。
そして、
結果を見て変えられること。
「こう考えたので、こうやってみました」
「やってみたら、ここが違いました」
「なので次はこう変えたいです」
こういう会話ができる人は、とても強いです。
正解を待つのではなく、
前に進みながら、正解に近づいていく。
それができる人と、一緒に仕事をしたいと思っています。
最後に
スタートアップには、正解がないことがたくさんあります。
だから、
“正しいこと”を考えるだけでは足りません。
考えて。
決めて。
やってみて。
結果を見て。
変える。
この繰り返しによって、会社は前に進みます。
もちろん、正しさを軽視したいわけではありません。
むしろ、本当に正しい答えに近づくために、前に進む必要があると思っています。
会議室の中だけではわからないことがあります。
顧客に会わないとわからないことがあります。
やってみないとわからないことがあります。
だから、動く。
そして、学ぶ。
私は、スタートアップをやっていると、
正しい答えを一発で当てる力より、前に進みながら答えを見つける力の方が大事な瞬間がある
と感じています。
Orange Moonも、まだその途中です。
完成された正解を持っている会社ではありません。
だからこそ、一緒に考え、一緒に試し、一緒に変えながら、ManualForceを伸ばしていける人と働きたいと思っています。
少しでもこの考え方に共感していただけた方は、ぜひ一度お話ししましょう。