「ウチは若手にチャンス(権限)をどんどん与える会社だ」
と、採用担当に言われた。
先日、既に内定を決めた3年生(4月から四年生)の話です。
これは、どううけとめれば良いのでしょうか。
もし、そういわれたときに、あなたが採用担当に聞くことは、
「御社には20代、30代の部長や役員はいますか?」です。
もし、いない場合、採用担当のいう若手は40代、50代かもしれません。
政治家は60代で若手ですから。
もし、本当に20代でチャンスをもらえる会社だったとしましょう。
それでも、手放しでは喜べません。
弊社みたいに、プロジェクトによって、部下と上司(そもそも、弊社には、そういうのもありませんが、便宜上)が入れ代わったり、リーダーが部下で上司がチームメンバーだったりというような状況は、ほとんどの会社では見られません。
そうなると、あくまでも「上司の許す範囲で」ということになります。
皆さんが経験したことがある状況で例えるならば、
サークルで、3年生や4年生が忙しくて、打ち上げの場所を1年生で決めるように言われたとします。つまり、チャンス(権限)が与えられた状況です。
もちろん、自分たちの推しの店が先輩にも気に入ってもらえると良いのですが、多くの場合、
①自分たちが行きたい店
②先輩が気に入る店
は、それぞれ別の店です。
その状況で、先輩が①の店ではなく、②の店に行きたいとわかっていて、
①を選べる1年生がどのくらいいるでしょうか。
ほとんどの場合、それで4年間のカーストが決まる(会社の場合、一生が決まる)としたら、
多くの方は②を選ぶのではないでしょうか。
でも、ここで②を選んでも、先輩からしたら、1年生が自分たちの「権限」で①を選んで、その店をたまたま自分たちが気に入ったと考えることでしょう。
会社でも同じことが起こります。
もちろん、最初の質問で、採用担当が、「ウチの部長や役員の年齢構成は会社全体の年齢構成の比率と同じだよ」と答えたら、その会社には興味を持って良いかもしれません。